国債(政府の借金)と通貨
お金は、信用(陰)を背景にした道具(陽)です
経済評論家の三橋貴明氏に一度話したことが有るが、
信用というようなあいまいな言葉は使いたくないとのことで
彼は、お金を「債権と債務の記録」と言っている
この考え方も陰陽の考え方であり、これはとても勉強になります
彼の話には知的刺激が有ってとても面白いのだが、
専門用語も多く頭の悪い私には理解しにくい面がある
色んな所で私の認識と違うところがあり、
その原因は何かと考えると少し見えてきたのが、
本質的な「信仰」という事を理解されていない所のように思われる
おそらく世界観が違うのだろう
私は、お金を信用を背景にした道具と陰陽で見ている
その信用を担保してくれている存在は経済学者や投資家、多くの人々であろうが
究極に、その信用を担保してくれる存在は「神」だと思っている
それこそ、あまりにも抽象的ではあるが
中野剛志氏の言うようにお金や富というモノを物と見ないで陰陽の両面で信用と観ている
お金が代表する「富」というモノには神様からの信任が不可欠だということを感じる
しかし、信任、信用の中身にはいろいろある
アメリカのドルが世界の基軸通貨であり、信用がある理由はアメリカの経済力があり
世界最強の軍事力にもあるだろう
信用してくれて一番心強い存在は何かというと、神様からの信頼である
神様からの信用を失わない限り、通貨であれば
金融緩和で通貨をいくら刷っても価値は暴落しないだろうと思われるのだ
政府が国債を発行し金融機関などから借金をして公共事業を行い市場にお金が流れるようにする
その流れるお金が足らないからと言って、
日銀に国債を買い取ってもらい紙幣を刷って市場に流して景気を刺激するようなめんどくさいことをやっている
考えて見れば、日銀は一企業ながら政府と同じような立場だ
その通貨の信用を失わせないためにめんどくさい仕組みを作っているのだろうが
政府が直接紙幣を発行する手もある(硬貨は政府、紙幣は日銀となっている)
政府が直接通貨を発行し、公共事業をして市場に通貨があふれたとしても
その使い方が本当に天意にかなったもので有るのなら、
その信用は崩れることは無いと思われる
通貨の価値が下がりハイパーインフレを起こすようなことも無いだろう
現実には、独断での通貨発行は麻薬と一緒で堕落し信用を簡単に失い簡単に暴落する
信用を上げるのは難しいが、信用を下げるのは簡単なことだ
それなのに、日本は、インフレにしようと努力しながらも2%のインフレ目標も達成できず
金融緩和で通貨の量を増やしているのにハイパーインフレになるどころか
現実には、1%すら達成していない
これは驚くべきなのだろうが
日本の通貨は信用されているということになるのだろう
だが、何がどのように信用されているのだろうか
円の信用を支えてくれているモノには、確かに様々あるだろうが
通貨(道具・物)の量を増やしたところで使われなければ価値が生まれないという面もある
価値が生まれなければ、その評価も上がり下がりをしないという事なのか
道具や商品、サービスなども使われて初めて価値を生む
その価値とは何かというと
その存在が何らかの「お役に立つ」ということが絶対条件だ
結局のところ、通貨がお金のままで変化していないことが原因のようだ
お金が金庫に積まれているだけの状態なのだろう
資金需要が不足しているだけでなく、政府も緊縮財政でお金を使おうとしない
民間も政府も、お金という道具を使おうとしていないせいだろう
それが、インフレを起こさせない理由のようだ
もちろん強度のインフレは良くないだろうが、このデフレというものも厄介だ
血液の循環が悪くなって壊死しているような状況なのか
世界大戦前夜はデフレだったと聞く、
命の危険をもたらし、強制的に世界中を活発にする力が働いたのか
デフレの状況を神様から観ればどんなに見えるのだろう
良いこともしようとしていないように見えるのではないだろうか
引きこもりのようにも見えるのではないだろうか
いま、ここにいる、目先の自分さえ良ければいいという形で
個人も企業も政府も無理をせずじっとしている姿をどう思われているだろうか
強度のインフレもデフレも、良しとは見られないだろうが
足を使って進むにしても左右の足を交互に使いながら体を揺らし前に進んでいくように
緩やかに波を打ちながら成長して欲しいと思っておられるに違いないのだ
大きな視点で積極的に波を起こし成長して欲しいと思われているはずだ
三橋氏には、移民問題でも狭い視点がある
全人類の親でもあるような存在を意識して移民問題も考え
経済のかじ取りをするべきだと強く思う