観たよ♪「THE NEXT GENERATION パトレイバー:第5章」~カーシャにおまかせ!~ | 松丸元気のあ~ゆう事やそ~ゆう事

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※多少のネタバレが含みます

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「THE NEXT GENERATION パトレイバー 第4章:エピソード8『遠距離狙撃2000』 エピソード9『クロコダイル・ダンジョン』」


総監督:押井守
監督:辻本貴則、田口清隆
原案:ヘッドギア
音楽:川井憲次
出演者:真野恵里菜、筧利夫、福士誠治、太田莉菜、堀本能礼、田尻茂一、しおつかこうへい、藤木義勝、 筧利夫、千葉繁、高島礼子、螢雪次朗、西島まどか


西暦1998年・東京・・・
地球温暖化による海面上昇で東京都が水没する危険に備える目的で、東京湾に横断道路を兼ねた巨大堤防を建設、さらに湾内の大部分を干拓し使用可能な用地に変えるという、国家的な巨大土木事業「バビロンプロジェクト」が進められていた。
国家的な天文学費用と膨大な時間を要するこのプロジェクトに要する時間を短縮し、効率的に進めたのが、ロボットテクノロジーの発達によって登場した汎用多足歩行型作業機械「レイバー」であった。レイバーは急速に発展・普及し、軍事・民生を問わずあらゆる分野で使用されるようになった。
だがその結果、レイバーによる事故はもちろん、レイバーを使用した様々な犯罪行為が多発して社会問題となった。この「レイバー犯罪」に対処するため、警視庁は警備部内の特機部隊にレイバーを導入し、その任にあたらせた。警視庁は警備部内に専門部署として新たに「特科車両二課中隊」、通称「特車二課」を設けた。これがパトロールレイバー、通称「パトレイバー」の誕生である。

それから約15年・・・
東京のバビロンプロジェクトの各種建築などに多用された時代も過去のものとなっていた。
かつて汎用人間型作業機械“レイバー”がプロジェクトの終息と長引く不況のダブルパンチで運用維持費のハイコストが仇となり、レイバーは東京でその居場所を無くしてしまっていた。そして同時に、レイバー犯罪に対抗する形で警視庁に作られたパトロールレイバー隊も存在意義を失い次第に縮小。今ではレイバーの運用スキルを後世に継承するという名目で、辛うじて「第二小隊」だけがお台場の埋立地に存在しているだけとなっていた。
バビロンプロジェクト華やかなりし頃に数々の伝説と悪名を轟かせた“栄光の初代メンバー”にして“悪名高き精鋭独立愚連隊”「第二小隊」。
そんな第二小隊のメンバーが全員去って久しく、その後に初代がやらかした行状の後始末に追われた“無個性の二代目メンバー”を経て、現在は“無能の三代目”と陰口されるメンバーたちが職場の存続も危ぶまれる中お台場の片隅で職務をこなしていた。
往年の名機レイバー“AV-98式「イングラム」”がドックで見守る中、果たして、“三代目”たちはレイバーなき時代の犯罪にどうやって立ち向かっていくのか・・・


エピソード8「遠距離狙撃2000」
ロシアの高官を乗せた高級車を狙うスコープ。
高層ビルの上から息を潜め、獲物を狙う鋭い眼光。
昼間の喧騒を切り裂く一発の銃声と弾丸が物語を加速させる…
50口径のライフルで後部座席の屋根ごとブッ飛ばした、テロは次の来日中のロシア高官をも狙っているという情報が入ってきた。それを阻止する為の公安の依頼により特別警護に任命されたカーシャに告げられた情報は、潜入した暗殺者は“赤いゴルゴ”の異名を持つ元KGBの狙撃手。そしてカーシャが、ロシア連邦保安庁時代に師と仰ぎ、ほのかに思いを寄せたセルゲイだった…
愛用のAKをスナイパーライフルに持ち替え、カーシャの対抗狙撃(カウンタースナイピング)の戦いが始まる。
果たしてカーシャは、過去の因縁を撃ち抜く事ができるのか?


エピソード9「クロコダイル・ダンジョン」
特車二課に伝わる忌まわしき伝説。
言い伝えられながらも触れてはいけないの禁断の地。
それは埋立地に広がる地下迷宮であった…
ワニ園で飼育されている白いワニが時価20億円の真珠を産んだと言うニュースが特車二課整備班の元に舞い込んで来た。そのワニは過去に特車二課の埋め立て地で捕獲された白ワニであった。
20億の真珠騒ぎに沸き立つ整備班の面々。
その欲望は20億の白ワニを求め、再び地下へと借り出していく。
だが、潜り込んだまま戻らぬ整備班を捜索するために、特車二課メンバーが編成されたが、彼らも迷宮とお宝の魔力にとりこまれていく…
三代目・特車二課は、過去の遺物を乗り越えることが出来るのか?




