300台限定!! | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車

  娘1号はオヤジの血を一番強く受けついたのか車が大好きである。


 通常の女の子のする事よりも、むしろ男の子のする事に興味があったりする。


オヤジがやり始めたゲーセンの湾岸ミッドナイトやイニシャルDなどの、バーチャルゲーに興味を持ち、最近などは車もスポーッカーが乗りたい。という言いだす始末である。


 オヤジもバカであるから、そんな娘1号に対して、スポーッカーに乗りたいなら、オートマの免許からマニュアルの免許に取り直せ。と娘1号の行為をあおっていたりする。


 また、スポーツカーは普段の足にするには維持が非常にかかるので、娘1号には普段の足として乗り換える案の他に、普段の足としていままでどうりのタントに乗りながら、オヤジと共同で購入して、お互いの休日に乗るという案も提示してみた。


 そんなオヤジ達の行動に一役、かんできたのがご存じ友人K。


 彼は車を探す為なら、走れるとこなら北海道中走りたい。という人間なので、過去、自分の車を探すために、札幌から、旭川、帯広、釧路等、大手主要都市をあらかた回る人間で、オヤジも日帰りで旭川、帯広、釧路を一緒に行かされた口である。


 そんな彼が今回、片道2時間弱の、中標津に面白い車があると言ってきたのだ。


オヤジ達の中でスポーツカーとして考えられるのは、GTR,Z,スープラ、

ランエボ、インプレッサー、スイフトなどであるが、今回、インプレッサーの300台限定の車が中標津にあるというのである。


 オヤジは限定という言葉に非常に弱い。しかも、300台限定という事は、世界中で300台しか走っていない。という事である


 そこで、今日は朝早くからオヤジと友人Kはその限定車を見に行く事となった。




 前回、綺麗な雲海が見れた美幌峠も、今日は普通の姿をしている。

やはり、あの雲海は特別な条件の時でしか現れないのであろう。


 朝8時から走ってバビューーン!!と行って、10時ごろ到着!!


友人Kは早速、その車屋さん(というか、ディラーであるが。)に入って行った。


そして、そこでオヤジ達が見たものは・・・・・






























TYPE RA SPEC C という、競技車両用のベースになる本物の竜であった。


 排気音が静かに、しかし図太く工場内に響き渡った。


 友人Kはトランク内の内貼りが無い事に驚いていた。

オヤジは「軽量化のためだよ。」


 更にクラッチが異常に重たいのに友人Kは驚く。

「強化クラッチなら重たいのは当たり前だよ。」さらにオヤジはいかにもチューンドカーに乗っていた人間のようにふるまう。


 それよりもオヤジはニュルステッカーのほうに興味をそそられた。


 このステッカーはドイツの全長20kmのニュルブルックリンで走り、タイムアタックしている事の証明書である。

「こいつ、あのニュルでタイムアタックしているんだ。」


 (まあ、ここはハッタリオヤジであるから、ある程度の知識を総動員して、いかにもレース関係者のようにふるまっていたのですな。)


 そんなオヤジの姿を見て、ディラーの人は、「競技に使われるんですか?」と尋ねてきた。

 友人Kは「いや、こいつは娘がスポーツカーが欲しいと言うから、自分と共同で乗る車を探しているんです。」と、言葉を返した。


「うーーん。自分的にはド・ツボのはまるインプですが、娘が見たら多分、古臭いというかもしれませんね。」


 その後、会社内で少しの間、ラリー関係の話を行い、見積書だけをもらい、ディラーを後にした。


 見積もりは車検を取って、激安プライスの158万円!!


(あなた、300台限定の競技車が経ったの158万円ですよ。)


 もうこの編からオヤジ達の感覚はおかしくなっていた。


 次に見に行くのは釧路にあるスイフト・スポーツである。




途中、何故か謎のオブジェが・・・・・


 これと同じ怪しいオブジェは紋別のカニのツメがありましたなぁーー。(笑♪)



その前に過去2回行って入れなかった食堂に入る。






  ここのザンダレ(鳥のカラアゲ)が非常にボリュームがあって、美味しいという、釧路でも有名な食堂である。

前回は混む12時を避けて、11時30分に行ったのだが、満室で残念ながら食べてこられないという結果に終わってしまったのだ。


 画像では大したことの無いように見えるが、大の大人二人が食べても食べきれない量である。

 この食堂にはいるお客は、例外なく、このザンタレ(1人前950円)か、ハーフ(600円)を頼む。


お腹を満たしたオヤジ達は次なる目的地の中古屋に入った。が・・・・・・


 スイフト・スポーツはもう売られていて、そこには無かった。


友人Kは「売れているなら、さっさとネットから消せよ!!」と、憤慨していたが、

「目玉商品をネットで出して、来たお客に売れたから別な車を進めるのは、車屋の常套手段だよ。」と慰めた。


 更にもう1件見て回る。






このインプレッサーは値段が無いので聞くと、235万円ぐらいの予定である。


(うーーん。さっきのインプが更にお得に思えてきた・・・・・)









 このコペンさんは、お買得の58万円。という事である。(しかし、こんなエアロで雪道を走ると、間違いなくラッセル車化となり、エアロは一冬で崩壊しますなぁーー。)


 約2時過ぎ、見終わったオヤジ達は帰路についた。


道中は友人Kのインプの感想である。


「欲しい!!欲しい!!欲しい!!」友人K。

「それなら、お前買えば!!」オヤジ。

「冗談でない!!。この車が無かったら間違いなく買っていたよ。」


  友人Kはかって中古の85万円のスイフトスポーツを購入しょうとして、たった10円高いハイオク仕様という事を聞いて止めて、その後、新車の180万円ぐらいする今の車を買った人間なのだ。


 その差100万円。どう考えてもオヤジは中古のスイフトスポーツを買って乗り回していたほうが、はるかに安いと思うのだが・・・・・・


「だから、オヤジ!!お前買えよ!!」

「ハハハハ。馬鹿だなぁ。あれは競技用車だぞ。街乗りなんか絶対しづらいぞ!!」

「だけど、限定300台だぞ!!今、逃したら絶対手に入らないぞ!!」

「オヤジお前は欲しくないのか??」友人Kは悔しそうに言う。

「まあ、今はその時ではない。下の子が一人立ちして、今のカタナの乗れなくなった時にでも考えるかな?」

「だけど、やっぱり限定300台だ!!」

「なんでオヤジはそう簡単に諦めつくんだ??」

「ハハハハ。俺達バイク乗りは、いくら車が競技用車と行っても、加速はバイクは公道では最強だからね。」

「いいからオヤジお前買えよ!今買わないと絶対もう手に入らないぞ!!借金をしてでも買えよ!!」


 こうしておバカなオヤジ達二人組は、アホな言い争いをしながら、果てしない帰路につくのであった。




 道中はやはりお約束のように、乾いた国道を何故か路肩に落ちた車があった。


 今日も北海道は果てしなく暇である!!

チャンチャン♪




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