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スローコスメから見た新時代化粧品事情

化粧品の良し悪しは10年~30年(長期間)使用してお肌が健康であるかどうかにあります。

化粧品の販売員に「お肌の測定をしてみませんか」と声をかけられて、「水分が不足しています」「60歳の肌みたい」などと言われて保湿化粧品を勧められたことはありませんか?

豊胸手術のように水を注入して皮膚をふくらませるのが今日の保湿化粧品。この文化は欧米からきています。

保湿化粧品が水を皮膚に浸透させると、皮膚の水分が増加しますが、これはみずみずしく見せかけた人工の皮膚にすぎません。

5~10日間化粧品を使わずにいると、水の補給が絶たれ、水が蒸発し、皮膚がカサカサになってしまいます。残念ですが、この皮膚があなたの本物の皮膚です。

困ったことに、このように人為的に水を入れていると、皮膚のバリアが完全に壊れてひどい乾燥肌になり、老化が進行してしまうのです。

たった数日でシワが消えたり出たりするはずはありません。

これは物理的にふくらませただけなのです。

意図的に化粧品で皮膚の水分を増やすとどうなるのでしょうか?

口腔や食道、胃、腸、肛門にいたる内皮(粘膜)は乾燥させられないところです。だからいつでも口を閉じることができるし、肛門は閉じたままで、皮が死んでケラチンという硬いタンパクにならないようにできています。こういう状態をパラケラトーシス(角化)不全といい、粘膜はこの状態で健康なのです。

ところが、皮膚の表皮は違います。歳をとると新陳代謝が遅くなりますが、表皮は年中入れ替わっています。表皮表面の角質は細胞が死んでケラチンの壁になったものです。

表皮は生まれた瞬間から老化しはじめ、顆粒細胞という仮死状態を経て角質というミイラとなって、脂と協力して体の水分が蒸発しないようにふせいでいるのです。

表皮細胞(ケラチノサイト)は、まさに早く死んで硬い角質になるための組織なのです。

表皮に重要なことは、水分をたくさんふくませてやわらかくすることではなく、表皮組織の新陳代謝の速度をゆるめず常に新鮮で丈夫な角質を維持することです。

表皮に水分を入れれば入れるほど表皮の細胞はいつまでたっても細胞核を失うことができず、角化ができなくなります。

表皮が生命力を得たら表皮の新陳代謝は衰え、角質は虚弱になり皮膚のバリアはこわれてしまいます。

お肌に一番大切なことは、皮膚の新陳代謝をよくして、常に新鮮で丈夫な角質を維持させることではないでしょうか?

あなたは、勘違いしていませんか?


皮膚のバリアを壊して、乾燥肌や老化肌の原因となるのは、親水性の強い界面活性剤です。最新の柿の葉ニュース25号で、約800種類の該当する界面活性剤を掲載しました。

なぜ、親水性の強い界面活性剤が化粧品に盛んに使われているのかご存知ですか?


1.シワ、目ジリの小ジワ隠しに利用されています。

親水性の強い界面活性剤は、特に皮膚のバリアをこわす力が強いのが特徴です。その為に、バリアを壊して皮膚を水でふくらませるために利用されています。例えば、

1.アンチエイジング化粧品
2.リフトアップ化粧品
3.その他多種の基礎化粧品
4.クレンジング類

などにです。


2.美容液や化粧水・美白化粧品にも使用されています。

短期間、または一晩で皮膚をふくらませるために、美容液や化粧水にまで配合する例があります。これら液状の化粧品を振って泡立ったら成分表をチェックすべきです。美白剤(漂白剤)を皮膚に浸透させるためにも用いられています。


3.アミノ酸系界面活性剤は、親水性の強い界面活性剤が特に多くあります。

感触のいいせいか、宣伝しやすいせいか、アミノ酸起源の界面活性剤が好んで使用されています。しかし、アミノ酸系の界面活性剤は親水性が強いのが特徴です。

アミノ酸が酸性というのは間違いです。アミノ酸の分子には、酸性を示すカルボキシル基という部分と、アルカリ性を示すアミノ基という部分がついているのでアミノ酸と呼んでいるのにすぎません。

酸性のものも、アルカリ性のものもあります。

また、アミノ酸系の界面活性剤は親水性のものが多く、したがって皮脂を流失させ、皮膚のバリアを壊す危険なものが多いのが特徴です。

ちなみに、アミノ酸系ほどではないにせよタンパク系の界面活性剤も親水性の強いものがあります。

「ゼノア化粧料本舗」発行、最新の「柿の葉ニュース25号」で、約800種類の該当する界面活性剤を掲載しています。
両立しない、2つの乾燥肌対策。あなたは、どちらを選択していますか?

皮脂の分泌量が少なくなってきて、お肌が乾燥する季節になってきました。毎年、乾燥肌で悩まれる方も多いと思います。

乾燥肌対策には2つの方法があります。

1.合成界面活性剤を使って、保水(保湿)化粧品の水分を皮内に浸透させ、お肌に潤いを与える方法。

2.皮膚のバリアゾーン(角質層+顆粒層)を健康で丈夫にし、皮膚組織の水分の蒸発を防ぐ方法。

あなたは、どちらの乾燥肌対策を行っていますか?残念ですが、2つの方法を兼ね備えた化粧品は存在しません。

皮膚は、もともと外部からの異物の侵入を防ぐ為に、バリアゾーン(角質層+顆粒層)を持っています。1の方法の場合、化粧品に使用される水分は、バリアゾーンの脂の層に阻まれてしまい、皮内に浸透することは出来ません。このことは、私達がお風呂やプールで泳いでいても、決して水分が皮内に浸透しないことからも、お分かり頂けると思います。