今回で5回目となる2週間限定の特別上映にも皆勤賞で足を運んでるけど、毎回感想はちょっと…となる事が多くなってきた(;´д`)


そもそも、DVD & Blu-ray 発売を前提とした作品ではあるので、劇場公開のクオリティを求める事自体が間違ってるのかも知れないけど、それを言って行ってしまうと本末転倒になってしまう


じゃあ、こちらが求めるハードルが高いのか?と言われたら…正直それなりには高いだろうね~とは思う


そもそも80年代から90年代に駆けて一時代を築いた「機動警察パトレイバー」なる作品に思い入れが強い人達が鑑賞者の大半を占めると思われるので、どうしても過去の幻影に重ね合わせて、求める物は高くなるし、10年近くのブランクを置いた作品を再始動させるのだから、それなりの勝算がなければ、造る側も観る側もなかなか重い腰は上がらない


ガンダムシリーズの様にさほど長いブランクを置かずに走り続けてる作品は何処かでルーチンワークの様に作り続けてる節がなきにしもあらずで、いろんな事を試してみる余裕は有ったりするけど、新たに造る物や相当なブランクがある物はなかなか実験的な事を取り組むのは難しかったりする


要は1から2にするのはそんなに難しくないけど、0から1にするのは大変と言うコト


下手に過去の栄光にすがって、やってみた→ダメでした。テヘペロ♪ f(^o^;)と言う訳にはいかないのだ


来年のGWに長編用劇場公開作品が控えてるだけに、そろそろ星を落とす事は出来ない


プロ野球でオールスター戦を終えて、後半の入った8月前半みたいなもの


一気に勢いをつけて、来年GWに公開をワクワクドキドキさせて欲しいと切に願う次第でありんす



で、今回の第5章の感想ですが、先ずはエピソード8「遠距離狙撃2000」の感想はと言うと…



良いです


結構面白いです♪


ロシアからの要人がスナイパーに狙われるのを、カーシャがカウンタースナイパーとして仕掛けるが、その相手がカーシャの元師匠であったと言うストーリー


かなりシリアスなストーリーで、パトレイバーらしくないとも言えるが、押井作品としてはこう言ったエピソードはアリです。でも、監督は辻本貴則監督


辻本監督はエピソード4で「野良犬たちの午後」と言う、今のところ「THE NEXT GENERATION パトレイバー」シリーズでは屈指の良作を産み出している


「野良犬たちの午後」でもそうだったけど、マニアックな銃の知識がバンバン飛び交って、なかなかシリアスな展開の話ではあるんだけど、話に一本筋が通っていて、観ていて安心するし、キチンとまとまっている


辻本監督が担当しているエピソードで、カーシャが主役に置いている回は今のところハズレ無し♪


カーシャ役の太田莉菜さんはアニメ版の香貫花・クランシーの孫の設定を踏まえつつも、クールなカーシャと言う役を一番確立している


(もう面倒臭いので、TNGパトレイバーにします)TNGパトレイバーでは一番カッコいいです。カーシャ♪


48分と言う劇場上映時間から考えたら、省く所を省いて、カーシャを完全に主役に置いている


今回のエピソードゲストが高島礼子さんなんだけど、これもゲストに殆ど気を使わずに(笑)、要所要所だけの起用で余分な出番をバッサリ切っている


エピソード5・6の「大怪獣表わる 前後編」では豪華なゲストが多数出過ぎてか、余分なカット、シーンがバンバンで、話の本筋がブレブレになってしまって、個人的には金が掛かってる割りには一番のワーストエピソードになってしまってると思う


今回のエピソードぐらいに思い切りの良いストーリーの方が観ていて、スッキリします



まぁそれでも満点と言う訳では無く、今までに比べたら良いと言うだけで、塩原佑馬と後藤田隊長以外は殆ど出番無し(あんまりと言うか、殆ど出番がなかった第二小隊の面々は“ゴルゴ~13~”と最後までチャラけてたのは、少々水をさされてますが、まあこれぐらいはご愛嬌でしょう)
シバシゲオ班長なんか、出演もしてないし、何よりも今作では一度もイングラムが動いていない(゜ロ゜(゜ロ゜;


パトレイバーの話なのに、今作ではとうとうレイバーが動いていない(動かさない)エピソードが発生してしまった



でも、個人的にはこれで良しと思う


そもそとTNGパトレイバーは、アニメ版から15年後のレイバー無き時代の犯罪に特車二課がどう立ち向かうか?言うのが根本となっているので、レイバーが全く稼働しない回が在っても、不思議ではない


アニメ版でもイングラムはおろか、レイバーが全く出てこない回も多数在った


今回のエピソード8でこう言った試みが採られたのは実験とも言えるけど、回を重ねて、キャラクター達が確立して、熟成した結果とも言える


そう考えると、やっと製作側がやりたい事が出来る様な土台が出来上がったのではないかな?


