この記事のポイント:
- 仕事ができる人に共通するのは「本当に人の話を聞ける」人。でもその「本当に聞く」ことは非常に難しい。
- 日本文化はもともと、世界のどの文化よりも、人間関係における非言語・非可触コミュニケーションに関して優れていたが、そのノウハウと伝統の多くが現代では失われ、「コミュ障」などのコミュニケーションに関するトラブルへと繋がっている。
- コミュニケーションに関する論理的かつ効率的なトレーニングを通して、暗黙知として受け継がれていたものが可視化され、実践して習得可能になる。
「仕事ができる人」と「できない人」を分けるはっきりした特徴の一つは、人の話をちゃんと聞けるかどうか、です。「話を聞ける」といっても、ただ音声として人の言っていることを耳にするだけなら、誰にでもできます。本当に人の話を聞ける人こそが、人に信じられ、好かれ、説得力を持ち、影響力を持つ人です。
この「本当に聞く」ことは、実はまったく簡単では無いのです。先にまとめますと、目の前にいる人に心から関心を持ち、全身全霊で注意を払い、発発話される言葉に対してだけでなく、呼吸から、目の動かし方、まさにその人のすべてに耳を傾けることが、本当に「聞くこと」です。
その「本当に聞くこと」は、実は、日本の文化に深く根付いています。たとえば、日本語には
「気配」「あ・うんの呼吸」
「息を合わせる」
といった、人と人の間に生まれる非言語の「エネルギー」や「気」に関する表現が豊富です。茶道や、小笠原流礼法などは、人間関係において「本当に相手の為に存在する」ための作法を芸術の域まで高めたもの。相手をリスペクトする「礼儀」のプロセスが、何世紀、何世代にも渡って受け継がれ、高められ、現代でもたくさんの求道者いる日本って、本当にユニークな文化ですね。
にも関わらず、現代の日本は、「コミュ障」という言葉が端的に示す通り、世界でも一番コミュニケーションが不得意な社会となってしまっている。この背景には、いくつかの要因があります。一つには、第二次世界大戦の敗戦によるアイデンティティの崩壊と、過去との断絶という文化的・歴史的な要因が挙げられるでしょう。
また、スマホを通じたコミュニケーションが普及し、情報の伝達の速度が格段に早くなり、「気」などの日本文化が重んじてきた非言語・不可触コミュニケーションが「0」と「1」のデジタルなデータに変換不可能(少なくとも現在のテクノロジーでは)であるという、技術とシステム、情報インフラの変化も大きく関わっています。
かつて当たり前のように日本文化に根付いていた「影響力」と「カリスマ」の極意は、現代社会ではその多くが失われてしまっている。だからこそ、デール・カーネギーのカリスマと影響力のトレーニングの様に、人間関係におけるコツをロジカルに分析した上で構築された、欧米の効率的なコーチング「メソッド」が有効です。
コーチングを受けると、知っているような、ある意味当たり前の様のことの用に思えるものについて教わったりします。しかし、「改めて言われてみる」、ということがあると、自分の中の暗黙知を解体し、分析して、捉え直すことで、納得して腹落ちします。また、具体的な方法を知ることで、反復して実践し、筋トレをしながら武術を体得していく様に、スキルを磨くことができます。
次回は、その具体的な方法をご紹介します(下記に続く)
(この記事は下記の投稿の続きです)