皮内に化粧品に使用されている水分を浸透させる為には、バリアゾーンを壊さなければいけないのです。一般にはバリアゾーンを壊す浸透剤に、合成界面活性剤が使用されています。強い浸透作用を持っている合成界面活性剤を使用することで、皮内に水分を浸透させる入口を作っているのです。

ここで、困ったことが起きてきます。入口は、出口にもなるということです。化粧品に使用されている水分を皮内に入る入口は、皮膚組織の水分を蒸発させてしまう、出口にもなってしまいます。

保水(保湿)化粧品を使用することで、ますます素肌が乾燥してしまうのは、こういう理由からです。最終的には、常に保水(保湿)化粧品を使用しないと困る程、皮膚の乾燥が酷くなります。そして石鹸が使用できなくなるくらい、バリアゾーンを傷めてしまうのです。このことは、メイク化粧品に含まれるタール色素、レーキ類が皮内に入りやすくなるということも意味します。シミやシワの原因を作ってしまうことにもなるのです。

あなたは、化粧品の水分で、皮膚を潤していませんか?

そのことの意味を正しく理解していますか?


1と2のスキンケアの決定的な違いの分かる実験があります。

純石鹸(合成界面活性剤を使用していない、本物の石鹸)を使用します。今使用している石鹸が、純石鹸かどうか分からない人は、一度お風呂で使用してみて下さい。純石鹸の場合は、洗面器などに、純石鹸独特の湯垢が付着します。


話を元に戻しますね。純石鹸だけで洗顔して、後、何もつけずに寝て下さい。1の乾燥肌対策を毎日しっかり行って来た方は、お肌が酷く乾燥して、小ジワに覆われているはずです。すぐにでも保水(保湿)化粧品を使用したいはずです。又小ジワを隠してくれる乳液等の化粧品を使用したくなるはずです。


でも、残念ですが、この素肌が、あなたの本当の素肌です。


2の乾燥肌対策を毎日しっかり行って来た方は、潤いのある状態の素肌で、目が覚めるはずです。バリアゾーン(角質層+顆粒層)が健康で丈夫ですから、皮膚組織の水分が蒸発して、乾燥して困ることはありません。まして、化粧品の水分を皮内に浸透させる必要もありません。


あなたは今年の冬、どちらの乾燥肌対策を選択しますか?


化粧品を使用していない時、化粧品を皮膚から完全に抜いた時に、乾燥していない状態が、健康な皮膚の状態ではないでしょうか?またそのことを可能にする化粧品が、皮膚生理に基づいた化粧品なのではないでしょうか?

創業70年 日本唯一のスローコスメ「ゼノア化粧料本舗」
旧厚生省は、かぶれを起こしやすい刺激性のある薬品や原料を指定し、これらを化粧品に利用する際は、その成分名を表示するように義務づけました(表示成分制度)。かぶれたときに原因物質を突きとめやすくし、かぶれ予防に役立たせるためです。

表示成分のうち代表的なのは酸化防止剤や防腐剤ですが、これらは確かに毒性を持っています。

ただし、その毒性がかぶれを起こすのは、皮内や体内に入ってしまった場合だけです。

たとえば、私たちが日常的に使う石けん。これにもエデト酸、パラベン、ジブチルヒドロキシトルエンなどの酸化防止剤が入っていて、包装紙などに表示されています。しかし、毎日石けんで顔を洗っても、かぶれの被害にあう人はほとんどいません。

何らかの理由で肌がひどく荒れていれば別ですが、健康な肌には丈夫なバリアゾーンがあり、普通はどんな異物も皮内に入ることはありません。

石けんはそのバリアゾーンを壊さないから、表示成分の毒性を皮内引きこむこともないし、かぶれる心配もありません。

したがって、表示成分を悪者と決めつけるのは、少し安易なのではないでしょうか?


1982年以来実施されてきた表示成分のシステムは正しく理解されないまま、消費者に表示成分=悪者という理念を植えつけてしまいました。

そして、その観念を刺激しないために、化粧品メーカー各社は表示成分を必要としない化粧品をつくり始めました。酸化・腐敗しやすい天然の植物油脂の代わりに、まったく変質しない合成樹脂を基剤として使うようになったのです。

肌に必要なのは皮脂の代用となる脂分であるにもかかわらず、オイルフリーというまやかしの理論までつくり出し、基礎化粧品からも一切の脂分を抜いてしまいました。

こうして、最初から酸化・腐敗しない原料を使えば、表示成分である酸化防止剤や防腐剤を添加する必要はありません。無添加になります。これが自然化粧品によく見られる無添加化粧品の実態です。

つまり、無添加化粧品とは、天然素材だけを使った人体に無害な化粧品ではありません。それどころか合成樹脂を多用し、乳化剤に合成界面活性剤を使用した、肌の環境を破壊する化粧品なのです。

これはもう、表示成分制度の生んだ悲劇としか言いようがありません。


無添加化粧品の無添加とは、あくまでも「表示成分に指定された化学物質は使っていない」という意味です。化学物質をまったく使わない、添加もしない化粧品という意味ではない、ということがおわかりいただけましたか?

無添加化粧品を使い続けていれば、皮膚のバリアゾーンは除々に弱くなり、かぶれやすい肌になっていきます。表示成分が入っていないから実際にかぶれることは少ないのですが、かぶれないから安全だ、ということにはなりません。

合成界面活性剤をはじめ、化粧品中の毒性はジワジワと皮内や体内に入っていきます。

それらの毒は何年もの間に蓄積され、やがて、からだのどこかに重大な病気を引き起こす可能性もあります。目に見えるかぶれや湿疹などより、ずっと恐ろしいことではないでしょうか?

