- 民事訴訟法の基礎/法学書院
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実務家(弁護士)執筆のテキストです。
昔、伊藤塾 の講師をされていた方で、現在は慶応ローで教員をされているようです。
元予備校講師の著作ですし、法学書院という予備校っぽい出版社からでているテキストなので、基本書というよりも予備校本というべきかもしれません。
いずれにしても、本書は隠れた名著だと思います。
一言でいうと、シケタイ をより本格的にした感じのテキストです。
上位ロー出身の弁護士の友人は、本書を「No.1の民訴基本書」と絶賛していました。
タイトルに「基礎」とありますが、けっして入門書ではありません。
500ページを超えていて、基本書と呼ぶに十分な分量です(細かい知識は載っていませんが)。
本書は記述が非常に丁寧で、文章が著者自身の言葉で咀嚼されている箇所が多く、基本書を何冊も調べても分からないような制度・概念が、この本にだけ明快に述べられていることがありました。
また、特定の概念や概念相互間の関係について、実は自分がよく理解していなかった意外な盲点が、この本を読むことではじめて判明することもありました。
おそらく予備校講師としての経験から、受験生の弱点をよく理解しているのだと思います。
学者の書いた文字通りの基本書とは少し毛並みの違うテキストですが、有用性の高さという点では、シケタイや講義案 と並べても遜色ない出来栄えです。
おすすめ度⇒A