玉川学園正門横の「鶴川5号踏切」は、道幅が狭く交通量も多いため、渋滞や歩行者の安全確保が長年の大きな課題です。
私は14年前からこの改善を訴え続けてきました。
これまで歩道部分が40cmほど拡幅されるなどの進展はありましたが、根本的な解決にはまだ道半ばです。
2年前に議員を辞職する直前の議会でもこの問題を質疑しており、離職中も地域の行く末をずっと案じていました。
難しい政策は時間がかかります。
市役所の担当者が変わる中で、地域の切実な声が埋没してしまわないか、しっかり引き継がれているかと心配もありました。
そこで、復帰後初の議会において、改めてこの「踏切道の拡幅」について一般質問を行いました。
長年取り組んできたこの課題に対し、現在の市側の考えや今後の見通しについてやり取りしましたので、その内容をご報告します。
(写真 壇上)
【以下、議会でのやり取り】
2026.3一般質問(鶴川5号踏切)
【壇上質問 厳太郎】
「選ばれる町田をつくる会派」の渡辺厳太郎です。
この場に戻ってこれたことを幸せに感じております。
市民の負託に応えるべく一生懸命努めてまいりますので、職員の皆様、議員の皆様、今後ともよろしくお願いいたします。
通告に基づき、項目番号1「鶴川5号踏切について(パート8)」の一般質問を致します。
鶴川5号踏切は学校法人玉川学園の正門直近の踏切です。
この踏切は交差する道路が直交しておらず、踏切前後の道路や交差点も変則的であり、道路幅員も十分ではないため、踏切を通過する車両は歩行者をよけての通過となり、
朝夕の通勤時間には渋滞が発生しており、歩行者の安全対策も不十分なことから、過去14年間、計7回、この踏切について議会質問で取り上げ、改良を求め訴えてきました。
また拡幅を求め議会で取り上げるだけではなく、議員として小田急電鉄株式会社には毎年書面にて要望書を提出し続けてきました。
その間に、町田市による安全対策として歩道部分のカラー舗装がなされましたし、小田急電鉄株式会社により歩行者の障害物となっていた黄色と黒の「踏切注意柵」がセットバックされ、歩行可能な空間が実質的に広がり、通行する方々にとって40センチほど歩道幅が広がりました。
この鶴川5号踏切は「踏切道改良促進法」において2020年までに改良を実施しなければならないと法律で定められたこともあり、
(写真 踏切注意柵)
2023年3月には、いよいよこの踏切道を改良すべく、町田市の5か年計画に位置付けられ、踏切を現状の幅員7.0mから9.0mに広げることや、塗装によって視覚的に歩車分離をはかること、踏切と変則的に交差する道路の取り付けをより安全にするための接続工事をしていくことが示されました。
最後の質問からまるまる2年が経過しましたので、現在の踏切道拡幅に向けた進捗状況についてお伺い致します。
【答弁 道路部長】
表題1 鶴川5号踏切について(パート8)
項目(1) 踏切道拡幅の進捗状況は
鶴川5号踏切道は、玉川学園の正門前にある踏切でございます。
進捗状況といたしましては、2024年度に、測量や予備設計を実施いたしました。
また、2025年度には、予備設計を元に、警視庁及び小田急電鉄株式会社と協議を行い、より安全な踏切道にするため、歩行者や自転車の交通量調査を実施いたしました。
その結果を反映し、踏切道の線形や幅員構成等を決定するなど、事業実施に向けて着実に進めております。
2026年度は、用地取得方法や補償内容について、具体的な協議を進める予定です。
【再質問①厳太郎】
答弁で、2024年度は、測量や予備設計、2025年度前半には、その予備設計を元に、警視庁及び小田急電鉄株式会社と協議をしてきた結果、現在はそれぞれの関係機関から合意を得られ、事業に向けた準備が着実に進展したことが解りました。
2年前に質問した際には、本事業の課題は2つあり、1つ目は踏切道の拡幅には鉄道施設の電力、通信の電線、光ケーブルや鉄塔など移設が伴うこと。
2つ目の課題は、踏切道の東側の横浜市の奈良方面側の交差点形状が、4方向からの通行があり、建物も隣接していることから、この条件の中で歩行者、自動車が安全に通行できる動線や歩行者の滞留空間を確保する必要があることが課題としてあげられていました。
現在は関係機関との合意形成がなされたとのことですので、これら課題は全てクリアしたとの認識でよろしいでしょうか?
