(A355)アルバム『海のOh, Yeah!!』レビュー(Disc-1) | BLUEのブログ

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『海のYeah!!』にもどる

 

今日はサザンオールスターズが2018年8月1日に発売した海のOh, Yeah!!のアルバムレビューを書いてみます。

 

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このアルバムはサザンがデビュー40周年記念として発売された作品で、前ベスト「海のYeah!!」の続編とされています。

 

今日はDisc-1を記載します。なお、Disc-1はDADDY SIDEとされており、主に2000年代を中心とした選曲となっております。

 


 

【Disc-1】

①TSUNAMI

発売日:2000年1月26日(シングル)

売上:293.6万枚(最高1位)

 

TBS系『ウンナンのホントコ!』内のコーナー「未来日記」のテーマソング。発売週はモー娘の「恋のダンスサイト」と激しい1位争いをした事が記憶に残っている。イントロがなくいきなり歌い出し、バラードではあるもののサビに向かって波のように起伏を繰り返すサウンドが印象的。ただ、タイトルを「TSUNAMI」にしてしまった事が災いし、桑田さんは2011年の東日本大震災以降にこの曲を一度も歌唱していないという。

 

2000年の年間チャートでは見事に1位となった。一時はCDシングルの歴代1位にもなったが、後にSMAP「世界に一つだけの花」に抜かれた。なお、サザンとしては最後のミリオン突破シングルとなっている。

 
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②LOVE AFFAIR~秘密のデート

発売日:1998年2月11日(シングル)

売上:58.8万枚(最高4位)

 

ドラマ『Sweet Season』の主題歌。横浜を舞台とした不倫ソングで、サザンでは珍しい大滝詠一風の「ウォール・オブ・サウンド」で作られている。不倫ソングではあるもののドロドロ感がなくむしろ明るくロマンチックな雰囲気で、歌詞に出てきた場所を「聖地」として回る人も多いという。なお、この曲は疑似ライブ録音によるレコーディングだったようで、イントロ・アウトロでは歓声が入っており、音の響きが良いように思える。

 

1998年の年間チャートでは39位となった。なお、2007年には東野圭吾がこの曲をベースとした小説『夜明けの街で』を出版し、実写映画化もされている。

 

③BLUE HEAVEN

発売日:1997年11月6日(シングル)

売上:21.5万枚(最高5位)

 

「ケンタッキークリスマス'97」のCMソング。クリスマスタイアップが付いたが、歌詞にクリスマスを連想する箇所はない。ただ、曲の雰囲気は爽やかではあるものの、夏の暑さというよりは秋冬の涼しさを感じさせる。

 

④イエローマン~星の王子様~

発売日:1999年3月25日(シングル)

売上:10.6万枚(最高10位)

 

正直に「桑田さんどうしたんだ!?」と思うぐらいにぶっ飛んだサザン史上最大の怪曲。曲調は全体的にはロック風だが、「下衆なPleasure」「木偶なTreasure」といった前年のB'zベストを揶揄したとしか思えない歌詞があったりと色んな意味で凄い1曲となっている。PVも含めておそらく「裏サザン」としてはダントツと言える仕上がりとなっており、聞けば聞くほどその魔境に引き込まれていく感覚を覚えるだろう。

 

この曲はオリジナルアルバム未収録で、今作でしか聞く事ができない。

 

⑤SEA SIDE WOMAN BLUES

発売日:1997年8月21日(シングル「01MESSENGER~電子狂の詩~」のC/W)

 

ハワイアン風の湘南ご当地ソング。江ノ島を見ながらのんびりと日常を過ごす情景が目に浮かぶ。ただ、このアルバムの流れで聞くと「イエローマン」の魔境からゆったりとしたこの曲になるのでむしろ戸惑いを感じるかもしれない。

 

⑥彩~Aja~

発売日:2004年4月14日(シングル)

売上:27.9万枚(最高1位)

 

日本航空「FLY!JAL!」のCMソング。夏のイメージが強いサザンがあえて春のラブソングを歌った楽曲であり、原由子ボーカルでもおかしくない感じのほんわかな雰囲気が終始漂う。

 

2004年の年間チャートでは23位となった。

 

⑦HOTEL PACIFIC

発売日:2000年7月19日(シングル)

売上:82.9万枚(最高2位)

 

WOWOW「サマーキャンペーン」のCMソング。その時のCMでは桑田さん自らが女装して「Oh, モーレツ!」と言っていたのが印象的。発売週はGLAYとラルクも絡んだ激しいチャート争いを繰り広げた事が記憶に残っている。茅ヶ崎でかつて営業していた「パシフィックホテル」を懐かしむ曲であるが、全体的にはアップテンポでありホテルで派手なパーティーをやる様子が目に浮かぶ。ライブ映えする曲で、ファンの人気も高いようだ。

