(A084)横浜市営地下鉄の車両 | BLUEのブログ

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スケールのでかいオレの投稿

今回は横浜市営地下鉄で走る車両をピックアップしてみます。

 

横浜市営地下鉄は軌間こそ1435mmの標準軌で同じなのですが、ブルーラインは第三軌条方式(750V)、グリーンラインはリニア軌条の架線方式(1500V)とされているため相互の車両が行き来する事はありません。

 

なお、現有車両のみを載せるので1000形・2000形は省略します。なお、この2形式はドアとその上部のみに塗色され、E235系の基本デザインになったという説も存在しています。

 


 

※2024年8月2日更新

 

【3000形】

投入路線:ブルーライン

所属本数:6両編成31本⇒合計186両

(共通スペック)

起動加速度⇒3.2km/m/s

最高速度⇒90km/h

ギア比⇒98:15=6.53

制御装置⇒三菱製VVVF制御(詳細は以下の通り)

  • 1次車⇒GTO
  • 2~4次車⇒Si-IGBT
  • 5次車⇒SiC-MOSFET(ハイブリッド式)

モータ⇒140kW

車体幅⇒2760mm

車体長⇒18m(3ドア)

ドア⇒1600mm

鋼体⇒ステンレス製

MT比⇒4M2T

 

(1次車)

形式:3000A形

所属本数:4本

デビュー:1992年7月8日

 

 

新横浜~あざみ野延伸用として導入された。当初は単に3000形と呼ばれており、A」が付いたのは2007年になってから。当形式に限ってGTO-VVVFとなっており、ステンレスもビードプレス加工が施されている。なお、市営地下鉄初のVVVF制御であり、車内LEDも従来車とは異なり2段式となっている(その上部にはランプ式のMAPが搭載される)。当然行先表示もLED化されたが、先頭車の表示幅が他の形式と異なるため容易に判別は可能。

 

帯の塗り方は水色が上でが下とされている。車齢25年以上が経過しており、当初はB修繕を施す予定だったが、どうやら2023年までに全車廃車となるらしい。ちなみに、東京メトロでも同世代の0x系シリーズの一部が廃車になっている。走行音は京急600形や都営6300形に近い印象を受ける。

 

(2次車)

形式:3000N形

所属本数:6本

デビュー:1999年8月29日

 

 

N」はNewを表す。戸塚~湘南台延伸用として導入された。当形式よりIGBT-VVVF制御となり、これは4次車までの共通機器とされている。1次車にあったランプ式のMAPがなくなったが、「このドアが開きます」の開閉予告ランプが導入された(このランプは発車後すぐに次駅で開くドアの予告があるので非常に便利)。先頭デザインは1次車と同じに見えるが行先表示が小さいので容易に判別は可能。ドアは209系と同じデザインになったが、ワイドドアのままなので窓が小さく、見た目からしてもかなり違和感が感じる(しかもドアエンジンは戸閉力弱め機構が導入されたのでさらに違和感が強くなった)。椅子の形は着座区分の付いたものに変更されたが、当形式に限ってクッションが固く感じるのは気のせいだろうか?

 

帯の塗り方は水色を挟む感じとされた。当形式以降では車内照明が2014年に全てLED化されている。なお、当形式は市営地下鉄最後の東急車輌製造で作られた形式となっている。走行音は0x系シリーズに似ているような似ていないような…。

 

(3次車)

形式:3000R形

所属本数:14本

デビュー:2004年3月30日

 

 

R」はReplaceを表す。1000形の置き換え用として導入された。当形式より日車式ブロック工法となり、ビードレス加工が廃されスッキリとした感じになっている。先頭デザインも一新して、オールステンレス化された。ドアは2次車と同じように見えるが、真ん中の部分にネジみたいなのが付いているのが違いとなっている。椅子のデザインが若干変化し、クッションがかなり柔らかいものが使われている。なお、基本的な機器は2次車同一とされている。

 

帯の塗り方は2次車と同じ。第47~52編成は当初よりワンマン運転対応とされている。なお、1000形は2006年までに「予定通り」置き換えられて、車齢30年前後で全廃となった。東京メトロでも同世代で残っているのは副都心線の7000系のみである(横浜市内では東急東横線みなとみらい線で見られる)。最近になってドア上の表示器がLCD(2画面)に交換された。

 

(4次車)

形式:3000S形

所属本数:6本

デビュー:2005年10月28日

 

 

S」はSatisfactionを表す。実質的な2000形の更新車として導入されたが、これは2000形がホームドアに対応できないため苦肉の策として2000形の下回りを残して車体と走行機器を3000R形(3次車)のものに差し替えたという事情がある(2000形はチョッパ制御)。そのため、当形式は見た目的にも基本スペック的にも3次車と全く変わらないものとされている。ただし、3次車との区別のためか先頭のステンレス部分にも水色の塗色が施されている。

