【BLCD感想】愛の裁きを受けろ!(2016年/樋口美沙緒/興津和幸×斉藤壮馬)
壮馬くんが喋れない役。その表現だけを楽しみに聴く2枚組+ミニドラマ。
しかもラブ度が低く絡みがほぼ無いらしい。
苦行かな?と思って聴き始めたら、キャストの魅力で全然聴ける。
トラック3で壮馬くんがノートを読み上げるシーンが、あまりに薄幸健気で泣ける。
態度の悪い興津さんもいじらしい壮馬くんも素敵。
「なあ…抱いてもいいか?」「いいのか?」に「うん」と答えた声が幸せと涙の境界線。
「可愛い…可愛い…」と二度言う気持ちもわかる。
なんて感動的なの!
口のきけない子が情事で上げる声ってヤバイ。
しかも非常に身体の弱い設定+怪我をしている状態なので、つらいだろうに、彼と愛し合う行為だから、したい。という悲壮感に似た決意が壮馬くんの演技から伝わってくる。
原作未読なので、解釈違いかもしれないが。
涙声に似た感じ入った声がさあ…ヤバイだろ…。
壮馬くんありがとう…。
もう私、このCDはここで終わっても値段以上のものは聴けたと思いましたね、まだ1/3ですが。
そもそもメロドラマ風味ではあるが、郁が泣いて泣いて「別れましょう」と切り出すシーンはBGMのせいでギャグ紙一重。
演技は100点満点だけど。
壮馬くんは最高。
そんなに泣かないで…。
同じトラックの興津さんの慟哭も、また良い泣き演技。
ディスク2は壮馬くんのナレーションからスタート。
切々と胸に迫る悲痛。
本当に陰のある役がハマる。
4年後に再会したら攻めさんは人が変わったように憑き物が落ちて良い人。
受けちゃんは死に近付いたぶんだけ思い詰めている。
お互いに好きなままなのにもどかしいね~!
篤郎を呼び出して4人で対峙するシーンがテーマの核となる会話ですが、凄む興津さんも怒鳴り散らす松岡さんもマーヴェラス…。
その後の言い合いで号泣告白するシーンは、壮馬くんがこんなに声を荒げるのは珍しいのでは…という迫力。
結局、特殊すぎる設定ではあるが、郁の心配事は「好きな人の負担になりたくない」という普遍的なもの。
生死こそ絡むが3行で済む話。
家族ものとしては一応話はオチるが、恋愛ものとしては評価できない。
二人が両想いの時間って何分あった?
初回盤ミニドラマ。
4年前の二人。甘い内容ではあるが、ほのぼの。
そうじゃない。
ここは本編後日談の甘エロをやるところだ。
だからねえ…ここまで170分聴いてきたが、肩透かし感が凄い。
BLCDの構成としてナシ。
キャストの演技は楽しめたけど…。
トークは初回盤より通販特典のほうがテンションが高い。
役や演技の話もこちらでしている。
が、お題に行かずもっと作品の話をしてほしかった。
じゃないと浮かばれない…。