久しぶりに。 | スポーツメンタルトレーニング指導士 小林玄樹のブログ

みなさん、こんにちは!

 

寒さも厳しくなり、完全に冬本番ですね。

 

先日、北海道の苫小牧市に心理的サポートで行ってきましたが、

最高気温2度くらいの世界でした。

 

 

ブログを開設したのが4月。3回更新してから、早くも12月・・・(笑)

カナダのAASPに行ったりしたんですが、そこは割愛。

続くけることは、とても難しいですね。

やる気がないわけではないんですがね。

最近は、僕の出身大学の先輩で、今はアメリカのテネシー大学の博士課程で活動されている

早川さん(ブログ:http://blog.livedoor.jp/takhayakawa/)と色々とディスカッションしながら、

学ばせて頂いている今日この頃です。

※早川さんのブログはアカデミックでとても勉強になります。

それと、カナダのオタワ大学の博士課程で活動している木下 敬太君(https://simplejoyskk.wordpress.com)とも

久しぶりAASPで再会し、刺激をもらいました。

 敬太は、モチベーションについて主に研究しているようで、僕なんかよりも面白いブログを書いて

いるので是非ご一読を。

 

 

 

さて、今回はそんなこんなんで、モチベーションについて書いていきたいと思います。

 

 

「やる気でねー。やりたくねー。」

 

こんな経験が皆さんもあるのではないかと思います。

 

そもそも、やる気とは何だと思いますか?

 

やる気は、専門用語で動機づけ(モチベーション)と言います。

 

モチベーションは、大枠で行動の開始、方向付け、強度、維持といった内的及び/または外的な力を説明するための仮説的構成体(Vallerand & Thill,1993)などと定義されています。

 

要するに、行動を起こす心のエネルギーです。

 

このモチベーションの分野は、多岐に渡り研究されており、幾つもの理論が発表されています。

 

例えば、

 1.   達成動機づけ理論(期待×価値理論)

 

2.   原因帰属理論

3.   社会的学習理論

4.   達成目標理論

5.   目標設定理論

6.   自己決定理論

 

などがあります。

 

今回は、自己決定理論について触れていきたいと思います。

 

自己決定理論(Deci and Ryan,1985; Ryan and Deci,2002)は、自分の行動を起こす過程で

自己決定の程度によりモチベーションが変化するという理論です。

例えば、親、学校の先生、コーチなどに「勉強しなさい!練習しないとうまくならぞ!」などと

言われたことは1回はあるのではないでしょうか?

しかし、この場合は、「自己決定」の程度が低い(自分でやろうと思ったわけではない)ため、

モチベーションが高まらなかったのではないでしょうか?

 

そもそも、Deci&Ryan(2002)によれば、基本的心理欲求というものがあり、以下のように表すことができます。

 

 

—有能さへの欲求

有能であると感じたい

—

—自律性への欲求

自らが自らの行動の原因でありたい

 

—関係性への欲求

人と関わりを持ちたい

 

 

この中の「—自律性への欲求」から、自己決定(自分が決める)の程度が影響すると言われています。

 

つまり、自分の決定が反映されるかどうか重要になります。

 

自己決定理論(self-determination theory)には、連続した3つの動機づけが存在します。

 

内発的モチベーション

 興味や楽しみに起因する行動(スポーツが好き・楽しい・面白い)

 

外発的モチベーション

 行動が目的ではなく、目的遂行の手段(名声や栄誉を得るために競技スポーツに参加する)

 

非モチベーション

 故意の欠乏状態(行動しても何も変わらない)

 

 

(Deci&Ryan,2002)

 

この3つのモチベーションの中でも、「外発的動機づけ」は段階があります。

 

質問です!

もし、みなさんは「運動」するとしたら、どのようなモチベーションで取り組みますか?

 

<外発的モチベーション>

外的調整:医者に言われたから仕方なく運動を行う

 

取り入れ的調整:運動しないと罪悪感にさいなまれるから運動する

 

同一視的調整:自分にとって重要なことだから運動を行う

 

統合的調整:仕事帰りに食事に誘われても、運動することが生活の一部だからスポーツクラブに向かう

 

 

<内発的モチベーション>

運動を行うこと自体が目的であり、楽しみや満足に動機付けられている

 

(スポーツ心理学事典より抜粋)

 

このように、外発的モチベーションにも段階があり、限りなく内発的モチベーションに

近い段階も存在するのです。

つまり、外発的モチベーションが「悪」、内発的モチベーションが「善」とは、必ずしも

言い切れませんが、内発的モチベーションを高めることが重要であることは言うまでもないと思います。

 

どうやら、この理論によると、内発的モチベーションを高めるには「自己決定」が鍵になりそうです。

 

面白いことに、先日ある県で高体連の指導者研修会の講師をさせて頂きました。

全員体育の先生。

昔、体育が好きだった方?と問いかけるとほとんどの先生が手を挙げて下さりました。

 

「好き・楽しい・面白い」

 

このワードは、非常に重要な心のエネルギーです。

 

皆さんが、仕事やスポーツに取り組む目的は何でしょうか?

お金のため?名誉のため?好きだから?

 

少し自分と向き合って考えてみて欲しいと思います。

 

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

 

これからは、なるべくマメに更新したいと思います(笑)

 

No risk No fun

 

 

スポーツメンタルトレーニング指導士

小林 玄樹