もともとかぶれや湿疹は、肌の防衛本能が働いた結果であり、バリアゾーンが弱っているという警告でもあるのです。ある意味で、かぶれや湿疹は肌本来の健康を考えるバロメーターなのです。

かぶれの原因をよく考え、勇気を持って正しい化粧品選びに挑戦して頂きたいと思います。
商品化が始まったナノテクノロジー

最近、「ナノ」という名前のついた商品をよく耳にするようになりました。「ナノ」とはものの大きさの度合いを表す言い方の一つで、「10億分の1」を意味します。人の髪の毛の太さが8万ナノメートルほどですから、ナノテクロージーは、ウイルス(インフルエンザウイルスが約80ナノメートル)や分子や原子のサイズで物質を加工する超微粒子技術といえます。

今まで使っていた粒子をナノサイズにすると、成分としては同じなのですが、その物理的・化学的な性質がいろいろと変化し、質量あたりの表面積が非常に大きくなって反応性が高くなります。

ナノテクノロジーの応用が見込まれている領域は医療・医薬品や環境計測から食品加工までじつに幅広く、すでにタイヤなどのゴム製品、空気清浄機などの電気製品、水や汚れをはじく衣料品などで実用化されています。ナノテクノロジーは21世紀の技術革新の中核を担うとみなされていて、各国が巨額の資金を投じて国家プロジェクトを組み、企業や大学が激しい研究開発競争を繰り広げています。

ナノ化粧品にはどんなものがあるか

現在もっとも一般に普及しているナノ製品が化粧品です。企業によっては、「ナノ」の言葉を商品名に使うところもあれば、使わないところもありますが、「高いUVカット効果」「高い透明感」といった宣伝文句があれば、たいていナノ化粧品であると考えられます。その種類は大別すると下記の表のようになります。

1.有機成分(美容成分)のナノサイズ化、ナノ加工など・・・美容液など

○高圧乳化技術(化粧品の成分粒子を30~100ナノの大きさに加工
○ナノカプセル(リン脂質などで作られた超微粒子のカプセルに有効成分を配合)

2.無機成分のナノサイズ化、ナノ加工など・・・日焼け止め、ファンデーションなど

○ナノサイズ粒子(例えば酸化チタンや酸化亜鉛を用いた日焼け止め)
○混合の困難な材料のナノレベルでの組み合わせ
○粒子の表面加工、コーティング
○その他

3.その他

○ナノサイズクレンジング

ここでは、人体への影響の点で一番問題視されている酸化チタン、酸化亜鉛を用いた商品をとりあげてみます。化粧品が塗布されるのは皮膚ですが、皮膚は人体最大の臓器(大きさは畳約1畳分、厚さ1.5~4㎜、重さ約3㎏)です。体温調節、触感・温感・痛みなどのセンサー、そして主に角質層によって水分を保持し、有害物質やウイルス・バクテリアへのバリアになるといった重要な役目を担います。免疫システムと精妙に関係していることも最近わかってきました。しかし、皮膚がいかに優れたバリアであっても、皮膚自体を傷つけたり、皮膚から浸透して体内に取り込まれてダメージを与えたりする物質が数多くあるのは言うまでもありません。

本来そうしたおそれのある物質は化粧品に用いるべきではないのですが、合成界面活性剤(洗浄作用や水と油をなじませる乳化作用のため)、保存料・酸化防止剤・防腐剤、着色料、紫外線吸収剤、溶剤(肌への浸透のため)などに、有害性の疑いの強い種々の物質が今もなお使用されています。

では、酸化チタンや酸化亜鉛がナノサイズになることでもたらされるおそれのある新たな危険とは何でしょうか。

主に日焼け止めに配合 浸透性と高い反応性

この二つの物質は主に日焼け止めに配合されています。例えば酸化チタンは白色顔料の成分として使われるものですが、それを可視光の波長より小さなナノサイズ(10~30ナノメートル)にすると、受けた光を小さく分散し、反射の度合いが低下します。仕上がりが白っぽくならず、写真撮影でフラッシュを使っても白浮きが抑えられます。また酸化チタンは、高いエネルギーを持った紫外線を吸収して、自分自身は変化しないのですが、周りの他の物質の反応を促進するという性質があります。臭いの元や有害物質を分解したりする「光触媒」として利用されるのはこの性質のゆえですが、化粧品ではこの紫外線の吸収力が生かされるわけです。さらに、粒子のサイズが小さいために乳液のようなさらっとした塗り心地であることも特徴です。

しかし、よいことばかりではありません。ひとつは、粒子があまりに小さいので、皮膚のバリアを通過して体内に取り込まれてしまうのではないか、そうなるとめぐりめぐって肺の毛細血管や脳に蓄積したりして病気を引き起こし、免疫細胞に取り込まれて細胞を異常にするのではないか、といったおそれが出てきたことです。もっとも、これまでの研究では酸化チタンが皮膚を通過したことを明確に示すものはなく、皮膚の表面の角質層にとどまるとされています。

一方、ナノサイズの酸化チタン自体に神経毒性があるらしいことが最近報告されています。

合成界面活性剤が角質の表面張力を低下させ経皮吸収を促進させることはすでに知られていますが、酸化チタンがそれと一緒に用いられることで、どういう挙動を示すのか、はっきりしたことはわかっていないことが気がかりです。

また、酸化チタンは、紫外線を吸収すると同時に、回りに酸素があればそこから電子を奪って活性酸素という非常に反応性の高い物質に変化させてしまうのですが、こんなことが皮膚で起こると大変です。そこで酸化チタンの表面をシリカなどでコーティングして、有害な活性酸素(発ガンとも関係が深い)の生成を抑えることが重要になります。しかし、このコーティング技術は必ずしもどのメーカーでも安定しているわけではないのです。

なぜ日本はナノの表示がないのか?