【答弁①道路部長】
主な関係機関である小田急電鉄株式会社と警視庁とは、基本的な事業の合意を得られました。
【再質問②厳太郎】
課題解決のために協議するにあたり、ご苦労した点は何でしょうか?
【答弁②道路部長】
踏切の線形決定にあたり、小田急電鉄及び警視庁と、踏切道東側の横浜市奈良方面側にある複雑な交差点の安全対策ついての協議が必要となり、追加で交通量調査を求められる等、制約の多い条件下での安全対策の検討が最も苦労した点です。
【再質問③厳太郎】
2年前の2023年に質問した際には「2025年度末までに関係者との協議や工事着手の準備を整え、2026年度に工事着手、2027年度の工事完了を目指す」とのご答弁でした。
当時のスケジュール感と現在の進捗はいかがでしょうか?
急な調査の要請や大きな課題解決のために時間を要したように感じますが、現状はいかがでしょうか?
現在、小田急電鉄株式会社と工事着手に向けた具体的な協議を行っている状況です。
当初の予定より時間を要してはおりますが、着実に事業に向けて進んでおります。
2026年度から用地取得方法など協議を進め、2027年度から詳細設計を実施する予定でおります。設計は、小田急電鉄との調整を含めて工事までに2年程度かかると聞いており、工事には2年程度を見込んでおります。
【再質問④厳太郎】
当初の計画から遅れてはいるが、2027年度から詳細設計で工事には2年程度かかるとのことですので、拡幅工事完了は2030年ごろかと思います。
それでは、踏切内の「ホース横断溝」についてお聞きします。
踏切道拡幅の際には消防ホースが線路にかからないようにする「ホース横断溝」を設置していただきたく以前も一般質問で取り上げました。
「ホース横断溝」は踏切近辺の住宅などで火災が発生した場合、線路によってホースラインが分断されたり、列車運行の妨げることを防いだりできます。
(写真 ホース横断溝)
以前はあらゆる踏切で多く見受けられましたが、当該踏切はいつの間にかに無くなってしまっています。
線路のどちら側の消火栓水利からも線路で分断されることなく、ホースを延長できるようにしていくことは、災害に強い街づくりに寄与することになります。
ホース横断溝は線路の下にホースが通るように側溝を設置するだけですので、経費もそこまでかからないと思います。
「ホース横断溝」を設置していただきたいのですがいかがでしょうか?
【答弁④道路部長】
ホース横断溝の設置については、今後、防災関係部署や小田急電鉄の意見を伺って調整してまいります。
【再質問⑤厳太郎】
防災関係部署の意見を聞いて調整するとのことですので、防災安全部長、地域の災害対応能力向上のため、是非ともよろしくお願いいたします。
2年前の一般質問では、この鶴川5号踏切の周辺道路がまだ舗装すらされていない約60年前の白黒写真や、5年ほど前に黄色と黒の踏切道の注意柵が約40センチメートルセットバックされたときの写真をお示ししながら、
この踏切が多くの地域住民の人生の中に溶け込みながら人々と共に発展や移り変わりをしてきた経緯をご説明させていただきながら、現在の住民がこの踏切道の拡幅を心から願っていることをお伝えさせていただきました。
(写真 60年前鶴川5号A)
(写真 60年前鶴川5号B)
また、日本で一番有名な踏切と言っても過言では無い、国道134号線沿いの七里ヶ浜の「鎌倉高校前1号踏切」を例に出しながら、今後、玉川学園の鶴川5号踏切が地域のシンボル的存在の踏切となっていくことをお願いさせていただきました。
(写真 鎌倉1号)
今後この踏切道を拡幅することにより、歩行者の安全性の向上、自動車の円滑な相互通行、地域の渋滞緩和につなげるなど、機能面の向上を図ることはもちろんでございますが、
玉川学園の校舎や大きな池、桜並木、交通安全を祈る母子観音像などの地域の豊かな景観を地域資源として捉えて、広く市民に愛されるシンボリックで明るい雰囲気の踏切にしていただきたく訴えてきました。
当時の建設部長からは「地域のシンボルとなるようなよい踏切をつくっていくという意気込みを持って小田急電鉄と調整してまいります。」と非常に前向きな意気込みを答弁で表してくださいましたし、
職員の方々は、単なる踏切道の拡幅事業として受け止めているのではなく、地域の課題を解決させつつ、市民の皆様に喜ばれる、よりよい踏切にしていこう、そのような雰囲気と気概を感じておりました。
私事で大変恐縮ですが諸般の事情で2年前の鶴川5号踏切の議会質問を最後にいったん議員辞職させていただきましたので、非常に心に残っていましたし、心配してきました。
難しい政策の実現には時間がかかりますし、市役所では人事異動などで担当者は次々と変わります。
継続的に主張され続けないと数多ある業務に埋没されていくので、私がいったん辞職した後、この玉川学園地域の大きな課題が職員間できちんと引き継がれているか? 忘れられていないか?
