- 刑事訴訟法講義(第6版)/信山社
- ¥3,570
- Amazon.co.jp
池田前田 、講義案 と並ぶ、数少ない実務ベースの基本書のひとつです。
たしか、辰已の西口講師の入門講座でテキストとして採用されていたと思います。
ギリギリ入門書に分類することも可能なテキストです。
著者は刑訴学者ではなく、元検察官の方のようです。
ところどころ微妙に判例とは違う部分もあるようですが、見解は概ね実務ベースです。
本書の売りは、何よりも文章の分かりやすさです。
たとえば、証拠能力と証明力の違いについて、相撲を例に説明しています。
証拠という名の力士が、公判という名の土俵に上がれるか上がれないかの問題が証拠能力の問題。
土俵に上がったことを前提に、その力士がどのくらい強いのかという問題が証明力の問題。
証明力の強さは、行司という名の裁判官が自由心証で判断する・・・。
↑たしかこんな感じの説明だったと思います
(いま手元にテキストがないので、一言一句正確ではないかもしれませんが・・)
このような、普通の学者本には見られない的確な喩えで噛み砕かれた分かりやすい解説が満載です。
中野民事裁判入門 や藤田行政法入門 と似たようなテキスト(その基本書版)と評価したいです。
刑訴が苦手な受験生には最大級のおすすめです。
おすすめ度⇒A