安全であるとの確証が得られていないのに、効果だけを売りに一気に広まっているナノ化粧品。ところがナノ粒子を吸入させる動物実験で、体内の器官にそれが取り込まれ悪影響を与えるかもしれないことを示す研究がいくつか出てきています。

2006年5月17日、それを受けてグリンピースや地球の友など八つの環境団体がナノ粒子を用いた日焼け止めの市場からの引き上げをアメリカの食品医薬局に要求しましたが、じつは日本の化粧品にはナノテクノロジーが使われているいるかどうかの表示がありません。しかも成分なる前の原料の段階で何がどう加工されたか消費者が知ることは大変困難です。

私たちは、まず化粧品メーカーに「なぜナノの表示(成分や加工技術)をしないのですか?それを知るのは消費者の権利です」と突きつけていくことから始めなければならないでしょう。

日本消費者連盟発行:消費者レポート第1343号から転載

炊事や洗濯を長年してきた人は、自分の手の甲を見て下さい。皮膚が萎縮し細かいシワができて、クリームでもぬらないかぎり乾燥していると思います。

合成洗剤を使ってきた人ほどそうですし、また美容師さんのように職業柄いろいろな原料を何回も使ってきた人の手は角質層どころか爪(アミノ酸組成が角質層とおなじ)まで傷んでいるはずです。

薄いサランラップ1、2枚(100分の2~3ミリ)の厚さしかない角質層は内部に何重もの脂の層(角質細胞間脂質)をふくみ、表面は皮脂でおおわれています。これが私たちの皮膚を守っている「皮膚のバリア」です。

仕事から帰ってきてシャワーをあびると、体の健康な皮膚はお湯を水滴上にはじきます。つまり、角質層は油紙と言えます。

女性や高齢者は油紙の脂が抜けていますから、クリームで脂を補充します。これがクリームを発明した理由だったのです。でも、今は、脂の代わりに保湿剤をぬって、皮膚に水を吸わせています。

何かおかしいとは思いませんか?

角質層という油紙にはばまれて皮内の水分は蒸発できません。そのおかげで皮膚はみずみずしく潤っています。潤いのもとは自分の皮膚細胞に存在する水です。

自分の皮膚がもつ水を守ろうとせず、その蒸発を防ごうともせず、化粧品の水をすりこんでいるのは、おかしいと思いませんか?

皮膚の表面は油紙なのに、化粧品の水ははじかれずに浸透します。これは脂と水をまぜる合成界面活性剤という薬品のおかげです。

角質層は油紙。油と水をまぜたら油紙は壊れてしまいます。合成界面活性剤は「皮膚のバリア」を壊す、化粧品原料中でもっとも危険な原料なのです。

ところが、化粧品原料の中で、皮膚のバリアを壊す合成界面活性剤+合成界面活性剤を補強するエステル類が、4割を占めるのが現状です。

そして、「アロエの潤い成分が」「角質層には20%の水分が必要だから保水性化粧品」「お肌がしっとり潤います」「目尻のシワをとるパック」「つけたらシワが目立たなくなる」など、肌を潤すという宣伝が私たちの周りで氾濫しています。

今一度、皮膚のためと思って化粧品の水や乳液に期待してきた人は、考え直して頂きたいと思います。日ごろ皮膚に水を入れていると、皮膚の乾燥が進行して、シワが深くなってしまうのです。

新聞紙を水に浸せばしっとりとしますが、水が蒸発すればカサカサになって前よりひどい紙になってしまいます。それと同じで、肌の表面の角質層は紙に似たタンパク質ですから、何年もこのような行為をくり返していると強度を失って、やがて角質層に守られている内側の肌までこわれかねません。

このことから皆さんにぜひ理解してほしいことがあります。合成界面活性剤の作用によって、皮膚に水分を保持させておけば、皮膚は水層というクッションに保護されて気持ちよく、健康を取り戻したかに見えます。しかし、けっしてそうではないことを知ってほしいのです。

酸化防止剤や殺菌防止剤などの単純な毒物より、皮膚のバリアを弱める原料のほうがずっと危険だ、ということを、1955年、世界で初めて指摘したのは、東京美容科学研究所(ゼノア化粧料本舗)です。

以来、約50年間にわたって、合成界面活性剤の毒性を、消費者の方々に訴え続けてきました。化粧品で皮膚を傷める最大の原因は、合成界面活性剤です。

今あなたがお使いになっている、化粧品、シャンプー、ボデイソープ、そして石けんにも合成界面活性剤が入っていませんか?

石鹸で洗っていれば、肌の環境は破壊しないですみます。少なくとも石鹸は、角質層を含む皮内に入ることはありません。過去2千年間、絶えることなく人間が使い続けてきたのも、石鹸が安全なものだったからです。しかし、最近は石鹸の質にこだわるあまり、「アミノ酸石鹸」とか「弱酸性石鹸」という表示に心を引かれる方も多いのではないでしょうか?

