残業代請求バブル?
弁護士業界では、数年前から過払いバブルが続いています。
過払いバブルというのは、グレーゾーン金利の返還を求めて、消費者金融を訴えて多額の金額を消費者に取り戻し、その中から弁護士自身も報酬を得て潤った状態をいいます。
最近、過払いバブルの次は残業代請求バブルというのが来るのではないかとあちこちで言われていますね。
しかし、私はその予想は当たらないのではないかと思っています。
その理由は以下のとおりです。
(1)
まず、過払い請求の場合、消費者が金融会社に払いすぎた額というのは、取引履歴を見れば、後は事務員が計算をするだけで明確になりました。
残業代はそうはいきません。所定労働時間は就業規則や雇用契約書を見ればわかりますが、実労働時間はタイムカードを参照することになります。
しかしタイムカードを使用していない会社は少なくありません。また、タイムカードを使用していても、使用者側からは、勤務時間中に、ネットをしていたり、おしゃべりをしていて実際には働いていなかったなどと主張されるケースも少なくありません。
このように、残業代請求の場合は立証の問題が生じます。そして立証できるかどうかは、弁護士が判断する必要があります。過払い請求で一部の弁護士がやっているように事務員に丸投げするなどといった暴挙を残業代請求でおこなうことは出来ないでしょう。
(2)
次は、請求者と支払者の関係性です。
過払い請求の場合、消費者と金融会社の間には金銭の貸し借り以外につながりがありません。
お互い、ドライです。
しかし、残業代請求の場合は、雇用者と従業員です。従業員が退職した場合はともかくとして、現在働いている会社相手に訴訟をおこすことは、日本人の感覚ではまだまだ躊躇を覚えるところだと思います。
(3)
時効の問題もあります。
賃金請求の時効はわずか2年です。過払い請求は1000万円近く払いすぎていたと言うケースも時々見かけます。そこまでいかなくとも、高額な事例は割とあります。
しかし、残業代は2年以上前のものは請求できませんし、1日24時間である以上、ある程度限界があります。
以上の他にも管理監督者の問題など残業代請求については論点が数多くあります。
過払いバブルのように、弁護士が残業代請求に躍起になるとは考え難い、というのが私の見解です。
少なくとも、電車に乗れば過払い請求の広告を必ず見かけるというような状況が、残業代請求の場合にも妥当するとは思えません。
過払いバブルというのは、グレーゾーン金利の返還を求めて、消費者金融を訴えて多額の金額を消費者に取り戻し、その中から弁護士自身も報酬を得て潤った状態をいいます。
最近、過払いバブルの次は残業代請求バブルというのが来るのではないかとあちこちで言われていますね。
しかし、私はその予想は当たらないのではないかと思っています。
その理由は以下のとおりです。
(1)
まず、過払い請求の場合、消費者が金融会社に払いすぎた額というのは、取引履歴を見れば、後は事務員が計算をするだけで明確になりました。
残業代はそうはいきません。所定労働時間は就業規則や雇用契約書を見ればわかりますが、実労働時間はタイムカードを参照することになります。
しかしタイムカードを使用していない会社は少なくありません。また、タイムカードを使用していても、使用者側からは、勤務時間中に、ネットをしていたり、おしゃべりをしていて実際には働いていなかったなどと主張されるケースも少なくありません。
このように、残業代請求の場合は立証の問題が生じます。そして立証できるかどうかは、弁護士が判断する必要があります。過払い請求で一部の弁護士がやっているように事務員に丸投げするなどといった暴挙を残業代請求でおこなうことは出来ないでしょう。
(2)
次は、請求者と支払者の関係性です。
過払い請求の場合、消費者と金融会社の間には金銭の貸し借り以外につながりがありません。
お互い、ドライです。
しかし、残業代請求の場合は、雇用者と従業員です。従業員が退職した場合はともかくとして、現在働いている会社相手に訴訟をおこすことは、日本人の感覚ではまだまだ躊躇を覚えるところだと思います。
(3)
時効の問題もあります。
賃金請求の時効はわずか2年です。過払い請求は1000万円近く払いすぎていたと言うケースも時々見かけます。そこまでいかなくとも、高額な事例は割とあります。
しかし、残業代は2年以上前のものは請求できませんし、1日24時間である以上、ある程度限界があります。
以上の他にも管理監督者の問題など残業代請求については論点が数多くあります。
過払いバブルのように、弁護士が残業代請求に躍起になるとは考え難い、というのが私の見解です。
少なくとも、電車に乗れば過払い請求の広告を必ず見かけるというような状況が、残業代請求の場合にも妥当するとは思えません。