吸気温センサーの検証 | taka@GH-AP1のグラとS2000とPerfumeと

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アラ還おじさんが名古屋グランパスとS2000とPerfumeをメインに仕事の愚痴、日々の出来事などを交えて、思いつくままに書き綴っていきます。

S2000乗りの方なら、今更ですが吸気温度を監視しているセンサーに関してある疑問があったので検証してみた。


ホンダのエンジン制御システムには通称Dジェトロと呼ばれる負圧センサーを持ちて流入空気量を測定しする方法を取っている。


ただ、空気圧は温度によって変わる(厳密には体積変化が起こると言うべきか)。そのために吸気温度も流入空気量を計る上で欠かせないファクターになる。


負圧センサーで得た圧力と吸気温から流入している空気の質量を換算し、それに合わせたガソリンを噴射して、適切な空燃比にしている。



実際には、もっと複雑な演算、フィードバックが行われていると思うが、大雑把には上記のような関係だと思う。



S2000の場合、この吸気温度の値によって補正がかかると言うのは周知の事実のようだ。


が、インフォメータータッチで色々と表示させてみると、単純な補正ではない様に思えた。


このあたりは、またの機会にでも検証してみる。




で、吸気温の補正は筆者のS2000 AP1型では40℃からと言う。


実際にインフォメーターで、吸気温を見ていると、いとも簡単に40℃を超える。


渋滞にハマった時や、コンビニなどでちょっと買い物と言った短時間の停車の後は、60~70℃を示す事は当たり前。これまでの最高は85℃!!だった(苦笑)


殆ど、水温と同じ・・・


夏場を向かえる前でこれだとねぇ。。。




これは吸気温センサーの位置が影響している事もAP1型S2000乗りには常識らしい。


吸気温センサーはインテークマニホールドの3番と4番の間に付けられている。


このインマニはアルミ製で、エンジン本対とはガスケットを挟んでいるだけ。


そのためにエンジンの熱でインマニも相当、熱くなる。


この熱を吸気温センサーが拾ってしまい、実際の吸気温よりも高い値を示すと言う。




S2000の後期型AP2型では、このセンサーがスロットルの前のインテークパイプに移されている事からも、伺える。


よって、AP1型では、吸気温センサーの移設が定番の補正回避チューンとして行われている。




筆者的に、少し違うアプローチを考えてみた。


さて、吸気温センサーは何故ゆえに、インマニの熱を拾ってしまうのか?


熱が伝わる方法は3つ。熱伝導、対流熱伝導、熱放射(輻射熱)となるが。


今回は、熱伝導による影響が結構高いのではと判断した。



と言うのも、走って来て、すぐにインマニと吸気温センサーの取り付け部を触ると、長時間は触っていられないくらい熱くなっていたので。


インマニの熱が、熱伝導でセンサー自体も温めてしまっていると考えた。


ならば、センサーに熱にが伝わらないようにしたら、どうなるのか。




これを検証してみる事にした。


まずは、下準備として吸気温センサー取り付け部の形状を紙に写し取る。


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紙を取り付け部に当て、鉛筆を斜めにしてこすれば輪郭が写し取れる。



その紙の裏側を、これまた鉛筆で黒く塗りつぶす。


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それを厚紙の上に乗せて、輪郭をなぞる。


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そうすると、


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このように厚紙に形が写せる。



これを切り抜き、穴あけポンチで穴を開ける。


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型紙の完成。


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次に用意したのが、


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百均で買ってきたシリコン製のラップ? 蓋かな?



こいつの平な部分に型紙を使って形を写す。


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後は、ハサミで切り取って、ポンチで穴を開けて完成。


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シリコン製のスペーサーになる。シリコンなので耐熱性はOK、シール性も問題なし。


シリコンゴムは熱伝導率が低いので、ヒートインシュレーターとして使って見ようと言う訳です。



吸気温センサーを外して、作成したスペーサーをはめてみる。


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ちょっと大きかったのではみ出た部分をカット。


元に位置に取り付けて完了。


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実際の効果は、



いやぁ、半信半疑でしたけど、思った以上に効果ありですね。



ちなみに筆者のS2000はほぼノーマルです。エアクリーナーを純正交換タイプのK&N製に変更。


後はレゾネーターチャンバーの穴をアルミテープで塞いであるくらい。


それと、ブローバイはオイルキャッチへつなぎ、インマニには入れないようにしてありますが。




吸気温の上昇は非常に緩やかになりました。


それから、上がった吸気温も走り出せば、すぐに下がるようになり、下がり方もこれまでよりも早い。


インフォメーターの数値も、3~5℃ほど低い値を示すようになった。


5月5日追記

低い温度になるのは、前が空いてそれなりのスピードで走れる時です。


40~50km/hで、チンタラ走られると、以前とほぼ同じです。




ただ、あくまでも対処療法であって、完全にセンサーの温度上昇を防げる訳ではないです。


このあたりは水温対策でローテンプサーモスタットを入れるのと同じかな。




ただ、吸気系をもう少しいじれば、更に吸気温を下げる事ができるかも。





それから、吸気温センサーの移設は燃費が悪くなるらしいですね。



当然でしょうね。


センサーを騙して低い吸気温を示すようにしているから、ECUは空気密度が高い=酸素が多いと判断して、燃料を濃くする方向に行くと思うので。


特に町乗りレベルの走りでは、その傾向が強いのでは。


と、推測しますが、いかがでしょう?




検証記事をアップしました⇒パーツ・インプレッション


では、例によって、


これを参考にされる方は、


あくまでもオウンリスクにてお願いします。



今回の吸気温センサーの取り付け方だが、作業の方法、人選は全て君に任せる。例によって、君、もしくは君の友人が怪我、あるいは車を壊しても当局は一切関知しないから、そのつもりで。成功を祈る。