すっぱいぶどう・やせ批判の理由【標準?体重・終】 | カロリー貯金ダイエット by 東城薫(ホネホネロック・かお2015)

カロリー貯金ダイエット by 東城薫(ホネホネロック・かお2015)

夜中に食べても大丈夫・炭水化物も食べてOK・運動しなくてもいい・体重計の数字に振り回されなくなる

※本日(5/23)2回目の更新です

初めての人はこちらもどうぞ→はじめまして+Q&A(カロ貯グラフのエクセル配布もこちら)

 

2017年5月から全8回で書いた【過食防止】企画、7月から12月に全15回で書いた【過食治療?】企画、そして今は【標準?体重】企画を書いています。

昨日の第六回で、私が標準体重の下限(BMI18.5=53.5kg)まで増量したのは出版のためだと書き、それを着地点(オチ)としました。

 

最終回は「すっぱいぶどう」について。
先にこの企画のメインテーマから書いてしまいます。
それは「自分を肯定するために誰かを(何かを)否定しなくていい」ということです。
 
ではまず、「すっぱいぶどう」について「酸っぱい葡萄(Wikipedia)」を見ていきましょう。
> 「すっぱい葡萄」(すっぱいぶどう)は、イソップ寓話の一つ。
> キツネが、たわわに実ったおいしそうなぶどうを見つける
> 食べようとして跳び上がるが、ぶどうはみな高い所にあり、届かない
> 何度跳んでも届かず、キツネは怒りと悔しさで、「どうせこんなぶどうは、すっぱくてまずいだろう。誰が食べてやるものか。」と捨て台詞を残して去る。
> 手に入れたくてたまらないのに、人・物・地位・階級など、努力しても手が届かない対象がある場合、その対象を「価値がない・低級で自分にふさわしくない」ものとみてあきらめ、心の平安を得る。
 
次に、「現在の日本でやせていることは憧れの対象」について書きます。
この場合の「やせている」は、BMI18.5未満の低体重も含め、世間で「やせている」と憧れられる範囲…そうですねぇ…だいたいBMI19あたりから16くらいでしょうか、この辺りとしてみます。
BMI19=170cmなら54.9kg、160cmなら48.6kg、150cmなら42.7kg
BMI16=170cmなら46.2kg、160cmなら40.9kg、150cmなら36kg
 
もちろん大前提として体型にも好みがありますから、ぽっちゃりが好きな人もいれば、もーーっとやせているのが好きな人もいます。
そうではなくて、ユニクロのように一般的な店舗のマネキンや、スタイルが良いと言われる芸能人、雑誌のモデル、一般人でも比較的スタイルをほめられる人、あたりを考えて勝手に「これぐらいかな?」という数値を設定してみました。
 
高いところにあるぶどう=やせている体型
 
として、童話をみていきましょう。
キツネが、やせているアイドルの画像を見つける
自分もやせようとしてダイエットするが、なかなかやせない
何度もリバウンドして仕切り直すもやせず、キツネは怒りと悔しさで、「どうせやせている人は無理をしているんだろう。生理も止まるし髪も肌もボロボロでおばあちゃんみたいだ。誰がやせてやるものか。」と捨て台詞を残してダイエットをやめる。
 
まさに、
> 手に入れたくてたまらないのに、人・物・地位・階級など、努力しても手が届かない対象がある場合、その対象を「価値がない・低級で自分にふさわしくない」ものとみてあきらめ、心の平安を得る。
この状態なわけです。
※もしこれを読んで「いやいや!私は本当に別にやせてる人なんて憧れないから(笑)」と思われた場合は、ちょっと上に戻って頂いて、前提条件を見てきてくださいね。

 

この「すっぱいぶどう」の童話を使って、「やせていること」に対する反応を書いてみようと思ったのにはきっかけがあります。

個人が特定されないようにフェイクを入れます。

 

超有名かつ難関と言われる「ぶどう大学」に入ったA子さんが書いた記事が少しバズりました。

その内容は次のようなものでした。

・憧れのぶどう大学に入ったが心を病んでしまった。

・私の同級生でも半分以上が心の病気になっていた。

・ぶどう大学に入ろうと思っている人はよく考えてほしい。

 

その記事を読んだキツネさんがコメントを投稿しました。

「ぶどう大学を二浪して結局あきらめて別の大学に入りました。そのときの悔しさがこの記事で成仏できました。」

 

私はこのコメントを読んだとき、ゾ~っとしました。

そして、こんなやりとりを思い出したんです。

 

A子さん

「私はやせられるだけやせたいと思ってやせたけど、あの頃は頭がおかしかった。太ってしまったけど今のほうが幸せだしまともです。」

キツネさん

「私はダイエットに失敗してばかりですが、やっぱりやせても良いことなんてないんですね。」

 

