本が売れたらお金持ちになれる? | GEORGE TIMES

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30代から40代の中小企業経営者のナビゲーター

出版ブームです。

猫も杓子も本を出したいと言っている。
気持ちもわかる。

昨年だったか、東京の出版セミナーに参加した。
会場には20名ぐらいいたと思う。

会場の後ろには、その会社から見事出版した先生方の著書が
ずらりと並んでいた。

説明会は2時間弱ぐらいだった。
それを聞いて、本は確かにだれでも作れる!と思った。

作れるのと書けるのはまったく意味が違う。
なんとその会社はライターが別に用意されていると言っていた。

「初版は3000部で~す。
そのうちの1500部だけ皆さん個人で販売していただければ、
後はこちらで流通させますよ~。」

なんとも軽い社員の言葉。

「幻冬舎では一冊自費出版すると1000万円近くかかりますが、
弊社はその半分弱で作ります。
しかも本日ご参加のみなさまには、特別に180万円でお作りします。
いかがですか?」

「そう、言われても・・」

まるで、通販番組のようだった。

書籍を出すことは素晴らしいこと。
1日に新刊が200~300冊ぐらい出る。

出すのと売るのは全く違う。

しかも売れなければ、あっさり返品されて
古紙として処分か自分の家や会社の倉庫でひっそりと
二度と日の目を見ることもなく?積まれている。

ヒット作が出る確率は1~2%以下と
知り合いの出版社の社長が言っていた。

それでも、出版社だから本を出し続けなければならない。

確かに当たれば印税収入が入る。
でも1回だけでは、金持ちにはなれないよ。


ジョージ

No.598