化粧品メーカーも「皮膚は酸性に」すべきだと強調し、洗顔には「肌にやさしい」弱酸性の石鹸を使うようアピールしています。消費者としては「なるほど」とうなずきたくもなりますが、これらはすべてアミノ酸や脂肪酸を原料として合成された合成界面活性剤です。つまり、洗顔フォームの成分と同じものが使われているわけです。

アミノ酸や脂肪酸そのものに問題がなくても、アミノ酸石鹸は合成界面活性剤であり、角質層に浸透してしまいます。また、皮膚上にはコレステロールなどの乳化補助剤が分布していますから、これらと混ざって界面活性が強くなるおそれもあります。

そもそも「皮膚は酸性に」という標語をつくったのは、ゼノア化粧料本舗の創業者(小澤王晃氏)であり、その後継者(小澤王春氏)が「皮膚は酸性に、時にはアルカリ性に」というように修正したのですが、美容業界では「皮膚は酸性に」のところだけとって宣伝材料にし、いつの間にか「石鹸のアルカリが悪い」という誤ったイメージを消費者に植えつけてしまいました。しかし、石鹸のアルカリには、角質層のごく一部を溶かして角質の新生を促すという美顔効果もあるのです。

また、純石鹸には洗顔後にカルシウム石鹸が形成されますが、アミノ酸石鹸ではこれが形成されません。合成界面活性剤の強力な脱脂力で皮脂と角質層の脂分を奪いとった上に、肌を守るカルシウム石鹸の膜ができないということは、防備力が落ちるということです。

特に肌の乾燥化が進んでしまった人や、皮脂の分泌が低下している中高年の人たちは、洗顔後の無防備な状態が長く続くことになり、肌を傷める確率も高くなります。ですから、これらの人たちは必ず純石鹸で洗顔するようにしていただきたいと思います。


ひきつり感のないマイルドな純石鹸 「ゼノア クリームソープ」
クリームソープ
洗顔は美容の基本です。10年後の肌をきめるのは日常の洗顔の積み重ねと言えるくらいですが、思春期をすぎると女性は皮脂の分泌量が徐々に減少してゆくので、男性と同じように石鹸洗顔を続けていると、皮脂のとりすぎになってしまうことがあります。

一般に石鹸をマイルドにするには保湿剤や増量剤などを添加するのですが、ゼノアは原料の油脂に含まれている刺激性不純物を徹底的に取り除き、高純度にすることでマイルドさを求めました。

泡のキメが細かく、大切な皮脂をとり過ぎないので弱肌の方にもきっとご満足いただけます。

適応例

・女性の洗顔=やや油性の人は朝晩のご使用、荒れ性の方は朝晩いずれかのご使用を。荒れの激しい方は1日おきを目安にお使いください。

・洗顔時にツッパリ感がある方や乾燥してかゆみを感じる方、弱肌の幼児にもおすすめです。


「ゼノア クリームソープ」標準重量/125グラム

・ケース付 1,260円(税込)
・詰替用  1,050円(税込)

◎肌を強くしたい方は、洗顔のあとローションA30をご使用ください。

創業70年 日本唯一のスローコスメ「ゼノア化粧料本舗」
素肌用洗顔化粧品、化粧水、乳液、クリーム。以上は、基礎化粧品の必須アイテムですが、まず、皆さんは毎日何で顔を洗っていますか?

若い人たちは圧倒的に洗顔フォームを利用していると思いますが、その理由は「石鹸で洗うと顔がつっぱるから」では?その点、洗顔フォームなら「泡立ちが良く、洗い上がりがしっとりとして、肌にやさしいような感じがする」のではないでしょうか?

また、それを裏づけるかのように、化粧品店の人は「石鹸で顔を洗うと、脂をとり過ぎて顔がつっぱります」というようなことをいいます。さらに、石鹸洗顔はひと昔前のやり方で、今は洗顔フォームを使うのが当たり前。「石鹸で洗うなんてダサイのよ」というような声も聞こえてきそうです。

純石鹸と洗顔フォームでは成分が異なりますから、当然、洗顔後の感触にも違いがあります。石鹸では顔がつっぱりますが、そのメカニズムはこうです。

石鹸で顔を洗い始めると間もなく、皮膚についていた石鹸と皮膚の表面に存在するカルシウムが結合して化学反応を起こし、いわゆるカルシウム石鹸ができて皮膚表面をおおいます。

ただ、石鹸洗顔は、洗顔後に水分が蒸発しやすいため肌がつっぱったように感じます。

またカルシウム石鹸の膜も、肌のつっぱり感を増長する要因となりますが、どちらにしても、皮脂のとり過ぎがつっぱりの感の原因ではないことだけは確かです。

逆に、石鹸のアルカリ成分が肌表面の汚れた角質を溶かした後、カルシウム石鹸の膜を張って肌を保護しているのです。その間に皮脂が分泌され、カルシウム石鹸は皮脂によって溶かされ、かつアルカリ成分も中和されます。つまり石鹸洗顔は肌をいためるどころか、一番安全な洗顔法であり、肌環境の維持に沿ったものであるといえるでしょう。

一般的な固形石鹸は、主に脂肪酸とナトリウム(アルカリ金属)の化合物です。いずれの成分も、またその化合物も自然界に存在するもので、石鹸洗顔後の排水が河川に流れ出ると、脂肪酸は水中生物のエサとなり、アルカリ金属は水に溶けてしまいます。決して、自然環境を破壊することはありません。

それに対して、洗顔フォームは水と合成ポリマーなどを基剤とし、その中に刺激性の低い合成界面活性剤を数%ないし数十%加えたもの。およそ10%程度までのものは素肌用の、20~30%のものはメイク落とし用の洗顔フォームになります。この合成界面活性剤という成分が皮脂や角質層の中の大事な脂分を奪いとり、代わりに大量の水を肌に入れてしまうのです。

