ゴールに向かうマラソン | ジェントル高久の『ど真ん中日記』

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プロレスのレフェリーと柔道整復師、長州力さんのトレーナー、付き人業務。大相撲浅香山部屋でもトレーナーをさせていただいています✋築地に整体院を開業!高久メディカル整体院 東京都中央区築地6-24-2 Kビル2階 ☎︎09041219243

武藤敬司さんが現役引退を表明しました。

 

私が小学生の頃から「スペースローンウルフ」と呼ばれて試合をしていた武藤さんをテレビで見ていました。凱旋帰国時も、その後のご活躍も…武藤さんの試合って明るい気持ちになるというか、テンションが上がりますよね!そんなまばゆい光を放つ武藤さんをいつもテレビや新聞、雑誌で見ておりましたが、ある時期まで不思議とレフェリーすることはなかったのですが、ドラディションの試合で武藤さんの試合をレフェリーすることが叶い、その時の武藤さんを見て入場からお客さんをひきつけ、並み居るレジェンドたちの中で試合をしてもその中でも特別な、まばゆい光を放つ武藤さんにビックリしました!

 

そして最近では長州力さんとの芸能のお仕事でご一緒する機会が多くなりました。私は闘魂三銃士と呼ばれる橋本真也さん、蝶野正洋さんの中で、5年位前までは武藤さんだけがあまり接点がなかったのですが、今では武藤さんが一番接点があるというのも、また不思議な縁であり、人生はわからないものだと思っています。

 

やっぱり武藤敬司というプロレスラーはプロレスの天才だと思います。どんな相手とでも試合を、それこそ武藤さん曰く「作品」を作り上げていきます。でもお話をさせていただきますと、ただの天才ではない。物凄く人というか選手を見ています。観察しています。その様は天才という言葉と共に職人のよう…聞けばお父様は植木職人だったそうです。その遺伝子がプロレスに活かされ作り上げたのかなと私は思いますね。野球を極めた職人のような天才…落合博満さんを思い出します。明るい落合博満。影の努力を見せない落合さん(指導者になってからは、オレは練習をしたと言っていますが)、鋭い観察眼を持つ落合さんのようでありながら、武藤さんは陽の部分を徹底的に見せている。「明るい落合博満」みたいな魅力を感じるのは私だけでしょうか❓

 

また武藤さんは柔道整復師の資格を持っていらっしゃる、プロレスだけでなく柔道整復師としても私の先輩になるのですよね。たまにロケ中や撮影先の居酒屋などで昔の柔道整復師のお話を聞かせていただくのも私の楽しみになっております。学校を卒業してしまいますとなかなか柔整の今昔物語、歴史を聞くことなんかありませんからね。武藤さんは「俺なんか大して働いてないから」と言いますが、そこに自慢話がなくフラットな目線での柔整の話は私は勉強になります。

 

そんな武藤さんが現役引退を表明…正直寂しい思いが強いですよね😭かつて武藤さんは「プロレスとはゴールのないマラソン」と表現しました。そんな武藤さんを観ていたら「生涯現役、一生現役」なのかと思いました。しかしご一緒にロケなどに帯同するようになると、膝だけではなく股関節の痛みが日に日に増していくのを目にしましたら、何とも言えない気持ちになっていきました。思いだけではプロレスは出来ない。身体のことを考えたら…致し方無い決断だと思います。英断だと思います。楽なプロレスはしない。美学を貫くための引退なのだと思います。

 

記者会見で引退に向けてのスケジュールも発表されました。「ゴールのないマラソン」から「ゴールの見えたマラソン」へ…ゴールまでどんな気持ちで走り続けるのか?向かっていくのか?見守っていきたいと思います。



 

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