親友が遠くにいる。
もう3年も会っていない。
会っていないどころか、連絡さえとっていない。
それでも親友だと思っている。
そして、心の支えになっている。
彼の活躍を願っていて、
彼と彼の家族の幸せを願っている。
未来のある日、僕らは会い、
元気そうだな!と声をかけあい。
お互いの人生の
つもりすぎた話を交わし始めるに違いない。
自分が思うのと同じように、
相手が自分のことを思っているか、
それはわからない。
それでも彼がこの世の中に生きていて、
頑張っていると信じることが、
僕自身を元気にしているのだから、
それでいいのだと思う。
今時のことばでいえば、つながっているという感覚。
つながっていると思えるから、
連絡をとらなくても不安にならない。
つながりが切れてしまうという恐怖に襲われれば、
頻繁に連絡をとるようになるのかもしれない。
頻繁に連絡をとって、つながっていることを確認し続けることで、
逆につながりを信じる力は
急激に色あせ、消えていくのかも知れない。
冷たい風の吹く朝。
出会う一人一人の人の幸せを、
僕はどこまで真剣に祈っているだろか。
そんなことを思いながら、
何人ものひとの顔が胸をよぎっていく感覚に
ただ、身をまかせてみていたりする。