したがって、しっとり感が持続するのは水分によるもの。水をおさえ込んだ肌はしっとりと潤い、生き生きとして見えますから、あたかも洗顔によって肌が改善されたかのように感じますが、その実、刻々と乾燥肌への道を歩んでいるのだということを知っている人はいないでしょう。もし知っていたら、洗顔フォームは決して使わないと思いますから。

皮脂の分泌が盛んな若いうちは、合成界面活性剤成分の威力に太刀打ちすることもできますが、年とともに皮脂の分泌が減少してくると、角質層はこの成分の脱脂力に侵害されて間違いなく乾燥化していきます。しかし、そのときにいたっても洗顔フォームを使い続けてきた人たちは、これを手放さないのではないかと思います。

「何だか肌がカサカサしてきたわ」と気づいても、洗顔フォームで洗顔すればあのシットリ感が味わえるからです。そうして使い続けるうちに、バリアゾーンは脂抜きのスカスカ状態となり、外界の異物を吸収しゃすくなってきます。つまり、バリアゾーンを破壊する危険性が非常に大きいのが、洗顔フォームなのです。
「美しくなりたい全ての女性へ 伝えたい 化粧品の真実」

華やかな宣伝にかくされた、ウソとからくりが明らかに

2001年4月から薬事法が改正されて、シャンプーやハンドソープなどの洗浄剤や基礎化粧品など薬事法による化粧品は全成分が表示されるようになりました。

しかし05年夏頃、会員の方から「危険度チェックブックに記載されている『安全でない成分』が当該製品の成分表に記載されていないように見えますが、成分表示には色々な表現の仕方があり、本当に『安全でない成分』が含まれていないでしょうか」との問い合わせがあったのです。

一つの成分に3種類の名称を使ってもいいので、わかりにくい。その上、指定成分の表示はなくなって、どれが要注意成分なのか見分けがつきません。一方、医薬部外品は指定成分のみ表示義務で全面表示ではありません。せっかく全面表示になったものの、「化粧品の真実」は表示からはとてもつかみにくいのが実情です。

わかりやすい成分表示をやさしく解説

このブックレットでは、化粧品の真実、化粧品とはどのような原料と成分でできたものか、カタカナ文字の成分はどのような化学物質なのか、それらの成分は果たして安全なのかなどを化学の基礎に戻って勉強することにしました。

また、実際に例をあげて成分表示を読みます。宣伝のウソと誇大広告、有害物質に指定された界面活性剤や化粧品成分の約40%を占める界面活性剤関連の物質のあれこれも、わかりやすく解説しています。

特に、「化粧品成分の簡易識別法-使用したくない成分」の表や「医薬部外品の指定成分140品目」表は、活用したい資料となりましょう。

自身と家族の安全、環境保全に使える一冊

付録として付けた、「人の健康や生態系に有害な恐れがある化粧品成分一覧表」は「使ってはいけない」成分と「使わない方がよい」成分を表にまとめたものです。ぜひご覧になって身の安全と環境保全に役立ててください。

「消費者リポート」第1326号より転載

美しくなりたい全ての女性へ 伝えたい 化粧品の真実』 編者■日本消費者連盟 A5版 48頁 500円(送料180円)
今から50年以上前、つまり合成界面活性剤が化粧品に導入されていなかった時代には、シミができるのは50歳以上で60歳前後からともいわれていました。それが今やはっきりと、若い世代の悩みになってしまいました。

では、シミはどのようにしてできるのでしょうか?

シミはよく知られているように、メラニン色素と切っても切れない関係にあります。メラニン色素は、紫外線によって細胞の正常な活動が妨げられそうになったときに、紫外線の影響を抑制しようとして沈着する顆粒です。つまり、これによって発ガン性物質や変異原性物質が発生するのを防いでいるのです。

もう一つは、皮脂分泌が衰える年齢になってくると、表皮母細胞も衰えてきます。ですから、紫外線があたるとますます弱くなって娘細胞が生めなくなってきます。つまり、新しい表皮を生めないところが部分的にでてくるわけで、その部分を補強するために硬いメラニン色素の顆粒で固めるようになるわけです。

これが色素沈着、すなわちシミなのです。

「美容のためには紫外線をカット!」と、それこそ耳にタコができるほど叫ばれているのは、まさに表皮の母細胞(基底細胞)が壊れてメラニン色素の沈着を防止するためにほかなりません。


ですから健康な肌であれば、メラニン色素がそのままシミになってしまうことはありません


健康な表皮であれば、メラノサイトで合成されたメラニン色素の顆粒は母細胞のあたりから上へ上へと移動してゆき、やがてはアカとともにはがれ落ちてしまいます。

しかし表皮が不健康な場合、表皮を補強するためにいわばセメントで道路を固めるように、メラニン色素を作って固めてしまうのです。

このようなシミの場合、アカとなって剥がれ落ちることはありません。これが一般にみなさんが悩んでいるシミの正体です。

このブログをお読み頂いている方々のほとんどが、合成界面活性剤や合成ポリマー入りの化粧品を使い、誤ったメイク法をしていると思います。つまり不健康な表皮をしているのではないでしょうか?



