男同士の深い絆を描いた映画としては、
アル・パチーノとジーン・ハックマン主演の
『スケアクロウ』が真っ先に思い出させるけ
ど、本作は、それに近い深い感動を与えてく
れた。
自らの命を賭けて自分を助けてくれた恩人の
ために、逆に自分の命を賭けられるか?
しかも、自分が恩を受けたのは、死が日常の
戦場下であり、現在は九死に一生を得て平和
と安穏の中に身を置きながら。
ちょっと出来過ぎた話のような気もするけれ
ど、実話に基づく話とのことで、感動もひと
しおだ。特に、いよいよ窮地に追い込まれた
クライマックスシーンの、絶望から歓喜の瞬
間への演出は、久々に映画で感動の爆発(カ
タルシス)を体験した。これまた出来過ぎの
ようだったけど、まんまとやられた!
往年の名作映画のようなシンプルな筋書き。
ガイ・リッチー監督の職人技が光る。
85点