だめだ!全然頭に入ってこなかった!!  フィリップ・K・ディック『高い城の男』 | GESHICOMのブログ

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文章はどちらかと言うと平易だけれど、

何故かストーリーが全く頭に入ってこない。

 

これはこの作家の作風なのか?

それとも翻訳のせいなのか?

 

「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」

もほぼ同様だった。

 

でも何でしょう、全体の世界観は好きなんです。

 

第2次世界大戦で、戦勝国と敗戦国とが

全く逆になった設定でのアメリカを舞台にした

群像劇。

つまり、日本とドイツがアメリカに勝った

架空の世界が舞台。

この設定だけで、もう十分に面白そう。

 

登場人物が皆、少しずつどこか現実離れした

シュールな雰囲気を纏っているのも結構好み。

 

ただ、群像劇のそれぞれのエピソードは

それなりに理解したし、幾つかは興味深く

もあったけれど、

それらが全然繋がらない!

群像劇の醍醐味である、最後の最後で、

これまで一見無造作に散りばめられていた

伏線が、綺麗に一点に収束する!

みたいなスッキリ感が皆無。

 

あの本を読み解くには、多分、この作家に

関するある程度の素養と言うか、

予習が必要だった気がする。

 

70点