(N173)プロ野球背番号レビュー(90番台) | BLUEのブログ

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80番台にもどる

 

今日の内容はプロ野球「背番号」レビューの完結編で、90番台について投稿します。

 

では、スタートします。なお、順番は「00」からスタートし、以降は「0」から番号順に並べております。

 


 

(参考データ)

以下の表が各番号における最長着用者である。

 

 

90

 

長嶋さんが最初の巨人監督就任時に「90」を着けたのは息子・一茂のアドバイスだそうで、「現役時代は3つの3があった(打順が3番、背番号3、3塁手)から、3を3つ足して9」の意味が込められている。ただ、長嶋さんのイメージが強過ぎたのか、長嶋以降の監督で「90」を着用したのは西武田辺徳雄ぐらいしかいない。しかし、白井一幸など名コーチと呼ばれる人の着用例は数多くある。

 

ソフトバンクでは漫画「あぶさん」の主人公・景浦安武がこの「90」を着用した設定なのを受け、現実でも南海時代からわざわざ欠番にしていた。なお、現実に「90」を初めて着けたのはスアレスで、現在は阪神を経てMLBで活躍しているのを見るとやはり着用にふさわしい選手だったと言えるだろう。

 

【主な着用例】

長嶋茂雄、田辺徳雄、銚子利夫、鈴木康友、続木敏之、白井一幸、香田勲男、スアレス、パンチ佐藤景浦安武 ほか

 

91

 

バラエティ豊かな「90」に対して、この「91」はあまり着用例が多くない。それどころか、途中入団もしくは育成からの支配下登録の選手に与えられるケースも少なくない。今年だと前者がメヒア中日)、後者だと堀田巨人)が挙げられる。また、久保楽天)のように現役からコーチになっても継続して着用していたり、金子日本ハム)のように現役時代の「19」をひっくり返したケースもある。

 

最長着用者は西武でコーチをやっていた大井久士という人で、現役捕手→ブルペン捕手→バッテリーコーチを経ながらずっと「91」を着け続けた異色のケースである。

 

【主な着用例】

吉田豊彦、オビスポ、ジオ、マエストリ、久保裕也、ロメロ、グリエルJr. ほか

 

92

 

この番号はユニークな着用例が見受けられる。与田剛は現役時代の「29」をひっくり返して「92」としていたり、他にも名前を引っ掛けたケースとして若手時代の藤川球児が「きゅうじ」、現役でも国吉祐樹ロッテ)が「くによし」からの語呂合わせで「92」としている。ただし、R.マルティネス中日)が「92」に変えた理由は不明。なお、オリックスではこれまで「92」を着用した人が1人も存在しない。

 

最長着用者はロッテでブルペン捕手をやっていた柳沼強という人で、現在はスカウトとして引き続きロッテを支えている。

 

【主な着用例】

与田剛、木田優夫、山本和範、藤川球児、国吉祐樹、R.マルティネス ほか

 

93

 

楽天ファンが「3.11」以外で最も思い出したくないのは「コラレスショック」だろう。2017年に優勝争いをしていたところで新外国人のコラレスが登板して炎上した後、「●●●●●●○●●●●●●●●●●」といった感じで負け続けて、最後は3位に転落した「黒歴史」は今でも楽天のトラウマとして残り続けている。

 

最長着用者は阪神でブルペン捕手をやっていた西口裕二という人で、阪神の球団史で最も長く着けられた背番号である。

 

【主な着用例】

宮前岳巳、青木勇人、村松有人、後藤武敏、コラレス ほか

 

94

 

この番号は何と言っても原口文仁阪神)である。2019年のキャンプ前にステージ3の大腸がんを患い、生還→完治した事は記憶に新しいだろう。そして、その原口が復帰直後の甲子園でサヨナラタイムリーを打った試合はもはや伝説である。あの試合は確か日本ハム戦だったが、おそらく相手ファンも感動した人は少なくなかったはず。

 

最長着用者はヤクルトで打撃投手をやっていた村田正幸という人で、現在は一軍の用具担当を務めている。

 

【主な着用例】

倉野信次、後藤光尊、垣内哲也、原口文仁、柿沢貴裕 ほか

 

95

 

