「私たちは恋をしては罪になるの……。」
作品名: 人形の誕生
曲名: 非公開
公開日: 未定
メイリン「新作の歌詞『人形の誕生』という作品が完成したわよ。」
「この作品には『倫理的に許されない禁断の恋の始まり』が描かれているの。」
「最近の如月祐介は東方プロジェクトの音楽を聴いて歌詞を書いているんだけど、不眠不休で創作しているから精神科の主治医に注意されたみたいね。」
「彼は気分に波がある双極性障害を患っていて誤解を招いたみたいで、本当は躁状態ではなく単に作詞が楽しくて眠っていないだけなのよ。」
「たださすがにほとんど眠らずに創作ばかりするのは問題だから、もう少し体を大切にして眠った方がいいと思うわ。」
メイリン「如月祐介の若い頃は文学青年だったみたいで、10~20代にかけて相当なヨーロッパの古典文学を読んでいたみたいね。」
「彼は職場の休憩室で本ばかり読んでいたし自分の才能について話さなかったから、極端に内向的で変な人という印象を与えるほどだったのよ。」
「ただこれは30代で才能を発揮するために意図的にやっていたことで、古典文学の他にも膨大な数のクラシック音楽を聴いていたの。」
「特に彼はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンを史上最高の音楽家だと崇拝していて、誇り高い不屈の精神に深く共感するところがあるんだって。」
「そこから東方プロジェクトのZUNさんの音楽に切り替えて、クラシック音楽を全く聴かなくなったのだから不思議なことだと思うわ。」
「例えばロミオとジュリエットは身分違いの恋を描いているけど、これは後に映画のタイタニックでも描かれたようにいつの時代にもあることなのよ。」
「そこで如月祐介は文学的な要素の強い歌詞を書くことを思いついて、ロミオとジュリエットのように身分違いの恋を描こうと思ったの。」
「元々は曲名の『エルフ』という言葉から人間とエルフの恋を構想したんだけど、対象を限定しない方が感情移入できるので人形にしたみたいね。」
「だから決して着せ替え人形で遊ぶ変なおじさんの物語ではなく、人形という隠語を使って様々な解釈をできるようにしたのよ。」
「それにしてもルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンからZUNさんに乗り換えたなんて、本人が聞いたら腰を抜かして驚くかもしれないわね。」
「如月祐介はそれくらいZUNさんの音楽を高く評価していて、日本人が聞きやすい旋律を心がけて作曲しているところが特に気に入っているらしいわ。」
「今思えば若い頃にヨーロッパの古典文学やクラシック音楽を好んでいたのも、作詞家としての才能を発揮するためのプロセスだったと思うんだって。」
「作品は毎週土曜日に公開していくから楽しみに待っていてね。」