
(Paris, je t'aime. ナタリー・ポートマン出演シーン)
レイトショーで映画を観たのはスイスに来てから初めてだったが
たまにはいいものだ。
私の住むアパートの近くには大きな映画館があるので、
帰りが遅くなっても心配ない。
映画のタイトルは、「Paris, je t'aime
.」(パリ、ジュテーム)。
窓口で、「パリ、ジュテームください!」というのはなんとなく恥ずかしかったが、
それは考えすぎ・・・
この作品は、世界中で活躍する20人の映画監督がパリを舞台に
それぞれショートストーリーを撮り、
ひとつにまとめあげた実験的な映画である。
パリの中心部は20区にわかれているため、監督達は一人一区を担当する。
それだけでも、パリを旅行しているような気分を味わえる。
パリは世界でも1・2位を争う観光地でもあるが、
歴史と先進の文化の中で様々な国の人々が訪れ、生活をしている。
決してひとつに括ることのできない多面的な表情を見せる都市である。
そういった部分から観ると、それぞれ別の個性を持った話が実はパリそのものを表現し、
逆に「パリ」というフィルターを通すことで、一見ばらばらに感じられるものが
ひとつにまとまるという非常に面白い相互関係がある。
少なくとも鑑賞後私にはそう感じられた。
それぞれのストーリーは5~10分程度のものだが、
笑い、涙、人生・・・
それは観てのお楽しみ。
天才映画監督と、魅力的な出演者が短い時間のなかで魅せてくれるものは、
映画がエンタテイメントであると共に芸術・アートでもあることを感じさせてくれる程。
日本で公開されているかはわからないが、是非オススメできる作品である。
監督や俳優の中にはフランス語圏外の人も多く、
観光客の話や、言葉のこと、国際性を感じさせる話などもあるので、
もし、パリに旅行や留学の経験がある方がいたら、きっと共感できると思う。
これから行ってみたい方や、行ったことのない方にも、
パリの風景や人々を是非観てもらいたい。
老若男女、興味関心の違いを問わず観ることのできる映画なので。
私は結構笑いました。
日本からは諏訪敦彦監督が参加し、
パリ2区を舞台にカメラを回した。
「ショコラ」のジュリエット・ビノシュを主役に、
”悲しさの中に見い出す光”のような話をみせてくれた。
まあ、観てください。。。
ちなみに、2区は日本人が多いことでも知られているらしい(笑)。
他の参加監督は、
ハリーポッターの「アルフォンソ・キュアロン」
スクリームの「ウェス・クレイヴン」
キューブの「ヴィンチェンゾ・ナタリ」
ベッカムに恋しての「グリンダ・チャーダ」
コーエン兄弟etc.
俳優陣は、
フランスの名俳優、「ジェラール・デュパルドゥー」(兼監督)
私の好きな女優のひとりで、同じくフランスの「ファニー・アルダン」
ボブ・ホスキンス、ナタリー・ポートマンetc.
それ意外にも、何人かのフランス人若手俳優(10~20代)がかなり良かった。
表情が非常に豊か。
ではまた。
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