 

帯の塗り方は3次車を反転させたものとなっている(水色を挟む感じ)。なお、2000形は9本在籍していたが、1本のみ全車廃車とされている。従って2000形は残りの8本が改造対象となったのだが、書類上は3000形新造として扱われている。ただし、2000形からの残存機器が古くなってきており、そのためか3531Fが下飯田駅での脱線事故後に復旧工事をする事なく廃車となっている。

 

(5次車)

形式:3000V形

所属本数:1本

コンセプト:ヨコハマを象徴する海を連想させる車両

デビュー:2017年4月9日

 

 

Vはローマ数字の「5」を表すという説や、横浜DeNAベイスターズ及び横浜F・マリノスといったプロスポーツチームの「V」を信じて名付けたという説もあるが、詳細は明らかになっていない。これまでの車両とは異なり、VVVF装置がSiC化されたほか、側面にデザインが施され賑やかな雰囲気となった。また、行先表示がフルカラー化されているのも変化の1つとしている。車内はドアの下に黄色い点字ブロックが設置され、ドアの中央にも黄色い線が追加されている。ドア上の案内はブルーラインでは初のLCD2画面となった(16:9サイズで相鉄9000系と同じタイプ)。椅子の色はコンセプトに則ってこれまでとは違う青系のものが使われている。先頭デザインは3次車とほぼ同じだが、従来車との判別は容易である。

 

帯の塗り方は1次車と同じだがの部分が太くなっている。なお、気になる走行音はE721系に近い印象だった。

 

【4000形】

投入路線:ブルーライン

所属本数:6両編成8本⇒合計48両

予定本数:6両編成21本⇒合計126両(2030年までの本数)

コンセプト:海辺の先進的な都会感

デビュー:2022年5月2日

(スペック)

起動加速度⇒3.2km/m/s

最高速度⇒90km/h

制御装置⇒三菱製SiC-VVVF制御

ギア比⇒98:15=6.53

モータ⇒140kW

車体幅⇒2760mm

車体長⇒18m(3ドア)

ドア⇒1600mm

鋼体⇒ステンレス製

MT比⇒4M2T

 

image

 

2021年12月になって突如として新形式の投入が発表された。当初は3000V形により3000A形の置き換えを行うとしており、この4000形はメカ的には3000V形と共通する部分が多い。ただ、先頭デザインは一新されて「くの字」をやめてコンパクトになった印象を受ける。さらに側面は帯が細くなり一色となったほか、日車式ブロック工法ではないためドア部分の見た目が異なる。室内は構造こそ3000V形に近いが、が濃い色となり化粧板がグレーっぽくなっている。

 

いずれにしても、ブルーラインに新形式が出るのは30年ぶりで、公営による「4」が付く形式が出るのは非常に珍しいケースとなる。…というか、やはり3000形3000形で置き換えるという「共喰い」現象が発生する事は避けたかったのだろうか!?

 

【10000形】

投入路線:グリーンライン

所属本数:6両編成8本・4両編成9本⇒合計84両

予定本数:6両編成10本・4両編成7本⇒合計88両(2024年までの本数)

コンセプト:近未来都市横浜にふさわしい車両

デビュー:2008年3月30日

(スペック)

起動加速度⇒3.2km/m/s

最高速度⇒80km/h

制御装置⇒三菱製IGBT-VVVF制御

モータ⇒135kW(リニア式)

車体幅⇒2490mm

車体長⇒16m(3ドア)

ドア⇒1300mm

鋼体⇒アルミ製

MT比⇒全M車


 

グリーンライン開業に合わせて導入された形式。ブルーライン用の車両とは異なりアルミ製とされており、先頭デザインも3000形とは全く異なるものとなっている。当形式では市営地下鉄初のLCDが設置され、スペースの関係からかドア横に設置されているのが特徴的。製造時期で大きな違いはないが、案内表示機が異なっている。量産先行車と1次車は3色LEDと4:3サイズのLCDとなっているのに対して、2014年に作られた2次車はフルカラーLEDと16:9サイズの「セサミクロ」LCDに変化している(ちなみに、フルカラーLEDの導入は市営地下鉄では初めてとなる)。

帯は設けられていないものの、窓と同じ高さにのデザインが施されており、見た目的には東武50000系に近い。走行音は他社のどの形式にも似ていない独特なものとなっており、コンセプトの通りにかなり未来的な印象を受ける。リニアモータ制御のためギア比というものは存在せず、全車電動車とされている。現在は4両で運転しているが、今後は順次6両編成化する予定。

 


 

以上です。横浜市交通局は形式自体は少ないのですが、3000形のバリエーションが多いのでかなりのボリュームが生じてしまいました。


※このブログは2017/5/22(月)にYahoo!ブログで投稿した内容を修正したものです。