と心配してきました。
2年経過した現在の体制でも、単なる拡幅事業として受け止めているのではなく、この鶴川5号踏切の拡幅を、地域の課題を解決させつつ、市民の皆様に喜ばれる、地域のシンボルとなるような、よりよい踏切にしていくとの意気込みで変わりはないでしょうか?
【答弁⑤道路部長】
踏切施設は、小田急電鉄が所有者となるため、町田市だけで判断することは出来ませんが、町田市としましては、長年地域の課題となっていた踏切を安全に利用できるようしっかり小田急電鉄と調整して参ります。
【再質問⑥厳太郎】
気持ちを込めた答弁ありがとうございます。
踏切道拡幅のために移設する、電力、通信の電線、光ケーブルや鉄塔といった鉄道施設は、多額の移設費用が発生しますが、今回の事業にはいくらぐらいかかると試算していますか?
詳細設計を実施しないと具体的な金額は不明ですが、2024年度に工事を行った幅員6mの鶴川1号踏切拡幅事業の工事費は約3.4億円でした。鶴川5号踏切の計画幅員が9mであることを勘案すると、それ以上の工事費になることが想定されます。
【再質問⑦厳太郎】
4~5億円ほどと、随分と多額な費用がかかることが解りました。
2019年(令和元年)の12月議会でこの鶴川5号踏切を取り上げた際に、当時の小倉まさのぶ代議士からこの踏切道拡幅に活用できる国の補助金の資料をいただき、道路部の方にお渡ししました。
2種類ありまして、1つは町田市向けの「命と暮らしを守るインフラ再構築」に関する補助金、もう1つは鉄道事業者向けで鉄道事業者自ら申請する補助率2分の1の補助金でした。
それから7年も経過してしまっているので、今では状況が変わってしまっているかもしれませんので、私も一から調べていこうと思っていますし、行政としても当該踏切道の拡幅時の財政負担を軽減するため、改めて色々お調べいただきたく思いますが、いかがでしょうか?
財政負担の軽減は重要課題と認識しております。国や東京都の補助制度を最大限に活用すべく、緊密な連携を図り、財源確保に努めてまいります。
それではここで稲垣新市長に伺います。
前市長であった石阪市長は地元の代議士と共に国や都のあらゆる省庁などに要望活動をおこなってきました。
厳しい財政状況の中で国や都に要望し財源確保をしていく事は、町田市政の中で重要です。
稲垣新市長はどのように考えていますか?
【答弁⑧稲垣市長】
私も前任者同様取り組んでまいります。
【再質問⑨厳太郎】
鶴川5号踏切は町田市の5カ年計画に位置付けられ、今日まで進んできましたが、様々な事象によって予定より遅れていることから、計画されている年度を超えていく事になると思う。
5か年計画の期限を過ぎる場合、改めて新たな計画に位置付けるのか?
着実に事業を推進していただきたいと考えているがいかがか。
【答弁⑨道路部長】
関係部署と連携を図りながら着実に事業を進めてまいります。
【まとめ厳太郎】
この踏切は1日当たりの踏切交通量が2万人以上あり、接触事故件数も多く、国土交通大臣により改良すべき踏切道として指定された市内の踏切の中でも1番施工規則に抵触している踏切です。
また、電車との接触事故や飛び込みなども多く、私も幾度となく出場してきました。
拡幅の効果は、歩行者の安全性の向上、自動車の円滑な相互通行、地域にとって渋滞緩和に繋がるものであり、鶴川5号踏切が明るく地域のシンボルとして生まれ変わることは地域住民の悲願です。
引き続きの取り組みをお願いしてこの項目を終了いたします。
ありがとうございました。








