ちょっと別の話から

私は大学生の頃から,塾講師をやっていました。

もちろん,中学生相手だったので,問題が解けなくて困ることはそれほどありませんでしたが,

ある時,生徒から「これは何で??」と質問されたことがあります。

私は,「今はとりあえず使っていれば,時期に分かるから,それよりは他のことを覚えよう」と言いました。

私は知りませんでした。

中学生英語でしたが,高校の参考書(ロイヤル英文法など),LONGMAN英文法(英語版)などまで調べました。中学英語の疑問の答は,高校の参考書や英語の文法書をみればわかりました。


話しがそれたので,戻します。

大学受験の数学の問題も,既卒生や再受験生の方なら分かると思いますが,

大学1年の教養で教員が教えているものを高校生でも解けるようにしている問題が結構あります。

おそらく,高校生の教科書や参考書をみながら,これは講義でも教えたらちょっと変えて出してみようというものかもしれません。

大学入試といえど,そのベースは大学の教養の内容だったりします。

ですから,理論理屈を考えるということは,大学の教養+アルファの内容を勉強することになります。

正直,コストパフォーマンスが悪すぎです。

難しい問題を解かせて,「どうだ!すごいだろ!」と言っている講師が私は残念に思います。

ただのパフォーマンスだからです。


その受験科目で将来生計をたてたいとか,極めたい方は構いませんが,医学部受験であれば,

割り切りも大切です。それに医学部に入ってからは,理科の知識は大事ですが,数学は統計くらいです。

統計は臨床に行ってから大切です。

合計点で何点取るかです。数学だけが満点でも他が出来なければ落ちます。当たり前ですが。


大多数の医学部合格者は,別にそこまで理論理屈が分かっている人はいません。

きちんと割り切って,「暗記ですむなら暗記で」と勉強をしています。


勉強に関して,難しいことをやっているほうがかっこいいとか,頭良さそうとか思われるかもしれませんが,ちがいます。最小限の努力で合格したものがかっこいいし,頭が良いのです。特に医学部受験においては。


どんな参考書・問題集もほぼ100%覚えれば,東大でも合格します。

「うそだ!」,「最低でも青チャートからやらないと無理だ」と言っている人は,1冊の参考書や問題集を完璧に終わらせたことがないからではないでしょうか。

私は東京の予備校で教えていると,学力の低い生徒ほど,

難しいものをやる=合格できる

と勘違いしています。それは違います。

基礎,基本をしっかり学習したものが難関大学には合格します。



さて,もう残りもわずかですが,対策はうまくいっていますか。

12月からはセンター試験の対策をするでしょうから,11月は2次対策に充てるとよいでしょう。


私は,数学の勉強の参考書は白・黄チャート派です。最初のinputにはよいレベルだと思います。

なぜこのようなことをわざわざ書いたか,後で分かります。


数学をメインに話します。


総合大学は,医学部も他の学部も基本的には同じ問題の場合が多いので,それを踏まえます。

3年前後で作成者が変わります。つまり,過去問を10年分以上みると,おおよそわかります。

そして,変更になった年は,年はそれまでの過去問のレベルなどを参考にして作ります。


単科医大は,英語は別としても,数学,物理,化学の教員の数はそんなにいません。

いても,数人です。私の母校の物理は二人なので,だいたい傾向わかりますよね(笑)

傾向が一気に変わることがありません。唯一変わるのは,教員が退官される1,2年前から注意です。

新しい作成者に引き継がれている場合があるからです。

札医大の化学が,2010年から変化したのはそのせいです。


作成者は,大学によりますが,30代後半から50歳代です。日々,高校の学習指導要綱など確認しません。やはり,作成時期(概ね,3~6か月前)に高校の教科書や参考書などをみます。

