観たよ♪「マーベルズ」~MCU最強キャラとしての立ち位置と魅力のインフレの鐘が鳴り止まない…~ | 松丸元気のあ~ゆう事やそ~ゆう事

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※それなりにネタバレが含みます。

「マーベルズ」

原題:The Marvels
製作年:2023年
製作国:アメリカ
配給:ディズニー
上映時間:105分
映倫区分:G

◆スタッフ
監督:ニア・ダコスタ
製作:ケビン・ファイギ
製作総指揮:ルイス・デスポジート、ビクトリア・アロンソ、メアリー・リバノス、ジョナサン・シュワルツ、マシュー・ジェンキンス
共同製作:デビッド・J・グラント
脚本:ニア・ダコスタ、ミーガン・マクドネル、エリッサ・カラシク
撮影:ショーン・ボビット
美術:カーラ・ブローワー
衣装:リンゼイ・ピュー
編集:カトリン・ヘッドストローム、エバン・シフ
音楽:ローラ・カープマン
音楽監修:デイブ・ジョーダン
視覚効果監修:タラ・デマルコ
ビジュアル開発監修:アンディ・パーク

◆キャスト
ブリー・ラーソン:キャプテン・マーベル/キャロル・ダンヴァース
テヨナ・パリス:モニカ・ランボー
イマン・ベラーニ:ミズ・マーベル/カマラ・カーン
ゾウイ・アシュトン:ダー・ベン
パク・ソジュン:ヤン王子
サミュエル・L・ジャクソン:ニック・フューリー
ゲイリー・ルイス:ドロージ皇帝
ゼノビア・シュロフ:ムニーバ・カーン
モハン・カプール:ユスフ・カーン
サーガル・シェイク:アーミル・カーン

様々な惑星を守るため幅広く宇宙で活動していたキャプテン・マーベルを憎み、復讐を企てる謎の敵が出現する。時を同じくして、キャプテン・マーベルと、高校生でアベンジャーズオタクのミズ・マーベル。「S.W.O.R.D.」のエージェントのモニカ・ランボーの3人が、それぞれのパワーを発動するとお互いが入れ替わってしまうという謎の現象が起こる。
原因不明のこの現象に困惑するなか、地球には未曽有の危機が迫り、3人は足並みのそろわないながらもチームを結成し、この危機に立ち向かうが…

MCUは基本的に観ているのとそんなにハズレも無いだろうと言う期待感もあって、最近のトーンダウン多少気になりつつもとりあえず鑑賞しました。

で、感想はと言うと…う~ん
面白くない訳ではないけど、作品としてはトーンダウン。スケールは大きくなってると言うかなり過ぎてるのに作品の質がトーンダウンを感じると言うのは頂けない。

キャプテン・マーベルはアベンジャーズでも屈指のチートキャラでキャプテン・マーベル単体で全体のパワーバランスを崩しかねないくらいの最強キャラ。
「アベンジャーズ:エンドゲーム」でもその存在感と立ち位置でかなり苦労したであろうかと。
単体ではとても良いキャラであり、面白さが堪能出来るけど、今作ではチームバトルとして新キャラとしてモニカ・ランボーとミズ・マーベルが参戦。
それぞれのパワーが発動すると互いの位置が入れ替わる言う現象はアイデアは良いとしても、それが変にややこしくしている感があって、キャプテン・マーベルが最強キャラから一気にランクダウンしているんですよね。
ランクダウンと言うと極端に聞こえるかもしれないけど、かと言ってモニカ・ランボーとミズ・マーベルがキャプテン・マーベルと肩を並べた言うのは無理があるし、モニカ・ランボーはまだギリ許容出来ても、アベンジャーズオタクで高校生のミズ・マーベル=カマラがいろんな要素を含んでいたとしてもキャプテン・マーベルとチームを組む(組める)って普通に考えてどうなの?と。
肩を並べてないにしてもMCU最強キャラのキャプテン・マーベル以下だとしてもアイアンマンやキャプテン・アメリカよりも上とは思えない。
なので、この2人の立ち位置がどうにも微妙かつキャプテン・マーベルの立ち位置が物凄くあやふやになってるんですよね。
もう、作品の内容云々よりもそれが一番気になったw

良かった点とすると、キャプテン・マーベル=キャロルが最強キャラから等身大の女性感が出てきているかなと。でも、それってキャプテン・マーベルにそこを期待している人達は少数かな。
ラストに「X-MEN」を登場を思わせる描写があり、期待感が増してはいるんですが、X-MENは以前から登場が期待されつつ、その描写もあったりしても結局今まで出てなかったりして肩透かしを食らわせられたので個人的にはちょっと出る出るサギ感ありw
マルチバースの登場はいろんな仕掛けや取り組みが出来る分、夢のような設定ではありますが、使い方によっては作品その物を根底から壊しかねない。
ラストで次の予告編的にどのキャラが参戦するかの「To Be Continue」はMCUではお約束ですが、アントマンとX-MENの参戦は個人的にはトーンダウンとちょっと旬を逃した感あり。
あっ、猫のグースは良いっすねw

インフィニティ・サーガと言われるフューズ1からフューズ3までがもの凄い完成度なだけにフューズ4からフューズ6のマルチバース・サーガは新機軸のマルチバースが思わぬ構築が出来る分、それぞれのキャラがフューズ1~3に比べて若干弱め。
ビッグ3と言われる、アイアンマン、キャプテン・アメリカ、ソーと比べるのは野暮ではありますが、未だにその3人の復活を望む声が多い(それもオリジナルキャラとして)のは単に懐古感ではなく作品のトーンダウンが理由なら製作側は如何なもんかと。
とりあえずフューズ4の「ソー ラブ&サンダー」と来年公開予定の「キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド」は置いときますw

それぞれのキャラクターはフューズ3までのキャラに能力的には負けてないしある意味勝っているかなと。
単にキャラの個性が弱いからかなと思うんですよね。
その中でもフューズ3までに登場していたキャプテン・マーベルとスパイダーマンは今後を占う点でも相当重要な立ち位置なのでこの2人を扱い方を間違えると結構大変。
その片鱗がなんか今作ではチラチラと見えるだけに心配。

いろいろスケールがデカくなるのは仕方ないけど、それを整理出来てなくて、ストーリーがごちゃごちゃになり、過去作を観ていないと理解出来ないのは映画としてはかなりマイナス。
ドラマ版を足すと全部で軽く50本を越えるので今から見直すのはかなり大変だし、それだけで新規ファンにはかなり敷居が高くなってる。
今までのMCUを観てきたファンですらなかなか追い付けない描写はやっぱり良くない。
せめて、キャプテン・マーベルの立ち位置だけは不動にして欲しいかなと。

面白いかと言えば面白くない訳ではないが…と言う感じだし、ストーリーはそれほど難解ではないけどややこしさが感じる。
コメディでは無いけど、なんかコメディ感が漂う。
キャプテン・マーベルはDCコミックスの「ワンダーウーマン」に負けず劣らずに魅力的なキャラなだけに今作でちょっと残念感があるかなと。

スピンオフも含めて、MCUの連発感の疲れの余波が観客側にも製作側にも来ていることに余波を受けたのならちょっと不憫な作品。

変にチームバトルにせずに強さも魅力もチートなキャプテン・マーベルを期待したいと思う今日この頃ですw