出版ブームです。
猫も杓子も本を出したいと言っている。
気持ちもわかる。
昨年だったか、東京の出版セミナーに参加した。
会場には20名ぐらいいたと思う。
会場の後ろには、その会社から見事出版した先生方の著書が
ずらりと並んでいた。
説明会は2時間弱ぐらいだった。
それを聞いて、本は確かにだれでも作れる!と思った。
作れるのと書けるのはまったく意味が違う。
なんとその会社はライターが別に用意されていると言っていた。
「初版は3000部で~す。
そのうちの1500部だけ皆さん個人で販売していただければ、
後はこちらで流通させますよ~。」
なんとも軽い社員の言葉。
「幻冬舎では一冊自費出版すると1000万円近くかかりますが、
弊社はその半分弱で作ります。
しかも本日ご参加のみなさまには、特別に180万円でお作りします。
いかがですか?」
「そう、言われても・・」
まるで、通販番組のようだった。
書籍を出すことは素晴らしいこと。
1日に新刊が200~300冊ぐらい出る。
出すのと売るのは全く違う。
しかも売れなければ、あっさり返品されて
古紙として処分か自分の家や会社の倉庫でひっそりと
二度と日の目を見ることもなく?積まれている。
ヒット作が出る確率は1~2%以下と
知り合いの出版社の社長が言っていた。
それでも、出版社だから本を出し続けなければならない。
確かに当たれば印税収入が入る。
でも1回だけでは、金持ちにはなれないよ。
ジョージ
No.598