なぜ多くの学者が、彼の意見に賛同し全面協力したのか。
そして彼は本当に、化粧品業界の異端児だったのか。
ベストセラー「バカがつける化粧品」「騙す化粧品」の著者が、
肌の健康と安全を最優先した、
小さな化粧品屋のオヤジの思想を紹介する。
創業77年 日本唯一のスローコスメ 「ゼノア化粧料本舗」
40年ほど前、白降汞(はくこうこう)[有機水銀]を用いたシミ取り化粧品
がありました。
化学名をアミノ塩化第二水銀という毒性の強い脱色剤で、1970年に禁止されました。
今日の美白剤にはビタミンCの誘導体など毒性の低い還元(漂白・脱色)剤が用いられています。
だから、安全だと思っている人に助言します。
化粧品業界は美白という美名で、皮膚組織が受ける還元(漂白・脱色)剤という毒性をかくしています。
化粧品の目的は、皮膚を健康に保つことです。化粧品を使用することによって、皮膚の若さがより長い年数、保てなければならない。
しかし、美白化粧品の使用は、健康な皮膚の寿命を縮めているのです。美白とは漂白・脱色のことなのです。
柿の葉ニュース 26号 「美白化粧品で皮膚は老化 する!」--------目次
1.豊胸手術 とは違う
豊胸は、シリコーンやヒアルロン酸 などを物理的に注入する手術 です。
しかし美白はそうではありません。界面活性剤を用いて皮膚のバリアをこわして還元(漂白・脱色)剤を皮膚の細胞内に浸透させる行為なのです。
豊胸は周囲の体細胞に重大な悪影響をおよぼすことはありません。なぜなら、シリコーンやレーザーは化粧品とは違い皮膚細胞と混在しないからなのです。
美白化粧品は界面活性剤の力を借りて真皮や皮下組織にも浸透します。しかし、この組織はシワを防ぐのに重要な部分なのです。
美白化粧品は、シミや色白はかくせますが、シワをかくすのはむずかしいのです。基本的に、美白化粧水
はシワを招く化粧品であることを知って頂きたいのです。
注)アンチエイジング化粧品で皮膚を水で膨張させ、シワを消すことはできます。それが何を意味するかは、柿の葉ニュース20号を参照して下さい。
2.美白の方法は3種
3.美白化粧品と界面活性剤
4.美白化粧品が細胞膜を壊す!
5.化粧品中の異物も細胞内に!
6.美白化粧品が招く老化シワ
7.表皮細胞がこわれても、平気な理由
8.美白化粧品が激増した理由
皆さんは毎日お使いになっている「乳液」について、どのくらいご存じですか?
乳液には3種類のタイプがあります。
1.水に少量の油を入れ合成界面活性剤で乳化する方法
この乳液は、急激に皮膚のバリアを破壊します。
2.合成ポリマーの水溶液に不透明化剤を入れて白く見せる方法
合成界面活性剤のバリア破壊の底上げ。
3.1と2を併用する方法。
バリアを破壊。
がありますが、原理は1と2の2通りで、すべてバリアを壊してしまう乳液です。
私たちの皮膚は表面部(角質細胞間脂質)と表面(皮脂膜)に脂質の層があるから水分が逃げられず、生き生きとしています。合成界面活性剤と水溶性合成ポリマーの組み合わせは、皮膚にとって最悪の組み合わせです。
バリアが壊れると、皮膚の弱い人は石鹸水や油が入っても赤くなり、炎症状になります。ひどくなると常時、赤味をおびて痛々しくなってくるのです。そしてなにより、皮膚組織の水分が逃げて皮膚が干からびてしまいます。これが現代の乾燥肌です。
繰り返しこのブログでも述べていますが、乾燥肌の原因は、皮膚組織の水分が足りないのではなく、皮膚のバリア機能が低下していることが原因です。このことをしっかりと認識して頂きたいと思います。
手当ての常識では、皮脂を溜めて皮膚表層の角質層がもつバリア機能の回復を図らなければなりません。ところが多くの女性は、保湿化粧品を使って、水を外から与え続けています。皮膚のバリア機能はますます弱くなり、常時、保湿化粧品を使用しないと乾燥に耐えられなくなってしまいます。最終的には、バリアは完全に壊れ、体は石鹸で洗えるのに、顔は石鹸で洗えなくなってしまうのです。
合成界面活性剤を使わない、安全な鹸化法(仕込んだ原料内で石鹸を作り、その石鹸で油と水を混ぜて乳液またはクリームとする方法:ゼノアは、従来の鹸化法を更に進化させた中和反応方式)で乳液やクリームを作るのは想像以上に難しいのです。それに比べ、合成ポリマーの水溶液ならポリマーを水に混ぜるだけで乳液もクリームも、経験もテストもなしに自由に作ることが出来るのです。
