こんばんはユキちゃんです。
昨日の後味が悪い話を、ファボしてくれる画面の向こうのみんなの顔がなんとも想像できるようで愛おしかったです。
ありがとう:)
さてさて!
暗い話でしたのでちょっとえっちな話でもしようかな、と思ったんですけど、
忘れてました。これアメブロなんでした。
ってことでアメブロでは怒られるかもしれないので、ユキちゃんのえっちな話が読みたい方はこちらの
のコラムをご覧ください。
というわけで、
えっち未遂の話をしましょう。
とある深夜のクラブイベントに遊びに行った日、
テキーラをのんでテキーラをのんでテキーラをのんだ。
べろべろになった私は出演者でもないのに楽屋で寝こけていると起こされた。
もともと一人で遊びに来ていたので解放してくれる女友達なぞはおらず、3人ぐらいの男の子が心配してくれた。
みんな下心がありそうだった。
しかしその日私は自転車で遊びに来ていて、
いや!とにかく帰りたいのだ!自転車で帰るのだ!という強い意志があった。
大丈夫?どっかで休んでく?といういかにもな提案に対し、
「いや!帰るから!私!帰りたいんだ私!でも一人で自転車まともに運転して帰るのは無理なんだ!たぶん!だから誰か先導して!私のこと先導して!」
という無茶な要求を突きつけた。
そんなにふらふらなら休むか自転車置いてくか2人乗りするかじゃねーのって感じだったのだけれど、
なぜか私は先導さえしてもらえれば大丈夫!という選択をとった。
そんな無茶な要求に対して、
俺だったら家も近いし、今日バイクだし、のろのろ運転で連れてってあげるから頑張って付いて来て、と一人の男の子が言ってくれた。
やったー!私のこと帰してください〜〜!と大喜びでお願いし、
実際に彼のバイクの後ろを
ふらふら、ふらふらギコギコと付いて行った。
しばらく走って、ローソンの前でバイクが停まった。
私もおしっこを済ませポカリスエットを買って飲んだけど、気持ち悪いのは全然収まらなかった。
すると男の子が言った。
「どっちか選んでほしい。
ここからすぐ近くの俺の家に来てちょっと休んでいくか、それとも帰るか。」
???????
は?何言ってんの?私帰るって言ってるから送ってくれたんじゃないの?は?
いや、帰ります。と言ったら男の子はまた何故か同じことを繰り返した。
「いや、俺の家がほんとにあとちょっと行った先だから、そこで休むか、帰るか選んでほしいんだよね。」
???????
こいつダメかもしれない。
元来こういうお誘いを断るのがわりと苦手人間だったのだけれど、もうほんとに具合悪いし、勘弁してくださいって人生で一番断った。
人生の中で一番断った。
ここまで送ってくれた好意は嬉しいしありがたいけどマジでそういうことするつもりないんで勘弁してください、って言った。
しかし男の子は引かなかった。
「いや俺の家ほんとすぐそこだし、休もう、そこで。」
人生一断ってるのに男の子は引いてくれなくてちょっと私は泣きそうだった。
「…分かった。ついてく。」
そこで怒って勝手に帰ればよかったのだけれど、送ってくれた恩もあって、どうしても怒ることができなかった。
私の家とは別方向に、彼はバイクをまたのろのろ運転しだし、私はその後ろをギコギコふらふら付いて行った。
しかし嫌だった。
具合悪いし、人生一断ったのに全然聞いてくれなかったし、全然やだ!全然やだ!と思っていた。
私の頭に一つの打開策が浮かんだ。
『逃げよう』
時折振り返って私の位置を確認する彼の様子を伺いながら、私は周囲の道路に気を配った。
一本めの脇道を逃し、
彼が振り返って私を確認し、また前を向いたタイミングで全力で二本めの脇道に逸れた。
脇道は坂道だったがそれでも怯むことなく立ち漕ぎした。
うおおおおおおおおおおおお
どこか!どこか隠れる場所があればそこに!そこにはいるぞ!
坂を登ると高級そうなマンションがあり、そこの生垣に自転車ごと突っ込んで、自転車を倒し、身体を低くして身を潜めた。
擦りむいた足がヒリヒリした。
息が上がって苦しかった。
手が震えた。
しばらくハァハァしているとバイクの音がした。
無心で隠れた。
ただただ隠れた。
隠れる事が最優先だったのでそのバイクが彼かどうかを確認することはできなかった。
バイクの音は遠ざかり、
その後もしばらくそこでハァハァしながら隠れた。
マンションからでてくる人は不思議そうに、または怪訝そうに私を眺めた。
匿ってください。
セックスから逃げてきたんです。
30分ぐらいそうして、
iphoneで帰り道を確認して、
ギコギコふらふら自転車を漕いで帰った。
比喩でも隠喩でもない、セックスから物理的に逃げた話。
彼にとっては逃げられた話。
おしまい。