GREEN×EXPO2027に向けた機運醸成と県内周遊促進について(9月11日代表質問報告⑦) | 神奈川県議会議員 石川ひろのり

 GREEN×EXPO2027には、関連する取組みを含め約83億円の県費が投入されます。大切なことは、会場だけの盛り上がりで終わらせず、県内各地への宿泊や周遊・消費につなげることです。今回、観光事業者の皆さんから伺った現場の課題や提案も踏まえ、「神奈川に泊まるならEXPOにも行ってみよう」という逆の発想も提案しました。多額の県費を投入する以上、その効果が県内各地に広がり地域経済の活性化につながるよう、今後の取組みを確認していきます。

 

石川】次に、GREEN×EXPO2027に向けた機運醸成と県内周遊促進についてです。

 GREEN×EXPO2027の開幕まで半年余りとなりました。この国際園芸博覧会は、世界中から多くの人が神奈川を訪れる貴重な機会であり、その効果を県内全域へ広げていくことが期待されています。県ではこれまで、イベントへの出展や広報、企業や市町村との連携などを通じて機運醸成に取り組み、県出展ブースの準備や県内周遊を促す取組みも進めています。

このEXPOに関連して県が負担する経費は、これまでの取組みを含めると約83億円に上ります。多額の県税を投入する以上、博覧会そのものを成功させるだけでなく、その効果を県内各地へ広げ、県民が成果を実感できるものにすることが求められます。特に県には、県出展ブースへの来場を促すとともに、EXPOをきっかけに訪れた人を県内各地へつなげる役割があります。会場を訪れた人が東京などへ戻るのではなく、県内に宿泊し、さらに別の地域を訪れてもらうことが大切です。これまでも本県では、ラグビーワールドカップや東京2020大会など、大規模イベントが開催されてきました。こうした経験も踏まえ、今回は県内周遊や宿泊にしっかりとつなげる必要があります。

 先日、観光事業者の皆さんと意見交換をした際には、EXPOに来た方に県内へ泊まってもらうだけでなく、県内への宿泊をきっかけにEXPOへ足を運んでもらうという逆の発想も必要ではないかとの提案がありました。具体的には、宿泊予約サイトなどと連携した宿泊キャンペーンを発信することで、県内宿泊を促すとともに、EXPOを知ってもらう機会にもなるというものです。

県では鉄道事業者などと連携したプロモーションも進めています。参加者数だけでなく、実際の来場や県内周遊、宿泊にどれだけつながったのかを把握し、効果を検証することが欠かせません。開催まで残された時間は限られています。機運を高める段階から、実際の来場や県内周遊、宿泊につなげていく必要があります。

そこで知事に伺います。開催まで半年余りとなった今、これまでの機運醸成の取組みをどのように検証しているのか。また、県出展ブースへの来場促進と、県内各地への周遊や宿泊を進め、GREEN×EXPO2027の効果を地域経済へ広げるため、今後どのように取り組んでいくのか、所見を伺います。

 

黒岩知事】県では、これまで県内市町村と連携して、各地でPRイベントを開催するなど機運醸成に取り組んでおり、その成果については、県民ニーズ調査やイベント来場者向けアンケート等により検証しています。

令和7年度のニーズ調査では、GREEN×EXPOの認知度は、前年の約3割から約6割に向上し、また、来場者向けアンケートでも、「興味・関心が高まった」、「行ってみたくなった」との感想を多数いただいています。さらに、開催1年前の3月に行った県内主要駅等でのシティドレッシングでは、延べ220万人以上の方が「トゥンクトゥンク」を目にしたと推計しており、そうしたことから、機運醸成の取組が着実に成果を上げていると感じています。

今後、機運醸成の取組を県出展への来場促進につなげていくため、開催半年前の節目となる今月「Vibrant INOCHI Forestかながわの森」の見どころを一斉に公開するとともに、県民参加型の大規模イベントを開催するなど、戦略的にPR活動を展開していきます。

 一方、GREEN×EXPOを契機に本県を訪れた方々を、県内周遊や宿泊につなげていくことも重要です。そこで、来年実施する大型観光キャンペーン「神奈川・横浜デスティネーションキャンペーン」に向け、引き続き、全国の旅行会社に、県内周遊や宿泊を伴う旅行商品の造成を働きかけていきます。さらに、例えば、入場チケットと宿泊のセットや、会場への送迎も行うバスツアーの実施など、県内の宿泊に確実につながる取組も検討しています。

それと共に、先ほど議員がご指摘になった、GREEN×EXPOに来た人が県内周遊だけではなくて、県内の観光地に来た人をGREEN×EXPOの会場へつなげていく、それを最近旅行会社の方から聞いたという話がありました。そのことは私が数年前から言っていることでありまして、その成果がしっかりと出るように努力してまいりたいと考えております。こうした取組により、多くの方に来場いただくとともに、周遊や宿泊を促進することで県内での消費を促し、地域経済の活性化へとつなげてまいります。

 

石川】令和元年のラグビーワールドカップでは、大会そのものは大いに盛り上がった一方、県内への宿泊や周遊には課題が残りました。GREEN×EXPO2027では、この教訓を活かし、来場者を実際に県内への周遊や宿泊につなげていくことが重要であると考えます。

 知事からは、入場チケットと宿泊を組み合わせた商品など、県内宿泊につながる取組みを検討するとの答弁がありました。

一方、我が会派が観光事業者の皆さんと意見交換を行った際には、EXPOのチケットは買い取りとなるため、事業者にとってリスクとなり、現状では商品化が難しいとの声もありました。事業者が参加しやすい仕組みにしてほしいとの要望もいただいています。

 また、事業者の皆さんからは、EXPOに来た方に県内へ宿泊してもらうだけでなく、「神奈川に泊まるなら、EXPOにも行ってみよう」という逆の発想も必要ではないかとの提案がありました。例えば、かつてのGo To トラベルのように、「かながわEXPO記念割」といった仕組みを設け、宿泊予約サイトなどを通じて広く発信することも一つの方法です。会場から離れた箱根や湯河原などへの宿泊を後押しすることで、県内各地への誘客とともに、GREEN×EXPO2027そのもののPRにもつながると考えます。

約83億円もの県費を投入する以上、会場だけの盛り上がりで終わらせるわけにはいきません。現場の課題や具体的な提案をしっかりと受け止め、過去の教訓も活かしながら、県内への宿泊や「もう一か所」への周遊につながる実効性のある取組みを進め、その効果を県内各地へ広げることを強く求めます。