【BLCD感想】鴆 ジェン(2017年/文善やよひ/興津和幸×松岡禎丞) | twilight

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【BLCD感想】鴆 ジェン(2017年/文善やよひ/興津和幸×松岡禎丞)

 

大好きな原作とキャストだが、人間と鳥のキメラのような生き物が極彩色→白になる話なので、CD化して伝わるのか?CD化する必要がないし、そんなことよりフルカラー漫画が見たいよ?と思いつつ、良いお客さんなので買う。

そういう設定はともかく、感動したのは受けの心理描写なので、その点は松岡さんが繊細に演じてくれるだろうし、心配していない。

ちょっと鴆の鳴き声が??
面白くなってしまっているが…。

BLとしては、開始10分で、苦しめる方法として発情させる◎
鋭い泣き声を上げる松岡さんは素晴らしいよ…。
「あー」して食べるとき、もう可愛いよねえ…。
甘やかで、一瞬で空気が濃密になる。
苦しむのは色っぽいし…。

ランとの日々を語るツァイホンが幸せそうで…つらい…。
実際、とっても幸せだったんだよね。だからこそ、だよね。
聴きたかったのはこのシーンなので、満足です。

非常に安定した演技で作品を支える興津さんの「じゃあ、少しくらい苦しんでみるか」に期待が高まり、最後の絡み。
「精通、まだだったもんな」「嫌なら言え」が低くて良い。

ここから、一人称が「私」の鴆が、ボロボロに泣いてしまって、抑えていた自律心を堪え切れなくなるのがたまらない。
松岡さんの儚くて切ない健気受けは鉄板。何より品がある。
本人もこういう役が好きなのがわかるハマり役。

2枚組の後半は、鴆の描き下ろし部分+極夜の短編小ネタ集。
そういうシーンは何度かあるが、わりと短いので、「はじめての看病」が一番しっかりとエロ。
ちなみにコミコミ特典小冊子が看病の続きだが、描写はほぼ無いので「あ~!ここからなのに!」と続きが気になっていた人も、あっけにとられると思う。
CDも挿入後まで足されているが、いずれにせよ秒で終わる。
しかしながら次トラックでも(短いが)ダメ押しのように絡みがあるので、もういい。

巻末コメント4分。
松岡さんの声がかなり低いところから始まる。
ランへの気持ちに共感ができると話す松岡さんは、やはり、ハマり役。

かなり独創的な設定ではあるが、描くのは、二人らしい形で形にとらわれず家族になる、共に日々を過ごし願わくば人生を共に歩むパートナーとしての家族がほしい、という普遍的なテーマ。
属性的には、健気受けが好きな人におすすめ。