最近でこそ石川などがこの番号から出世して注目株が目立つようになったが、数年前までは楽天時代のデーブ大久保や薬物使用の野村貴仁バティスタ……など「この番号はやらかした人しかいないのか!?」状態だった。もちろんこれまでもまともな人はいたのだが、長く着けるケースが少ないのでどーしてもこの3人が目立っちゃうんだよなぁ。

 

最長着用者はヤクルトで打撃投手をやっていた土井武という人で、かつて阪神などで活躍した土井垣武ではない。

 
【主な着用例】
大久保博元、土橋勝征、奈良原浩、大石達也、石川達也、東晃平、デビッドソン、野村貴仁バティスタ ほか
 

96

 

やはり出世番号のイメージが強いこの番号だが、昨年は「神サイヤング勢」ことバウアーDeNA)が全てをかっさらった。特に交流戦以降は元サイ・ヤング賞投手の本領を発揮し、オールスターのプラスワン投票では36万票という空前絶後の記録を出してしまったのである。ちなみに、安倍元首相は2013年の松井・長嶋両氏の国民栄誉賞受賞式で第96代首相としてこの背番号を着けて始球式を実施している。

 

最長着用者はオリックスでコーチをやっていた安田昌玄という人で、2004年の球団合併時に一旦背番号を変更したが2012年に1年だけ復活させている。

 

【主な着用例】

筒井壮、條辺剛、林昌範、宇田川優希、バウアー、安倍晋三 ほか

 

97

 

基本的にはコーチ・スタッフの番号だが、外国人選手の活躍も光る。古いファンなら巨人で「アジアの大砲」と呼ばれた台湾出身の呂明賜を思い浮かぶかもしれない。とにかく、デビュー17試合で10本塁打という衝撃のデビューは凄まじいものである。最近ではフランスアR.マルティネスが速球を武器にリリーフで活躍した。

 

最長着用者はヤクルトでコーチをやっていた高橋寛という人で、着用期間中はバッテリーコーチとブルペン捕手を行き来していた。

 

【主な着用例】

呂明賜、姜建銘、フランスア、R.マルティネス、ブロードウェイ ほか

 

98

 

この番号は阪神にいたドリスの印象が強い。最初は制球難などからあまり期待されていなかったものの、気が付けばクローザーとなり、セーブ王も獲得する活躍ぶりを見せた。他には京田DeNA)が中日から移籍時にあえてこの「98」を選択したが、これは2021年に急死した元チームメイトの木下雄介投手へのリスペクトも意味している。

 

最長着用者はDeNAでコーチをやっていた片平保彦という人で、現在はフロント入りして引き続きDeNAを支えている。

 

【主な着用例】

石井弘寿、高村祐、今江敏晃、ドリス、コルニエル、京田陽太、木下雄介 ほか

 

99

 

監督及び支配下登録選手が着けられる最大の番号。そして、中日時代の井上一樹のようにあえてこの番号を志願して着用するケースも多く見受けられる。特に中村紀洋中日入団以降この番号で通し、DeNAでは2000安打を達成した。現役ではソトロッテ)やラオウ杉本オリックス)といったホームラン王経験者が着用し、一時は松坂大輔も着けていた時期があった。

 

大リーグではヤンキースのアーロン・ジャッジが着用してホームラン王を獲得し、もはやMLBの代表選手として君臨している。

 

【主な着用例】

渡辺久信、梨田昌孝、ニール、井上一樹、張誌家、横山道哉、カルロス・ロサ、中村紀洋、杉本裕太郎、メヒア、ソト ほか

 


 

以上です。なお、100番以降は支配下登録選手の着用が認められておらず、育成選手及びチームスタッフのみが着用できるルールとなっております。ただし、日本ハムでは「100」が永久欠番であり、さらに2005年までは番号に関するルールが緩く、1995年に当時広島ロビンソン・チェコ投手が「106」を着用して15勝を挙げた例が存在します。

 

今日はこれで終わります。そういえば、沢村が2020年にロッテで初登板した時にはユニフォームが間に合わずに「106」を着けていたけど、この「106」という番号から「沢村=サワムラー」と重ね合わせた人が多くいたな…。

 

つづく