私は7人兄弟の末っ子です。上に兄が3人、姉が3人います。
子供のころからずっと「かわいがられたでしょう」とか
末っ子で甘やかされたでしょう」とか「兄弟が多くてたのしいわねぇ」
と言われるのが嫌いでした。
どれも私には当てはまらなかったからです。
両親にはかわいがられなかったし、小さいころから何でも一人でやらなければならなかったし、
そして家で楽しいことがたくさんあったわけではありませんでした。
もし私がぐれたり、不良とつるんだり、未成年でお酒を飲んだりしていたら、
誰かがサインに気がついて手を差し伸べてくれたかもしれません。
しかし、私はまじめでおとなしく、何の問題もないように振舞っていました。
ここでまたひとつBeliefが形作られました。
「誰も私のことは分からない。どうせ分からないから、
人と関わるのはやめよう」
学校では友達から離れるようになりました。
このBeliefのせいで、私は他の子たちとは違う、
という態度になっていきました。その高慢気な態度がある子達の
鼻についたのでしょう、6年生から2年間ほどいじめにあいました。
今思えば、自分は特別だと思いたかったのだと思います。
家では誰も目を合わせないし、声をかけてももらえないからでした。
中学生のときのある日、家を出たいという言葉が思い浮かびました。
しかし、後5年間高校を卒業するまで我慢しなければならないことに
気がつきました。
悲しくて泣くことはなく、しかし空っぽな感じがしました。
そのとき、家を出るまでの残りの5年を生き残るためには
悲しんでもどうしようもないんだと思いました。
悲しかったのか怒りを感じていたのかは分かりません。
しかし、感情を持つことで状況がよくなるわけでもないと思い、
感情を封じ込めてしまいました。