こういうやりとり、私はよく見ます。

でも、これって「すっぱいぶどう」なんじゃないかと、さっきのぶどう大学の記事がきっかけで思うようになったんです。

 

やせられない自分を受け入れるために、やせを批判する。

そのためには「昔はやせていたけど実は無理をしていた」つまり「木の上のぶどうはすっぱかった」と言ってくれる人がありがたい。

せっかくやせたのに太ってしまった自分を受け入れるために、やせ批判をする。

「やせても良いことなんてない」「木の上のぶどうはすっぱい」と言うと、その発言は大勢の人に支持された。

 

こういう心理じゃないのかなぁと感じたんです。

「やせている人」を批判することで、やせられない自分を肯定できる。
「やせていた自分」を否定することで、太ってしまった自分を肯定できる。

 

でも、その発言を悲しい気持ちで聞いている人がいるわけですよね。

やせている人です。

これは例えば太っていた場合でも同じで、「昔は〇kgだったけどあんな体型でよくプールなんか行けたなぁ」というような発言を、まさに今〇kgでプールへ行った人が聞いたら、あんまりいい気はしないですよね。

 

そこでこの企画のメインテーマである「自分を肯定するために誰かを(何かを)否定しなくていい」になるわけです。

 

最大のポイントは、自分を肯定するために批判しているんだということに、批判している本人は気づいていないこと。

「やせているなんて健康に悪い」

「やせていたら生理が止まる」

「やせていたら骨粗しょう症に…髪と肌がボロボロに…若い頃はいいけどそのうちに…」

 

フジモンの「それ顔デカいからや」に匹敵するギャグの域に達している場合もありますからね。

標準体重でも肥満でもやせでも普通に風邪ぐらいひくのに、やせている人が風邪ひいたら「やっぱりやせてるから抵抗力が」。

逆に、炎天下で太っている人が暑がったら「やっぱり太ってるから」って言うのかな?とか思ってしまったり(言うかー!)

 

これらを本当にアドバイスだと思って言ってるんですね。

太ってる人に「デブだね~食べ過ぎだよ」とは言わないのに、やせてる人には「ガリガリだね~もっと食べなよ」って平気で言いますからね。

あぁ、これもゼロと百じゃなくて、割合として後者の方が言われる頻度が高いってことです。

というか、前者なんてただの暴言ですからね…だったら後者も暴言なんですけどね。

 

もう一歩踏み込んでみます。

どうして「やせている人=不健康」だと決めつけるのか。

それは、やせていても健康な人はいるのに、それを認めると「健康のためにあえてやせない(あえてちょっと太め~標準体重をキープする)」という根拠がなくなってしまうからなのかなぁとか。

「あえてやせない」じゃなくて「やせられない」になってしまうと思っているとか。

 

とにかくこういうのは不毛だなぁと思ったんです。

肥満でも標準でもやせでも、自分がなりたい体型になればいいし、なれなくても誰かを否定しなくていい。

また、安易に過去の自分を否定することは、今その状態の人にとってつらい言葉になる可能性もある。

 

メインテーマなので最後にもう一度。

自分を肯定するために誰かを(何かを)否定しなくていい

 

これで締めになりますが、私のことも「すっぱいぶどう」に例えさせてください。

でも自分のことは恥ずかしいので薄字にさせてください(相変わらずチキン)。

私は高い所にあるぶどうが好きだった。

「本当はまずいのに食べられたことをドヤってるだけ」「本当は酸っぱいはずなのに病んでるから分からないだけ」「誰でも登ろうと思ったら登れる」「高い所のぶどうの安全性はまだ確立されてない」

足を引っ張る言葉がたくさんあることを学んだ。

しばらくぶどうはいいやと木を下りた。

今度は「本当は食べたいくせに木登りに疲れたのか」「やっぱり無理してたんだな」「もっと高い所のぶどうを食べたいと言ってたのはあきらめたのか」

やっぱり何かしら言われると知った。

そして、私が木に登っても下りても応援して見守ってくれる人もいる。

大切にしたいのはそういう人。

 

なるべくみんなが健やかに、望む体重体型でいられますように。

そしてその体重コントロール方法として、カロリー貯金を選んでもらえたら嬉しく思います。

 

【標準?体重】企画・終

※エピローグを明日アップする予定です。

 

毎回書き添えますが、(自己紹介の記事内に書いていますが)コメント承認を友人に依頼し、攻撃的なコメントは情報を記録したうえで削除してもらい、私は承認されたコメントだけを読むシステムになっています。

2017年の私にも非はあると思いますが、できればこの企画を見守って頂けるとありがたいです。

 

ホネホネロック(東城薫)の「カロリー貯金ダイエット」は5月26日発売です。

よろしくお願いします!

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Q&Aページと、自己紹介もあります。

※コメントは友人が承認してくれたものを私が拝見しています(自己紹介参照)