昨年の猛暑の影響で不作だったこと
(前年比で約1.4%減少)が主な原因で、
コメが品薄傾向となり
値上がりしているそうです。
長年にわたる施策の効果が
出てきたようです。
第二次世界大戦後のアメリカで
生産過剰小麦の供給先に日本が選ばれ、
まずは食糧援助として提供し、
その後は継続した輸出先とするための
策を次々と打ち出しました。
学校給食の主食をパンにさせて
輸出を安定させ、
さらに日本国民の小麦需要を
伸ばそうとしました。
そのために昔から日本人の主食である
コメをやり玉に上げます。
日本人学者に論文を書かせて
「米を食うとバカになる」
キャンペーンを張って、
日本人の米離れを定着させます。
食べなくなると余ってくる米の
生産を減らすために、今度は
「減反政策」を取らせました。
コメの消費量は年々着実に
減少してきましたが
(1970年比で2020年は約43%に激減)、
https://www.zennoh.or.jp/press/release/2022/10/12/%E7%B1%B3%E6%83%85%E5%8B%A2.pdf
それに比べると生産量は
それほど減ってこなかった
(1970年比で2020年は約62%に減少)。
なので、
最後の手を打ってきました。
米の買取価格を不当に低くし、
肥料や農業資材を高騰させて
赤字になるように仕向けました。
不採算が続いて悲鳴を上げ、米作りを
あきらめる農家が増えてきました。
昨年の米が不作だったので品薄になった
とニュースで言っていましたが、
正確ではありません。
作況指数は101であり平年並みです。
作付面積が減少しているのです。
(「猛暑の影響で」などと言うと
もっともらしく聞こえます)
最後のパンチが効いてきたようです。
ここで、数字のトリックについて。
日本の食料自給率は38%と
危機的な状況だと言われていますが、
これはカロリーベースの数字です。
そして、カロリーベースで統計をとっている
のは世界で2、3の国だけだそうです。
廃棄食料分も数字を押し下げます。
他の大多数の国が使っている
生産額ベースだと
63%でそれほど悪くありません。
農林水産省にはカロリーベースの
低い数値の方がなぜか好ましいようです。
最近知ったトリックは、
南海トラフ地震の発生確率。
「30年以内に70~80%の確率」
と言われればすぐにも起こりそうですが、
ここだけ他の地域とは違う
基準の数値であり、
他と同じ基準だと発生確率は、なんと
20%だそうです。
これには驚きました。
各省庁にはそれぞれに
人知れぬ思惑があるようです。