「外因性のシミと内因性のシミ」

一口にシミといっても、これには内因性のシミと外因性のシミと2種類あります。

内因性のシミとは、身体内部に原因があってできるシミのことです。

偏食や夜更かしによる睡眠不足、あるいは病気や老化などによって不健康になり、そのために食べた栄養から得る代謝エネルギーが低下すると、身体は皮膚よりもっと重要な生命活動に直接かかわる組織にエネルギーを供給しようとします。すると当然のことですが、皮膚にまわってくるエネルギーの量は少なくなってしまいます。結果として表皮の生産力も低下しますから、いつまでも古い細胞が居残ることになります。

つまり、新陳代謝が行われない為に、表皮部分がいつ崩壊するか分からないような、一触即発の緊張状態が続いてしまうのです。その一触触発を防ぐ為に働くのがメラニン色素です。

メラニン色素という硬いセメントのようなものによって、弱っている部分を補強しようとする結果、シミができてしまうのです。

このようにできてしまったシミを、色素沈着とか肝斑(かんはん)と呼びます。

また内因性の原因によってできるシミですから、仮に削除する手術をしても内因をとり去らないかぎり、数ヶ月から1、2年くらいの間に再発してしまうのが普通です。

もう一方の外因性のシミとは、肌につける化粧品や薬品などによってできるシミのことで、外傷性肝斑と呼ばれたり、最近では色素沈着化粧品皮膚炎などとよばれるものも増えています。

いずれにしてもシミができる原因は複合的であり、主な要因となるものも個人差があると思いますが、およそは次のようなことが原因になると考えておけばいいとおもいます。

1.遺伝的・体質的に皮脂分泌が過小

2.食生活が乱れている

3.睡眠不足が続いている

4.エアコンなどの影響もあって、生活環境が皮脂の分泌を低下させてしまっている

5.化粧品に含まれている合成界面活性剤によって、皮膚のバリアゾーンが破壊されている

6.間違った洗顔法をとっている

角質とその内側の顆粒細胞などによって形成されている皮膚のバリアゾーンが弱くなると、化粧品や薬効成分などの異物が皮膚の内部に侵入し、母細胞に害を及ぼすことになります。そんなときにも、皮膚組織はメラニンを出して、異物によるダメージを受けるのを防ごうとするのです。

皮肉な話しだと思いませんか?結局のところ、シミは、私たちの身体組織が自らを守ろうとする防御反応の結果だったのです。


「予防と対策」

こんなにもやっかいで、やっかいなだけに悩みの種になるシミですが、ちょっとした注意さえ怠らなければ、かなり的確に予防することができるものです。

ポイントは、次の4点です。

1.急に乾燥肌になったときは要注意

2.乾燥して肌に張がなくなったら要注意

3.肌の透明感がなくなり、黒ずんできたらさらに注意

4.石鹸で洗顔した後、化粧水やアルコール水溶液をつけてヒリヒリするようなら、最大に注意

これらの予兆があったら、ただちに化粧品の使用を中止して下さい。そして以下のことを実行して下さい。

1.朝晩2回、ぬるま湯で優しく(こすらない)洗顔をして下さい。あなたの皮膚を回復させるものは、あなた自身の皮膚から分泌される「皮脂」だということを、まず認識して下さい。皮脂を溜めるようなつもりで洗顔します。

2.緑茶(出来れば、柿の葉茶)のだし汁をはたきます。1日何回はたいても結構です。手に入るなら、合成界面活性剤を使用していない弱酸性化粧水でも構いません。しみる場合は、しみない程度まで、薄めて使用します。

1ヶ月もかからないとおもいますが、2~3週間は、このやり方で我慢するのが安全です。こうして皮膚組織の健康が回復するのを、ジッと待たなければいけません。

お仕事などで、どうしても化粧が必要な場合は、水白粉(リキッドファンデーション)だけで我慢するようにして下さい。もちろん、合成界面活性剤を使用していないものです。

大事なのは決してあせらないことです。神経質にならずに、じっくりと辛抱強く、肌の回復を待つことです。

こうして待って、2~3週間くらいしたら、試しに化粧品をつけてみて下さい。つけてみてヒリヒリしないようなら、皮膚組織が回復してくれた証拠です。

そして今度こそ、安全な化粧品を選んで下さい。

ここで特に強調しておかなければならないのは、「シミがすぐにとれる!」などと宣伝しているクリームなどを絶対に使ってはいけないということです。「シミがとれる、肌を白くする」などという言葉は無責任な宣伝文句にしかすぎません。

「肌を白くする」とうたう製品は、薬効があるがごとく主張しているのですから、正確にいえば化粧品ではなく医薬部外品です。

また肌を白くする目的を達成するために漂白剤として酸化剤や還元剤を入れ、合成界面活性剤で表皮の中に無理やり入れ、これによってメラニン色素を破壊し、取り除こうとする製品です。またビタミンCを添加してメラニンの発生を押さえるという乳液も危険な化粧品です。

医薬部外品によるメラニン色素の破壊。これは大変に危険なことを意味しています。

メラニン色素はタンパク質で出来ています。つまりメラニン色素を破壊するということは、同時に細胞そのものも破壊してしまうことを意味しているのです。

もしこんなことを日常的にくり返してしまったら、表皮の母細胞も大きなダメージをうけてしまうのが目に見えています。

確かにこの種の製品を継続的に使用していると、一時期的にはシミがとれます。でも1年、2年とたつうちには、母細胞の破壊が表面化し、肌がどんどん荒れてゆくことでしょう。そのときになって初めて気づいたとしても、恐らくは手遅れになっていることでしょう。

いくら科学の発達した世の中だとはいっても、徐々に発生したシミを短期間のうちにいとも簡単に取り除いてしまうなどということは、不自然なことです。

不自然には必ず無理が伴います。この世の中にそんな魔法のようなことができ、しかも安全な化粧品など存在しないのです。


「まとめ」

あなたにとって一番大切なことは、UVカット化粧品や美白化粧品を、数多くのメーカーと数多くの商品の中から選んで、使用することなのでしょうか?

