キリンに憧れてⅡ プロジェクト・レディ8  完結ならず!!ーオヤジ・倒れるー | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車


 7月の30日に無事ガレージの外装が完成となったと同時に、翌31日には何にやら怪しい空模様となった。オヤジは仕事先でテレビの天気予報を見ていると、オヤジの住んでいる方面で、たつまき注意報がでた。

 数年前に、近隣でたつまきの為に何人かが亡くなったという痛ましい事故を思い出す。


ピカーーッ!! ゴロゴロゴロ!



昼頃に急に辺りが暗くなり、近くで雷雲の音が聞こえる。


ザーーーー!!ザーーーー!!


と、思う間もなくいきなりの豪雨が!!


  あたり一面が真っ白になり、時折、強風がオヤジの店の自動ドァーを開け閉めする。


ガッン!!ガッン!!

屋根に何かが当たる音がする。


「イテェテテテ!!」


 玄関の周りを片付けていた、オヤジ達に小石大のヒョウがオヤジ達を襲う!!


「危険ですから窓のそばから離れてください!!」


あまりの大きいヒョウに店長は窓際にいるお客さんを避難させる。


 豪雨は30分ばかし続き、オヤジの店に停めてあった400ccクラスのスクーターは完全に足の乗せるところまでが水没していた。

(デジカメで撮りたかったが。スクーターのオーナーがそれを見たらオヤジは殺されると思ったので、やめときました。)


「ヤバイ!!ガレージは大丈夫か?それよりも、ガレージーの周りに散らかしている、サイディングの壁材は強風で近所に飛んでいかないか?」


オヤジはとっさにその事を思っていた。


 心配になり仕事が終わったかみさんにその事をメールしたら、「異常無し。」という返事で一安心するオヤジであった。

 

 翌日の8月1日は休日である。

 

 天気が良ければガレージの片付けとガレージにレディを入れるスロープを作るだけなので、多少遅くまで寝ていても問題はない。昼からは時間があるから、今度こそはレディとのデートでも・・・・

と、いう訳で会社から帰ってきたオヤジは夜中の3時頃まで、夜更かしをして次の朝を迎えた。



「うっ!外が明るい!!」と、目覚めたオヤジは時計を見る。

   AM:5:30

「ゲッ!!2時間30分しか寝てないじゃないか!!」

  

 まあいいか。眠くなったら昼寝でもしよう。と、モゾモゾと起き出したオヤジであったが、天気を見ると冷たい小雨が降っていた。

「今日の予定はすべてオシャカだ!!」


 _| ̄|○  ガックシ!!


気のせいか、風邪気味で喉と頭が痛い。


カゼ薬ってあったか?」と、オヤジはかみさんに聞く。

「無いからこれでもを飲みな。」と、」かみさんは子供用のカゼ薬を差出し、「子供が1錠だから2錠も飲めば多分効くはずだよ。」

「よし!わかった。」

と、オヤジはいい加減なカゼ薬を飲み、さらにスタミナドリンクを胃に流し込んだ。


  普通、休日というのは、体を休める日のはずなのだが、朝からスタミナドリンクとはいったいオヤジは何をやっていることやら。


 それでも、ガレージの片付けだけは出来るので、とりあえずはオヤジは9時頃にガレージの片付けを行い始めた。


キリンに憧れて 第二部

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 今まで「阿鼻叫喚!!」的なガレージの中であったが、2時間程黙々と片付けを行っていた時に、いきなりグサッ!!と、オヤジの足元からイヤな音と痛みが・・・・・・


 主(あるじ)さんから、あれ程、事故やケガに気を付けてください。というコメントをもらっていたにも関わらず、オヤジの履いているサンダルに上を向いていたクギが深々と・・・

「ついにやっちまった!!」

片付けをしっかりしていなかった下地材に刺さっていたクギがオヤジの足の裏に突き刺さっていた!!


おそるおそるサンダルを脱ぎ、靴下を脱いでケガの具合を確認する。

「ホッ!!」どうやら、足の裏は無事であった。臆病なオヤジは足もとが危ないところではゆっくり足を下ろすのが幸いしたようである。


 みなさん!!作業はきちんと片付けながら行わないといけない。という教訓をオヤジが身をもって示した1件でした。




キリンに憧れて 第二部



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ようやく、「阿鼻叫喚!!」的ガレージも片付けがひと段落して、周りに散らかしているサイディング材や木片の処分も終わったのが昼ごろとなった。外は雨のために、スロープ作りもレディとのお散歩も今日はお預けである。


 昼から何をしようかと思っていると、オヤジの目前に娘1号と2号が、

「ヒマだ!!ヒマだ!!」の雰囲気を全開にして近寄ってくる!!


