
(旧市街:坂の上まではケーブルカーも走っています)
Vieux-Lyon(ヴュー・リヨン/古いリヨン)ともよばれる旧市街は
石造りの家が密集し、道は石畳。
伝統的なリヨン料理のレストランや、
地元の人たちが集まるようなバー、カフェなどが並び、
まさに私たち日本人がイメージする、歴史的なヨーロッパの街に
ふさわしい所だと思います。

(ステンドグラス:リヨンの見どころの一つ)
中世にタイムスリップするという表現がピッタリで、
のんびりと散歩するだけでも刺激があります。
さて、旧市街には「Traboule」(トラブール)とよばれる抜け道がたくさんあり、
観光名物にまでなっています。
トラブールは中世に特に盛んであった、とても貴重な絹織物を、
雨に濡らしたり、直射日光にさらしたりしないように運ぶ目的でつくられた回廊で、
ひとつのアパートを挟んで両側にある道を、最短ルートで行き来することが
できます。
いちいち遠回りする必要がないし、また、違った道に出る時の開放感や、
ちょっとした探検気分を味わえて面白くもあります。
第2次大戦下ではレジスタンスが逃げ道にしていたそうです。

(トラブール:ひんやり暗い)
トラブールは今でも日常的に使われていますが、
実際そこの家に住んでいる人たちもいるわけで、
想像ですが、この歴史的な建築物の中に(15、16世紀の建物など)
わざわざ住んでみたいという人も多いのではないでしょうか。
内部は狭いとはいえ暗くひんやりしていて、通路は風の通りも良い。
夏なんかは快適そうです。
中庭に出ると吹き抜けになっているので光が差し込み、
静かな美しさを感じることができます。

(中庭の風景)
日本でもオフィスビルやアーケードをショートカットで通りぬけてみたりしません?
小さい頃、メインからはずれた裏の道をつかって駄菓子屋に行ってたのを
ふと思い出してしまいました。