シミ対策の基本は、繰り返しになりますが、

「健康な肌であれば、メラニン色素がそのままシミになってしまうことはありません。健康な表皮であれば、メラノサイトで合成されたメラニン色素の顆粒は母細胞のあたりから上へ上へと移動してゆき、やがてはアカとともにはがれ落ちてしまいます。しかし表皮が不健康な場合、表皮を補強するためにいわばセメントで道路を固めるように、メラニン色素を作って固めてしまうのです。このようなシミの場合、アカとなって剥がれ落ちることはありません。これが一般にみなさんが悩んでいるシミの正体です。」

まずは、皮膚を健康にするスキンケアではないでしょうか?健康な肌であれば、メラニン色素がそのままシミになってしまうことはありません。あなたの、10年後、20年後、30年後の、素肌のサポートを、責任を持って出来るのは、「皮脂の成分を、基礎化粧の基本と考えている基礎化粧品メーカー」だけです。


基礎化粧品は、ゼノア化粧料本舗


紫外線が強くなり、シミ対策を本格的にしなければいけない季節です。美容科学のパイオニアとして、70年の実績がある、ゼノアの実力が発揮される季節です。

創業70年 日本唯一のスローコスメ「ゼノア化粧料本舗」
毛穴の内側が角化するニキビと角栓、さわっても隠しても悪化するやっかいなやつ!


「思春期は社会に出るために皮膚を補強する準備期間」

人が親から独立して社会に出ていくには、思春期を経験しなければなりません。このとき、今までの約3倍の脂を出して皮膚を補強するようになります。この脂を皮脂といいます。

皮脂が多いと角質層という皮膚の壁が厚くなります。男の子は皮脂が多いので男らしく固い皮膚になり、女の子は皮脂がやや少ないので男の子ほど固くはなりません。小学生までは男女とも同じ固さの皮膚なのですが、思春期を迎えたころから、固さが男女で違ってきます。


「皮脂がスムーズに出られないと、ニキビや角栓になる」

遺伝や食生活などの生活環境で、皮脂がスムーズに外へ出られないことがあります。脂が固いとき、脂の出る通路がせまいとき、脂の出る通路に顔料や汚れがつまったときなど、原因はさまざまです。

しかし、脂がスムーズに出るようになればニキビや角栓は解決できます。やたらに化粧品や薬用化粧品にとびつく前に、原因を知って、それを取り除く日常の手当を守り続けつことが大切なのです。

[ニキビのおもな原因]

1.便秘
2.ビタミンAとB群の不足
3.ストレスの増加
4.不規則な生活
5.化粧品の選択の間違い(保湿化粧品の連用による、皮膚環境の親水化)※皮膚は親油性、脂の環境です。皮膚環境の親水化は、皮膚にもともと住んでいる常在菌にとっては、環境の激変になります。


「皮脂の一部が脂肪酸になって、角栓を招く」(ニキビができるまで)

1.皮脂腺から出た皮脂は、一部が脂肪酸に変わりながら皮脂排泄路をのぼって外に出ていきます。(正常)
2.排泄通路の開口部に近いほど脂肪酸は外気にふれて酸化します。酸化した脂肪酸の刺激で開口部が角化し、皮脂が出にくくなります。(閉塞状になる)
3.ここに汚れが加わり、表面が黒い、固い白脂がたまって皮脂の流失を妨害します。(角栓になる)
4.排泄通路の内部のほうで角化が進むと、出られなくなった皮脂がたまって皮膚がふくらむニキビになります。(閉塞状)
5.ニキビ桿菌が異常増殖して化膿し、指で押すと白く腐敗した脂が出ます。(化膿状のニキビ)


「角栓は正しい洗顔と菌退治」

菌類が増殖しないように食料(皮脂)を遮断します。つまり鉱物油を通路にすりこんで、皮脂を薄める工夫をします。無水型(非乳化型)コールドクリームでマッサージして殺菌する、これを気長につづけるのが角栓をなくす合理的な方法です。

合成界面活性剤を使用しているクレンジング類で、無理に毛穴を開きながら汚れを除くのは、かえって角栓をこじらせ、毛穴を開く結果になってしまうでしょう。

ニキビもまた同じ方法が合理的。皮脂の通路はせまいので、植物油のような油脂は浸透しにくく、しかも油脂は菌のエサとなってニキビや角栓を進行させてしまいます。


「健全な角化にビタミンA、脂肪酸の酸化を防ぐにもビタミンA」

健全な角質層の形成にはビタミンAが重要です。ですから皮脂の通路が角化しないようにビタミンAを食べることは大切です。

ビタミンAは酸化防止剤でもあります。ビタミンAを食べて皮脂から発生した脂肪酸の酸化を防ぐことも、ニキビや角栓の重要な予防法なのです。

[ビタミンAは、緑黄色野菜や植物油に多く含まれています]

・かぼちゃ
・にんじん
・干し柿
・シソ
・モロヘイヤ
・小松菜


「正しい洗顔で、ニキビや角栓を予防・改善しましょう」

1.無水型(非乳化型)コールドクリーム(コールドクリーム トゥウエンティ)で軽くマッサージしながら汚れを浮かします。

2.ティッシュでやさしく拭き取り、蒸しタオルをあててから残りの油分を拭き取ります。

3.石鹸よりも洗浄力の弱い、白土系の洗い粉(びがんこ)で洗い流します。

4.弱酸性化粧水(ローションA30)をたっぷりつけてパッティング。※洗顔後に限らず1日に数回つける。

5.バニシングクリーム(クリーム トゥウエンティ)をつけてティッシュでおさえる。※健康肌に戻ったら混合型のクリーム(クリームA30)に切替えて下さい。クリームの使用は両方とも、朝の洗顔時のみです。