地方公務員用の教科書として出版され、現在絶版中の基本書です。
(現在でも、アマゾンの中古などで入手は可能です)
一言でいえば、芦部憲法 で省略された行間を+αしたような本です。
個人的には、全ての憲法の基本書の中でNo.1の完成度を誇っていると思います。
本書の絶版後、どうして戸波先生が新たな基本書を執筆されないのか、全くもって謎です。
これだけの良書を改定せずに放っておくのはもったいないと思います。
見解も(受験通説的な観点から)比較的穏当で、記述も非常に分かりやすいです。
特に、各制度・論点の問題の所在が丁寧に述べられているところが最も良い点です。
この本でしか理解できないと思わせるような記述も多くあるので、辞書としてもたいへん有用です。
絶版から数年経っているので、最新情報は更新されていませんが、それでも、憲法の基本書で「この一冊」という決定版をお探しの方がいれば、入手して損はないと断言できます。
おすすめ度⇒A(個人的にはAAA)