目の前で日に焼けたスリムな年配の女性が吊革を持ちながら、
踵あげ運動をしている
その後ろでは、ポッチャリ+αぐらいの女性が、電車の揺れでよろけた
やや満員電車での話
時はさかのぼる
・・・・・私が小学校で管弦楽部だったとき、演奏会のため、部員全員で電車に乗ることもあった
泣く子も黙って、さらに寝たふりさえするであろうという音楽の先生は
電車での私達に、
課題をいくつか出していた
電車の中では全員が読書をして感想文を提出することと
もうひとつ
楽器を演奏するには足腰が大事ということで、
電車の揺れでふらつかないこと
もちろん電車のドアへ寄りかかるのは禁止だ
私達は、揺れに屈しまいと必死だった
少しでも、おっとっと
なんてなろうものなら、
楽器弾けんの~弱くない~?
という白い目だ
後輩からだって、
あーあの先輩だめだねーーなんて言われ兼ねない
私は当時ヴィオラのトップを弾いていた、
そしてパートリーダーだ
決して電車の揺れには負けられない
そんな事態が起これば、明日から
私の号令なんて、誰も聞いてくれまい
必死だった
・・・・・・そして
数十年後の現在
なぜか私は、
電車で一人揺れに屈しない
ルールをもうけ、ひとり闘ってしまう
揺れずに電車を降りたとき
勝ったと思う
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