 

2000年の年間チャートでは20位となった。なお、サザンとしては最後の80万枚突破シングルとなっている。この曲はオリジナルアルバム未収録で、今作でしか聞く事ができない。

 

⑧唐人物語(ラシャメンのうた)

発売日:1998年10月21日(アルバム「さくら」より)

 

原由子ボーカル曲。テレビ朝日系『驚きももの木20世紀』のテーマソングとしても使われた。どうやら江戸時代に下田にいた実在の人物の事を歌っているらしい。曲は原坊のほんわかな感じが相変わらずで、目の前に広い景色が広がっていくような雰囲気を感じた。

 

⑨SAUDADE~真冬の蜃気楼~

発売日:1998年10月21日(アルバム「さくら」より)

 

ボサノヴァ風のバラード曲で、ブラジルを舞台としているらしい。「サウダージ」という言葉が「哀愁」という意味で、そのせいか全体的に雰囲気が暗い。まあ、落ち着いて聴ける曲ではあるけど。

 

⑩涙の海で抱かれたい~SEA OF LOVE~

発売日:2003年7月23日(シングル)

売上:74.2万枚(最高1位)

 

ドラマ『僕だけのマドンナ』の主題歌。サザン25周年の再始動に伴い発表された曲だが、全体的には桑田ソロの『波乗りジョニー』に似たアップテンポな雰囲気の曲調となっている。それでもソロ活動と比べるとちゃんとバンドっぽい印象があり、いかにもサザンって感じに仕上がったように思える。

 

2003年の年間チャートでは7位となった。なお、サザンとしては最後の70万枚突破シングルとなっている。

 

⑪私の世紀末カルテ

発売日:1998年2月11日(シングル「LOVE AFFAIR~秘密のデート」のC/W)

 

ほとんどがギターとハーモニカだけで進んでいく1曲。同じフレーズを繰り返していく曲で、その時間は何と7分弱に上るので多少ダレるかもしれない。桑田さんの「語り」を永遠と繰り返すこの感じはむしろ吉田拓郎や中島みゆきを連想した。

 

⑫OH!! SUMMER QUEEN~夏の女王様~

発売日:2008年8月6日(シングル「I AM YOUR SINGER」のC/W)

 

資生堂「サマーキャンペーン」のCMソング。この曲はCMタイアップ用に作ったのか、サビで全部持っていくような印象がある…というかサビ以外の印象があまりない。全体的にアップテンポでゴージャスな感じ。

 

この曲はオリジナルアルバム未収録で、今作でしか聞く事ができない。

 

⑬LONELY WOMAN

発売日:2004年11月24日(シングル「愛と欲望の日々」との両A面)

 

トヨタ「MORE THAN BEST」のCMソング。歌詞に「Merry Xmas」が入っているのでクリスマスソングである事は間違いない。ただ、全体的にアレンジは軽めで鈴の音などの装飾も特にないため、個人的には季節感があまり感じなかった。

 

⑭01MESSENGER~電子狂の詩~

発売日:1997年8月21日(シングル)

売上:23.9万枚(最高5位)

 

日産「ルキノ」のCMソング。サブタイトルの「電子狂の詩」というのは間違っておらず、全体的にデジタルハードロックの様相を呈している。歌詞は当時のPC普及によってコンピュータ化していく社会を風刺したものとなっている。

 

⑮限りなき永遠の愛

発売日:2005年10月5日(アルバム「キラーストリート」より)

 

トヨタ「MORE THAN BEST」のCMソング。まったりとしたバラードで全体的に盛り上がる部分が少ない。個人的には船が海原の真ん中で迷いながらも前に進んでいくといった情景を思い浮かんだ。

 

⑯素敵な夢を叶えましょう

発売日:1998年10月21日(アルバム「さくら」より)

 

ドラマ『こいまち』の主題歌。収録アルバムの全てでラストを締める曲となっている。壮大なバラードであり、イントロを聞いただけで何か1つの物語が終わるような感覚になる。なお、最後のフレーズの「南十字に戯れる星座に願いを」は様々な解釈があるが、いずれにしてもサザンファンなら心に響く事間違いなし。

 


 

Disc-2は次回投稿します。そういえば海のOh, Yeah!!」ってダジャレっぽく読むと「生みの親」とも読めるような気が……いえ、何でもありませんでした(笑)。

 

Disc-2へつづく