毛根は生まれたときには、
その総数が決まっている。
幹細胞の視点から考える
胎児期、
表皮の動きとして、
(1)表皮のいたるところで細胞増殖が活発化するが、
この増殖には表皮基底部にも存在するといわれる
毛包幹細胞(=表皮幹細胞といわれることもあるが、
ニッチがことなるだけで同じ幹細胞)
も大いに関与していると考える。
基底細胞の分化に加え、
毛包幹細胞の分化の相乗増殖と考える方が、
より短期間増殖の理由も解りやすい。
(2)その後、この塊がどんどん杭状に成長し、
真皮側に深く入り込む
→この表皮細胞の集まり(塊)の外側が
毛根鞘細胞に分化すると考える方が無難。
このときの親細胞(幹細胞)は未確定。
現時点毛包幹細胞は、毛母細胞、血管細胞、
神経細胞への分化は確認されているが、
外毛根鞘細胞は未確認。
胎児期、表皮基底細胞自体に複数種の細胞への
分化能力があると考えるのが最も簡単な思考だが、
おそらく、表皮基底細胞内の毛包幹細胞が、
未確認とはいえ、
毛根鞘細胞の分化に関与していると考えた方が
理屈として受け入れられやすい
このころ外毛根鞘内に、
親細胞である毛包幹細胞が
外毛根鞘の一部=バルジ領域に住み着くと
思われるが、この点も未確認。
しかし、
表皮基底細胞の毛包幹細胞が住み着くと
考えるのがやはり無難
(3)真皮層と外毛根鞘の原型の接点部分が
結合組織となる
→真皮側組織。結合組織を作る幹細胞も未確定だが、
間葉系幹細胞のどれかであることは間違いない
2014年11月12日
元気髪(genkikami)