中国文物の話 | 一毛録 - Genkairo Official Weblog -

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古美術 玄海樓店主のきまぐれブログ

最近ではようやく落ち着いてきたようにみえる
「中国美術品」。

一時は過熱しすぎてどうなるものやら気が気でなりませんでした。

北京オリンピックに向けて見事な発展を遂げた中国。
人々の収入は以前と比べて格段に上がりました。

とはいえ、
一説には15億人ともいわれる人口を持つ中国には
まだまだ経済的に苦しい人々が多数おられます。

私は去年、今年こそ訪中しておりませんが、
2、3年前の北京や上海は至る所で工事をしており
街や人々はエネルギーに満ち溢れていました。

感じ方に違いはありますが私は中国が大変好きです。

といっても
未だ瀋陽、北京、南京、揚州、上海、
蘇州、杭州、屯渓(黄山)周辺くらいしか
行ったことはありませんが。

現在の日本では
犯罪や食品問題といったことからあまりイメージがよくありません。

しかし、考え方を変えれば
日本の10倍以上の人口である限り
単純に日本人の10倍以上悪い人もあれば10倍以上いい人もある筈です。

私の知っている中国の人々はいい方が多いのも事実です。
何しろ
東洋の歴史を考えるに中国無しでは語れません。

人は日本と比べても割と本能的で人間的です。

大阪弁でいう「正味(しょうみ)」というのが見事に根付いています。

主張なしでは生き難い国であるのです。

島国日本とは違い、大陸という大きな土地の中で
何千年もの攻防を繰り返し続けてきた中国という国は
どこか生命の肉肉しさやバイタリティを感じます。

そういう文化から素晴らしい芸術が
数多く生み出されているのも納得できます。

そんな中でも「文人」という存在があり、
極められた境地が此処にあるのです。

「琴棋書画」というものがあります。
文人の嗜みである楽器の琴、囲碁・将棋の棋、
書と画のことです。

また「文房四寶」というものがあります。
筆・墨・硯・紙の事です。

それに文人に欠かせない印を捺す「印材」を加えて
「文房五寶」とする場合もあります。

本日はその「印材」をサイトにてUPしました。

この時節、大したものはありませんが、
現在流通している倣古品とは違いますのでご覧下さいませ。