元々、キャラクターの個性が際立っている作品だけにロボット物であってもヒューマンドラマの秀逸なエピソードが原作の漫画、TVアニメ、OVA、劇場版、小説版と至るメディアで多数存在する


これこそがメディアミックスの先駆け的作品の所以たる所以


やっと、パトレイバーの実写版の本領発揮と言った所ですかね


また、今作のうさを晴らすべくと言うか、反動と言うか、次回作の第6章のエピソード10では、とうとうレイバー戦が展開される。
まだ予告編での情報でしかないけど、それもほぼ全編に渡っての展開っぽい


TNGパトレイバーではエピソード1のラストでちょこっとだけ、対レイバー戦があったけど、それ以来


レイバー稼働にはCGが多様に使われるので、制作費の跳ね上がりが半端なくなると言う裏側が見え隠れするだけに、満を持しての登場ではないだろうか?


こいつは期待したいし、期待しても良いのではないかいな?




お次はエピソード9「クロコダイル・ダンジョン」の感想だけど、割と良いです♪


TVアニメ38話「地下迷宮物件」と新OVAシリーズ13話「ダンジョン再び」の正当な続編



パトレイバーシリーズでも屈指の人気エピソードを続編として実写化


内容はほぼ前作、前々作と同じ(笑)


なので、ほぼオチも同じ(笑)


まあ、よくあの話を実写化しようと思ったなあ~と言うのが感想だけど、それなりに良く出来てます


ただ、流れも一緒だし、オチも同じなので、あんまり工夫が無い


初代班長と同じく“人間には触れちゃあならねえ場所があるんだ”と言うシバシゲオ班長の言葉も虚しく、悲劇は繰り返される


まあ、この辺りは観ている側もある意味どこまで同じなのかと言う所を楽しんでいるので、良いんではないかな


ただ、殆ど同じ事をやっているので、セリフ回しから詳細や設定に至るまで、前作、前々作を見てなければ楽しさが半減


また「地下迷宮物件」の元ネタになったRPGの大傑作にて金字塔の「ウィザードリィ」のネタがちりばめられているので、それが分かんないとやっぱり面白さが半減


押井作品には結構、このウィザードリィのネタが入っているけど、今どきの人って、ウィザードリィ知ってるんかいな?



発表自体は今から30年以上で、あらゆるRPGの元となった作品やけど、シンプルと言えばめっちゃシンプルな作品


ファミコン版が発売された時にリアルタイムでガッツリやり込んだので、個人的にはお馴染みなんやけど、今から考えたら、なかなかな時代錯誤ですな~


今まであんまり活躍しなかった、御酒屋 慎司の活躍もあったし、クールなカーシャの人間臭い所も見えた(笑)


笑える所も結構随所にあったし、地下迷宮とされる、地下下水道の怖さもそれなりに出てたし、いろんな部分でも工夫が凝らされていた


いろいろと面白かったので良いんだけど、最後にイングラムを出したのは良いんだけど、どうも付け足して出しました様にも思えるけど…ここで出さなかったら、今回の第5章では一度もイングラムは動かなかった事になるので、まあいいか



ただ、オチの白いワニと言うか、恐竜と言うかが…チャッチィんだよね~


この辺りは実態を出さずに影だけで演出するとかの方法ではダメだったのかな


もしくはもっとしっかり作るとか


「ジュラシックパーク」の恐竜並みに!とまでは行かなくてもいいけどもうちょい良ければなあ~と


それでも、あの安達祐実さん主演の伝説の迷作「REX 恐竜物語」よりかはマシですが(゚ロ ゚;)



主演の安達祐実さん的にも配給の角川映画的にも、着ぐるみもストーリーも公開直後の話題も黒歴史な作品


多分、これを超える作品は「北京原人 Who are you?」ぐらいではなかろうか?




まあ、感想は人それぞれですが…



話はかなり逸れましたが、エピソード8・9共に今回はかなり良いです


多分、今までで一番面白かったし、一番満足度が高い


辻本監督と田口清隆監督が担当したエピソードは満足度が高いってコトか?


総監督の押井さん、もっと頑張りましょう(笑)



一応、毎回ゲストが登場しているけど、今回は殆どゲストの意味なし(笑)


でも、それも良しです


やっと、本領発揮と言う所まで来たかなと言う今回の第5章はある意味ターニングポイントになるんではないかいな


GWの長編劇場公開まであと、残り2章を残すのみ


プロ野球で言えば、AクラスBクラスを行ったり来たりする、今年の日ハムが週末のホームでの3連戦を2勝1敗で迎えられたもんかいな?


とにかく、今回は良い感じです


まだ公開したばかりなので、お時間がありましたら、是非とも♪