そうか、今は夏休みなのか!!


「よし!!昼からは温根湯の山の水族館に行こう!!」

 

 冷静に考えれば、2時間30分しか寝ていなくて、風邪気味で薬を飲んでいる体が、スタミナ・ドリンクを飲んで元気になっているだけなのだ。

 汗をかき、しかも冷たい雨の降る中で廃材の片付けを午前中一杯行っていて、午後からは体を休めるのが普通である。

多分、オヤジは熱で頭がやられていたのであろう。


ゴクッ!ゴクッ!ゴクッ!    


 本日、2本目のスタミナドリンク剤を飲んだオヤジ、「いい加減に今日は体を休めたら!!」と言い、あきれかえるかみさんに、「アクティブなオヤジと呼んでくれ!!」と、捨てセリフを決め、子供達を連れて温根湯に旅立った。


  温根湯の「山の水族館」。ここは川の魚ばかりがいる水族館で、今年の7月にリニューアルオープンで、すでに200万人の客が訪れる、今、道東で一番ホットな観光名所である。


 しかーーーし!!オヤジの家からこの場所までは、距離で片道70キロ、時間で1時間30分ばかしかかるのだ。

 

 スタミナ・ドリンク剤でドーピングし、興奮したオヤジの体は、そんな事実も忘れて、かみさんから脅しとったミライースのアクセルをひたすら踏み続けるのであった。


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1時間30分ばかしで、無事に山の水族館に着いたオヤジ達一行。

入場料は

  大人:670円

中学生:440円

小学生:300円 

と、ファミリーの観光名所としては良心的な価格である。


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 一番の名所!!滝ツボの下から魚たちを眺められる。というのが、ここのウリである。
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 川の中の魚を見れるように作られている場所。千歳でも同じようなところがあったが、あそこは魚がいなかったので、単なる川の中を見るだけの感じである。
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 幻のイトウ!!イトウ(サケ科)は日本最大の淡水魚である。野生のイトウはほとんど釣られることなく、釣りの好きな人達からは釣れたら宝くじに当たる感じだといわれる。

しかし・・・・こんなに沢山いたら、ありがたみが・・・・・無くなると思いませんか?



キリンに憧れて 第二部

 ふむふむふむ。なるほどなるほど。と山の水族館を一回りする、オヤジと娘1号、2号。その間、約10分弱!!

えっ!!もう終わりなの??短すぎない??


まあ、値段が値段だからこんなものだろう。もう終わりなのか。と、ブツブツ言う娘1号、2号に「漢(おとこ)はいちいち細かい事は気にしない事だ!!」と決めセリフをはくオヤジ。

「私たち、女の子だもん!!男じゃあないもん!!」と、娘たちに逆襲にあい、おかげで帰りはご機嫌取りに、モスバーガーを買わされるという余計な出費が・・・・

(T▽T;)

 

 5時過ぎに無事帰ってきたオヤジは、かみさんからの風当りを和らげるために自主的に夕食を作っていると、オヤジの体のドーピーングは切れだしてきた。

「あれっ?あれっ?おかしいぞ?」と、夕食を作り終えたときには、立ってられなくなってきた。


 その夜、オヤジは初めて「疲労困憊」となった。


 もともと、オヤジは体だけは丈夫であった。毎年、インフルエンザに倒れる同僚に、「ハッハッハッ!!昔の人はチミ達のようなヤワな体はもたないよ!!」と笑い飛ばし、バカは風邪をひかない。という諺を地でいっている人であった。

 

 疲れ切った体は、熱い風呂に入っても悪寒が走り、夕方の6時頃から布団の中で体の痛みと熱で一晩中うなされていた。


 翌日、ようやく体調が戻ったオヤジに

今度の休みは、1日中外出禁止令」と、かみさんから言いわたされた。


 えっ!!外出禁止!!も・もしかしてレディにも乗れないの?

「トーゼン!」


 かみさんの忠告を無視して、遊びまくったオヤジには厳しい処置が待っていた。







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