今日は先日車検が終わったという、我愛機レディの引き取りの日であった。
ダイハツのタントにかみさんを乗せて、ガレージから7ヶ月ぶりのバトルスーツを取りだす。
オヤジの住んでいるここ北海道は、先日の陽気な天気とは裏腹に、今日は吐く息が白くおまけに霧がかかっていた。さらに悪いことに路面が濡れた状態であった。
普通のジャンバーとパンツではとても寒くて、バイク屋から家までの30分間がとてももたないと判断した訳だ。

オヤジがレディに乗るときの正装としている、このバトルスーツ。
始めて身につけたときは、あまりの重たさで着ているだけで肩にコブができたり、バイクから降りた時には疲れてソファーでダウンする日が続いたが、3年目になる今日、なんだか自分の体の一部となったような気がする。
ということで、かみさんを乗せたタントは一路バイク屋へ到着。

ここで、デジカメといらないものを車に乗せてかみさんに帰ってもらう。
「こんにちは。車検が出来たと聞いたのでバイクを取りに来ました。」
久しぶりに見る我愛機レディ9。
オヤジの顔は自然とにやけていた。
基本、オヤジはバイクのメンテをしないので、車検時に気になっていたオイル交換などを一切まかせ、車検代、整備代とグリップ交換(買った時からべたついて、すごく嫌であった。)とで、車検代は総額6万5千円ほどであった。
バイク屋のアドバイスで、ついでにブレーキオイル、ミッションオイルと、考えるだけの最低限のオイル交換も行った。
友人から、一年に数回しか乗らないバイクの車検で6.5万円は高くないか??と聞かれたが、オヤジはそれでもいいと思っている。
車の維持で信頼しているS車輌の話では、ユーザー車検で安く車検が出来る今、大切な車を長く乗るなら、やはり専門の整備のいるところで、年式ごとに消耗する部品は取り替えていかなければ、ケチりながら乗り続けていると、ある日突然部品が壊れて動かなくなって修理代も高くなる。最悪の場合は乗り換えとなるからだ。
これから長く付き合うかもしれないバイク屋。
オヤジは出来るだけ謙虚にバイク屋の話に耳を傾けた。
オヤジの商売は接客業である。いやな客というものが必ず存在する。
それは人の意見を聞かないで高飛車に出て、高いから少しでも良いから負けろと、言ってくるお客である。
そんなときは、お客には頭を下げて、「申し訳ございませんが、それは出来ません。」と、」言うのだが、心の中では(死んでも貴様の言う通りなんかする訳ないだろう。)という気持ちでいる。
が、反対に謙虚な態度なお客には、困っている時には商売を抜きにして何とかしてあげよう。気持ちになってしまう。
その為に、オヤジはお客としてバイク屋に好印象を持たれるようにしたのであった。
そのせいか、バイク屋のオヤジはオヤジの疑問に思っていた事を、いろいろと教えてくれた。
まず、いつも低速でエンジンがシャクル感じで、時折、ミスファイャー(失火)を起こしているのを調べ、プラグを調べてくれたみたいだ。
結果、エンジン自体には問題がなく、どうもそれはマフラー関係から起きるのではないかということであった。
「いゃーー。そうでしたか??、また、オヤジはハーレー特有のエンジンだからだと思っていました。」
流石に苦笑いのバイク屋。
車検の支払いを終え、最後にバイク屋から別れる時にオヤジは、バイク屋に一言いった。
「本当にありがとうございました。こいつは、オヤジが最後に出会ったバイクなんです。出来れば長く乗ってやりたいのですが、なにせ倒産した会社なので、部品の供給が不安で・・・・」
と、不安の気持ちをバイク屋に打ち明けると、バイク屋はニッコリと笑い。
「なあに、大丈夫ですよ。バイクはエンジンさえ生きていればどうとでもなります。」
「純正の部品がなければ社外品の部品があります。あなたがその気になれば、ずっと走り続けることはできますよ。」
と、力強い励ましの言葉を送ってくれた。
そして家までの帰宅の30分ほどの時間、外は異常な寒さの中、オヤジは至福の時間をこのレディ9と過ごしたのであった。

おっ?もしかして、連載3年目にして始めてオヤジの全身像が・・・・・
しかし、我愛機。レディ9。本当に小さいなぁーー。メタボで短足なオヤジが乗ってもまるで原付に乗っている感じである。
どうりで、バイク屋に来ていたCB750に乗るオヤジと同年代のライダーから、125ccのくせに大げさな格好しているな。と思われていたなぁーー。まさか、コイツが1000CCだとは思わないだろうなぁーー。
-2-にすぐ続く。
