(モナコの夜景)
最終日の目的地はモナコ。
ニースからモナコまでは23キロという道のりですが、
坂が多かったり、道幅が狭かったりするので意外と時間がかかります。
それに、途中の景色があまりにも綺麗で見とれてしまうため、
自ずと車を走らせるペースが遅くなるのです。
(ニース・モナコ間の海岸には、大型船・ヨットなどが漂っています。)
モナコへのアクセスは、
ニースから来るのが最も近道であり、一般的です。
ニースのコート・ダジュール空港からバスやタクシー、
あるいはレンタカーを使うわけですが、
移動の時間までも楽しませてくれる風景は、それもモナコの魅力だと言えます。
ちなみに所要時間6分で運行するヘリコプターでの入国もあり、
片道73ユーロ、往復140ユーロ(空港税は別途)で優雅な気分も味わえます。
ヘリコプターというのもモナコならではです。
モナコは日本の皇居の2倍程度の国土面積をもつ
世界で2番目に小さな国です。
(モナコ中心地 : 狭い国なので建物がびっちり建てられています。)
古代から海洋民族であるギリシア人、貿易の民ヘニキア人、あるいは古代ローマ人が
この地を行き交い、その良質な海から
「ヘラクレスの海」と称されてきたモナコは、
13世紀にジェノバ人の影響を強く受け、以降イタリア色が強くなります。
その後、ローマ法王派とドイツ皇帝派の権力争いのなかで
法王派がモナコ公国の基礎を築き上げました。
(モナコの海の色は美しく深い)
徐々に勢力を広げるモナコでしたが、
18世紀のフランス革命に巻き込まれ、フランス共和国の一部として
掌握されてしまいました。
独立主権が認められるのは1814年のウィーン会議以降。
それでもサルディニア王国の保護下であったため、
自国の領土をフランスに譲渡することを条件に、完全独立を果たしました。
今のモナコはそこからきています。
700年以上もグリマルディ家一族が支配してきたというユニークな国ですが、
聞いた話では、国の開発や、家・アパートに住むのも最終的には国王の指示で
決まるそうです。
そんなモナコの財政を支えるのは「観光」です。
(地下鉄 : とても綺麗で近代的な構内。 ここでパスポートに入国のスタンプを押してもらいました。)
19世紀以降のリゾート開発は目覚しく、世界中の国がお手本にしています。
その変身ぶりには「リビエラのシンデレラ」という呼び名がついているほどです。
ホテルにはスパがあり、船・ヨット・ボート、ゴルフそして星つきレストランと、
バカンスをするためにあるような国、モナコ。
さらに、1956年には国王が、女優”グレース・ケリー”と結婚したことで、
アメリカンタイプのホテルが建ち、カジノ、さらには本格的なバレエが公演されるなど、
エンタテイメントの国として成功しています。
エンタテイメントで忘れてはならないのがF1モナコグランプリですね。
実際に車で道を通りましたが、普通の道でした(笑)
最後は、貴重と言われるモナコ公国の切手をお土産に、
夕方、この地を後にしました。
入国に続いて出国でもチェックされませんでした。
このときはイタリアの山道にはまって帰りが深夜1時過ぎになろうとは
誰も思っていませんでしたが(笑)。
またいつか来たいなあ・・・