衝を過ぎた今年の土星です。新月期を過ぎたので、今年も惑星観察を実施。まずは、満月前の土星から。

土星の輪はずいぶん倒れてきています。昨年までの見え方と比べて、輪の幅が狭くなってますね。鮮明さに欠ける画像なのは、シーイングが今ひとつだったためでしょうか。それとも、ピントが甘いため? 日中の猛暑で温められた鏡筒がどんどん冷えていくのか、しばらく撮影しているとピントがずれていくようです。

お月見しながらの撮影風景は、こんな状況 (手持ちスマホなのでノイズだらけ)

バーティノフマスクを使ったピント合わせを、東の空の一等星でやり直したら、結構ずれていました。

このあと土星を自動で再導入をしようとしたら、なんと鏡筒反転! 現在、導入する時には、アイピースで確認しないと撮像カメラの視野内に導入できないので、継続撮影には、いろいろやり直し(導入し直して焦点も再確認)が必要となっています。平日の夜で、日付がかわる前に、この夜は撤収としました。天気予報で、週末土曜の夜の天気が良さそうなのも、早期撤収の理由でした。

そして、その土曜(昨夜)のお天気は薄曇り。日付が変わる頃からは天気が良くなる予報を信じて機材を設営して、一瞬の雲間から撮影したのが

残念ながら、短時間で薄雲付きなので不鮮明です。土星木星の見た目の大きさ比較ができるように、惑星画像の横幅は同じ拡大率にしておきますね。なかなか雲が切れてくれません。

雲待ち中の光景です。

しばらく待っていたら、木星が雲間に見えてきました。高度も高くなっているので撮影。

大赤班がないのはやはり寂しいですが、縞模や細かな模様もある程度は写りました。

その後、2時過ぎまで待って、ようやく、土星が雲から出てきました。でも、もう高度が低くて、ボケボケ画像しか撮れずに撤収となりました。

6年連続の土星撮影で、輪の変化を比較すると楽しいですが、今年は画質が悪いでしょうか。機会があれば、もう少し綺麗な今年の土星を撮り直したいところですね。

 

(追記)

と思っていたら、投稿した日の夜、晴れ間がありました。

頑張って、設営して、ピント合わせて、導入し直して、10000フレームのビデオを撮影。

70%の画像をスタックして、ウエーブレットしてみたら

ちょっとマシになった2023年の土星画像を取得できました。

 

備忘録: (以下、個人的な覚書) 

今回の最終土星画像撮影データ:  

鏡筒: ミューロン250CRS + 5x パワーメイト

カメラ: ASI 294MC (冷却なし) IRカットフィルター  

撮影: FireCapture2

画像処理: AutoStakkert!3、Registax6

Gain 390  露出時間 100ms(土星) 

10000コマから70%をコンポジット

9月3日の夜 自宅にて撮影