乳液は、基礎化粧品として最初から不必要なものです。
乳液の90%以上が水分ですから、油脂分は数%。一般的な乳液は、文字どおり牛乳に近いトロッとした形状をしていますから、どう考えても油脂分は5%くらいでしょう。5%の油脂と95%の水を混ぜるには、乳化剤として乳化力の格段に強い、特に親水性の強い合成界面活性剤(皮脂を流失させやすい)を使わなければできない芸当です。
つまり、乳液には合成界面活性剤の成分がたっぷり含まれているということなのです。
もし、脂肪酸や油脂を使っていないとすると、水溶性ポリマーを水に溶かしてつくったものに違いありません。これなどは素肌に必要な油脂分がまったく入っていない上、親水性物質で皮膚の環境を激変させてしまい、かつメイクの毒性も防げない、程度の悪い製品といわざるを得ません。
くり返しますが、乳液は不要な化粧品です。決して化粧下地などに使わないでください。
多くの女性は防腐剤や酸化防止剤が悪いといい、無添加化粧品を使いますが、一度鏡を見てご自分の顔と体を見比べて下さい。毎月5,000円も1万円もかけて無添加化粧品やエキス入り化粧品を使ってきた顔より、添加剤(パラベンやエデト酸など)入りの石鹸だけで済ませてきた体のほうがずっと若くて健康なのではありませんか?
犬や猫の毛をかき分けてみると若々しく美しい皮膚をしていることがわかります。私たちの皮膚も、毛で守られている頭皮や、一年中シャツを着ている部分の皮膚は、歳をとっても美しいものです。
美しい皮膚を作るのは食べ物ですが、その皮膚を守るのはシャツとしての毛です。毛のないところは盛んに分泌される皮脂がシャツの働きをしています。ですから皮脂を「天然のシャツ」ともいい、クリームや乳液は皮膚を守るシャツでもあります。
食べた栄養素は脳や内臓など重要な器官に先に供給され、その余りが皮膚や髪に回ってくるのです。食べた栄養素が皮膚を作ります。決して化粧品が美しくて丈夫な皮膚を作ることはありません。日頃の食生活の大切さを改めて認識して頂きたいと思います。
このブログでも繰り返し述べてきたように、皮脂はコールドクリームとバニシングクリーム(その他、酸性化粧水もありますが)から成り立っています。油っぽいコールドは皮膚表面を機械的損傷から守り、油気が少なく通気性の高いバニシングは木綿のシャツとして皮膚を守っています。
特殊な薬効成分を求めて医薬部外品に走り、合成洗剤を薄めた水で皮膚をふくらませたり(アンチ・エイジング化粧品)皮膚を水びたしにして(保湿化粧品)乾燥肌に陥っているのが現状です。
化粧品の良し悪しは、その化粧品を10年~30年(長期間)使用して、お肌が健康であるかどうかにあります。
正しい化粧品を選択するには、皮膚の仕組みをしっかり理解することと、栄養-皮膚-化粧品の関係を正しく認識することが大切です。
あなたの皮膚を守れるのは、化粧品ではありません。あなた自身の正しい知識なのです。
あなたは、正しい化粧品を選択できますか?
「合成界面活性剤を添加していないという化粧品を使い出したら、1週間ぐらいでシワが出てきた。10日目にはひどいシワになったので、前に使っていた美容液をつけたら1晩でシワが消えた」
この美容相談はメールで頂いたものです。
この女性は合成界面活性剤で皮膚のバリアをこわして皮膚に水を注入してきました。注入した水はそのままだと蒸発してしまうから、シワを目立たなくするための保湿化粧水は、合成界面活性剤のほかに閉塞剤(フタ)も配合して蒸発を防いでいます。
皮膚に水を閉じ込める閉塞剤には合成樹脂などが用いられています。皮膚がふくらんですべすべしてシワが目立たなくなるのがこの化粧品の特徴といえます。
皮膚に水を保持させられる時間は数日。数日たつと閉塞剤がなくなり、化粧品の水が一気に蒸発します。
こういう無茶をしていると皮膚は老化し、シワがひどくなっていきます。
皮膚に水分を入れるのは、見かけをよくするためだけです。そして石鹸も使えない乾燥肌になり、老化をすすめているのです。
見かけをよくして皮膚が健康になったと女性に錯覚させるのはおかしいのではないでしょうか?
あなたはどう思いますか?