市販の化粧品の90パーセントは以上は、合成界面活性剤を原料としてつくられていますが、もし、合成界面活性剤を使わない保湿化粧品や乳液(非常に少ない)が手に入るなら、肌を保護するという役割において存在価値があります。
しかし、美容液には、そういった効果を認めることは出来ませんし、存在価値のない化粧品です。
一般的な美容液とは、薬効成分の入った水溶液で、化粧水の濃縮タイプのように思われている方も多いのではないでしょうか?
○○成分配合入りの美容液です。「○○成分の効果で、シミ、シワ、そばかす、肌のくすみ、アダルトニキビを改善します」等の、様々なキャッチコピーが宣伝されています。
でも、効果はありません。
健康な肌は、表面の角質層とその下の顆粒層がバリアゾーンとなって、肌に何をつけても皮膚内に通さないように、がっちりとガードしています。したがって、化粧品に含まれる、どんなに素晴らしい薬効成分も、効果を発揮することはありません。
本来、化粧品とは肌を保護したり、角質層を補強したり、肌に色をつけて健康そうな顔色を演出したりするものです。生化学的に肌の役に立つ化粧品は一つもありません。どんなに素晴らしい薬効成分が入っていても、化粧品を塗るのは、細胞核のない死んだ組織である角質層の上であり、その下のほうにある生きた組織に届くことはありません。生きた組織に届かない以上、薬効成分が実際に効くこともないはずです。
本当に効くようにするには、バリアゾーンを通過して肌の内部へ浸透させなければなりません。化粧品メーカーは、浸透剤によってそれを可能にしてきたというかもしれませんが、その浸透剤こそ、合成界面活性剤なのです。
結局、肌によいとされる薬効成分の効果を上げる為、大事なバリアゾーンに穴をあけてしまうのです。中でも、脂分を大量に含んでいる顆粒層はバリアゾーンの中心的な役割を果たしていますが、合成界面活性剤はこの脂分を溶かし流失させてしまうことで、バリアゾーンの機能を奪ってしまいます。
バリアゾーンを破ることで、薬効成分は皮膚内部に入りますが、皮膚から無理やり入れたものは、体にとって異物にしかなりません。皮膚から入ったものは消化器官を通らない為に、分解・吸収・同化という過程がありません。体に同化できなければ、どんな薬効成分も効果がありません。効果がないだけならまだいいのですが、壊された皮膚からは合成界面活性剤の毒性も一緒に入り込みやすくなります。
薬効をうたう化粧品は数多く存在しますが、いずれも効果がないという点では同じです。これらの化粧品の多くには、細胞賦活剤あるいは代謝促進剤というものが添加されています。具体的な成分は、ホルモン、ビタミン、アミノ酸、プラセンタエキスなどです。
この中で、健康な皮膚からも吸収されるのはホルモンだけです。ホルモンは、皆さんもよくご存知かと思いますが、ごく微量で鋭い効き目を発揮する物質です。私たちの体内で、ホルモンのバランスが崩れた時などは、必要なホルモンが必要な量だけ慎重に分泌されています。分泌し過ぎると、重大な病気を引き起こしかねないからです。
確かに、細胞賦活剤として医薬部外品の化粧品に一部ホルモンを添加することは、認可制で認められています。添加する量も、常識的にはごく微量です。しかし、ホルモン入りの化粧品を複数使い続けたとしたら、本当に安全といえるのでしょうか?体内で行われているホルモン分泌に、悪い影響は及ぼさないのでしょうか?病気の治療にホルモンが使われる場合には、医師の厳しい管理を必要とします。絶対に安全とは言い切れない、だから、一般の化粧品には添加が認められていないのです。
細胞賦活剤というと、いかにも皮膚の細胞が若返るような印象を受けます。でも、錯覚にすぎません。
「錯覚でも美しくなればいいわ」という女性の方もいらっしゃるかもしれません。しかし、その陰には別の危険性がひそんでいることも忘れないで頂きたいと思います。
あなたは、効果がない上、体内に毒性を誘いやすいものにしてしまう美容液を使っていませんか?
あなたの皮膚が、あなたに求めているのは?