天文時計 | サムライ時計師スイスで修行してきました!

サムライ時計師スイスで修行してきました!

スイスといえば自然、銀行、そして時計。
いやいやそれだけではありません。
ハイジの故郷は、実はこんな国なんです。
(ヨーロッパ 海外 海外生活)
そして帰国しました。

今回の旅の目的のひとつとして、
「La Cathedrale Saint-Jean」(サン・ジャン大司教会)にある、
「L'horloge astronomique」(天文時計)を見学しに行きました。

オロロジュ 金
(天文時計:たくさんの見学者がいました)

すごかった!
時計というよりも美術品の域に達している、、、。

サン・ジャン大司教会は、ルイ9世がまつられていたり、
アンリ4世の結婚式場になったりと、非常に由緒がある大聖堂です。

この12世紀に建てられた、厳かな遺産の中にたたずむ大時計に近づくと、

「カッチ、、カッチ、、」

と、振り子がゆっくりと動いている音が聞こえてきます。
時計の大きさに比例して、その刻音も重い感じでした。

文献によれば、1379年に「教会の時計」として記述があり、
1598年には地元リヨンの時計師、「Hugues Levet」(ユーグ・ルヴェ)によって、
修理と復元がなされ、今日に至っているようです。

オロロジュ2 金
(文字盤のデザインが秀逸! 向かって右側面にも別の文字盤があるんです)

普通のカレンダーはもちろん、うるう年対応のカレンダー、さらには
ローマンカレンダー(ローマ時代の暦。 イースターの日付変化に対応)、
月の位置などなど、複雑な計算が具現化されています。

また、からくり仕掛けで音楽が流れる仕組みになっていたりと、
今から何百年も前にこのような緻密な仕事がなされていたことへの
驚きがあります。
しっかりと音を鳴らすにはオルゴールのように、
計算に計算を重ねる必要があるのです。

外装も、立派で美しいのですが、
まず、これだけの機能を一度に動かすことは、
簡単ではありません。

しかも、理論を用いて、それを作り上げる職人の技術も重要です。

想像してください。
腰でくるくる回して遊ぶ、フラフープってやったことありますか?
あれくらい大きい歯車が何枚もあって、綱や鉄のバネが入っていて、
固いシャフトが何本も並んでいる、、、。
部品をひとつ作るのも相当大変です。

今の小さな腕時計と違って、力作業でもあったと思います。

中を見てみたかったです。 ホントに。