作成者の年代的に赤チャートや青チャートを使っていた可能性が高くなります。


さて,ここで,先ほど話につながります。

基礎勉強のinputには,黄・白チャートで結構です。

ただし,直前の研究としては,青や赤チャートの問題を見てみてください。

私は,2次試験の数日前は,青と赤チャートの問題と解法を暗記しました。

暗記と言っても,黄チャートで基本的な解法が頭に入っていれば,

あとは追加される知識を確認するだけです。


最初から,青や赤を使っていても構いませんが,時間かかりませんか。

数学だけで合格なら,それでよいかもしれませんが。

医学部は少なくても全科目でそれなりに取れないといけないのです。

万遍なくやるためには,こんな考え方も必要かと。


一つ忠告しますが,

教員や講師は,「理論」「理屈」で考えろと言いますが,

彼らは,自分が教える立場になって,その方がいいと気付いたからです。

つまり,ある一定レベル以上の知識や学力をもっているから,そう思えるのです。

偏差値40,50の人が同じように「理論」で考えようとしても,基本的な事柄が抜けているから,

それは無理に近いでしょう。


医学部入試,医師国家試験含め,まずは暗記です。

知識がついてきたら,自然と理論・理屈など見えてきます。

最初から,理論理屈でやろうとすると,知識がないから,きついだけです。


あくまでも,私の私見ですので,責任は取れません,ご注意を。

私は,卒業試験も含め,留年せずに行けたので,ラッキーでしたが,

他大学を他学部を経験すると,医学部のきつさを知ります。


試験は,2週間程度です。3週間のこともあります。


医学部1年の時は,基本的に他の大学と同じように教養科目です。

ただ,最近私の母校では,大学1年の後期から基礎医学の科目が開講し試験があるみたいですが。


一応,医学部は進級についても厚労省から注文があるらしく,私立大学や私の母校のように

進級についていろいろ条件があるみたいです。


私の母校は,前期,後期のそれぞれの試験科目数の3分の1をこえる科目が不合格になると

再試験資格を失います。つまり,前期の時点で留年が決定することも珍しくありません。

前期で留年が決まると,後期はやる気なくなるでしょうね。

でも,単位を取っておかないと翌年その科目も講義を受けないとならないので,頑張らないとなりません。


医学部3,4年生になると,定期試験の科目数が12~15と多くなります。

1日2科目試験などもあります。

過去問や試験情報である程度は,狙いはつけれますが,全く過去問が使えず,情報がない時もあります。

もちろん,ガチで勉強するしかありません。


医学部の4年生は,次学年からの臨床実習があるため,定期試験を12月まで終え,

CBT(準国家試験みたいなもので基礎医学+典型的な臨床問題),OSCE(オスキー,実技試験)

をうけて,通らなければ,進級ができないようになっています。

これら2つの試験,CBT(コンピュータで出題される)は全国基準がありそのスコアを下回ると不合格,

OSCEは,6つ(医療面接,頭頸部,胸部,腹部,神経,外科,救急)に分かれていて,それぞれの部門で合格をしないと,不合格の部門だけ再試験になります。

外科などは,縫合をしたり,手術用のガウンを着たりと,緊張していると糸をばれなかったりして,落ちる人もいます。


ここまでクリアすると,ようやく臨床実習にいけます。


国家試験は10%を落とす試験です。しかし,CBTは,10%を落とすようにはなっていません。

勉強していれば,運に関係なく合格できます。

真面目にやっていれば,5年生になれます。


大学によりますが,5年生では私の母校は試験がありませんでした。


その代り,6年生の8月にAdvanced OSCE(模擬患者さんに話を聞いて,所見をとって疾患を考える),

9月に卒業試験があります。

Advanced OSCEは,胸部,腹部,神経,外科の4部門ですが,学科試験+実技試験なので,

知識がないとその時点で,「さよなら」という感じになります。

時間制限(15分)もあるので,その中で,何を聞き,どういう疾患かを考えます。

試験という,緊張した中でやらねばなりません。


Advanced OSCEの2週間後に卒業試験です。母校は3日間で500題,マークシートです。

国家試験に準じた方法になっていますが,問題のレベルが違います。

難しいのです。過去問もやりますが,類題は,3割強くらいです。

もちろん,国家試験に準じているので,初日から,全診療科目出題です。

科目ごとなら,徹夜も可能なのですが・・・。

医科ですが,口腔外科も出題あります。国家試験では,数題しか出ない麻酔科も20題以上出ます。

各科の出題数は,国家試験に準じていないので,ほぼ均等に出ます。

そんな卒業試験を通ると,晴れて,卒業が決定です。


とはいっても,国家試験が残っています。

どれくらいの量か。

Year Note(厚さ約6cm弱,1700の疾患掲載)というが売られています。これを覚える感じです。

簡単ですか??

自動車の免許と合格率が比較されますが,レベル違います。

所見から,疾患が何かを考えて,必要な検査,治療方法などを選ばないといけません。

疾患を選ぶのなら簡単なのですが。

QB(98%の国家試験問題を解けるらしい)という過去問集は,床に置くと,50cm位になりますし。


大学入試で偏差値60以上の人たちが,2~3ヶ月間マジで勉強しても,10%が落とされるのです。

大学受験時,偏差値65~70overだった東大生,京大生でも10%前後落ちるのです。

自治医科大学みたく,ほぼ毎年トップの合格率を誇る大学もあります。

(卒業1年延びると1年半地域医療が追加になるらしく,必死だと聞きましたが)


医学部に行くまで,医学部は入学できれば,免許までストレートで行けると思っていましたが,

現在の医学部のカリキュラムはそうではないようです。

同じ学年は,2度までです。3度目はありません,放校=退学です。

6年生まで留年せずにきても,2回卒業試験にしくじったら,退学です。


再受験で,医学部を考えている方々,医師はやりがいがある仕事だと思いますが,

医学部受験にしても,医学部の進級試験・卒業試験にしても決して合格する保証はありません。

全てをすててというのは,言い過ぎですが,それくらいの覚悟をもって,再受験してください。


若い人たちは,多少の困難は気にせず,ぜひ頑張ってください(笑)