- 商法〈1〉総則・商行為 第4版 (有斐閣Sシリーズ)/有斐閣
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有斐閣Sシリーズの商法ⅠⅡⅢです。
【有斐閣Sシリーズについて】
刑法は(結果無価値なので)受験対策本としては使えません。
民法・商法・民訴・刑訴の4科目は、どれも薄めの基本書として及第点以上のテキストです。
順番としていうと、まず民法が一番良くて、次に民訴・刑訴、最後が商法という感じです。
なお、憲法は古すぎて論外ですが、執筆者が戸波・安念・松井・長谷部という夢のカルテットみたいな布陣なので、是非とも改訂版を出してもらいたいところです。
Ⅰ⇒総則・商行為
Ⅱ⇒会社法
Ⅲ⇒手形・小切手
以上の3冊組シリーズです。
商法の全分野が揃っています。
本書は、本格的な基本書というよりは、概説書(薄い基本書)に分類したいテキストです。
商法各分野の全体像をざっと確認するテキストとして、一定の利用価値があると思います。
Ⅰ総則商行為 の出来はイマイチかなと思います。
この分野については近藤先生の基本書 が押しも押されぬ決定版です。
なので、無理に本書を選択する必要はないと思います。
Ⅱ会社法 はなかなか良い出来です。
神田・近藤・落合という高名な執筆陣で、薄い基本書ならではの良さがよくでています。
特に、各項目の表題が、これから学ぶ内容の核心を予期させてくれるところがgoodです。
文章表現も、薄い基本書(概説書)にしては具体的で分かりやすいです。
総じて、通読に適した教材と評価できます。
Ⅲ手形小切手 も悪くないです。
この分野は試験的な重要性が低く、あまり時間はかけられません。
本書のような薄いテキストで手早くまとめてしまうというのもアリかなと思います。
総体的にまずまずの良書と評価できると思います。
おすすめ度⇒B