1月26日、条幅(縦長の用紙)に
仮名を書いたことをブログにあげています。
この時は書きにくい筆で苦戦しています。
苦戦しつつも、実は裏ワザを使っていまして。
種明かししましょう。
セロテープ!
実は穂首が長く柔らかい、
扱いにくい筆の根本の部分を
5ミリくらいセロテープで巻いています。
こうすると、若干使いやすくなります。
これは、師匠から教えてもらったのです。
テープで巻きつつも、芯まで墨が染み込むから、
すぐに墨が枯れることもありません。
見た目、ブサイクですが💦
筆にテープを巻くなんて!💢
と思われるかたもいらっしゃるかも
しれませんが、持っている道具を工夫して
使っているということでお許しいただきたい。
ちなみに、書き終わったら
テープを外して筆を洗います。
私が行っている教室は、
道具についてはわりと自由で、
漢字だろうが仮名だろうが、
筆も墨も紙も好きなように使っています。
漢字用の筆、仮名用の紙、
それぞれに合った墨と
使い分けられているところもあるのでしょう。
筆に関しては、市販のものでは満足がいかず、
自分で作られる方もいます。
竹の繊維をほぐしたものとか、何かの毛とかで。
そういう方は、もはや筆でなくても
なんでも書ける。
私から見たら神レベルです。
神だけに伝説がありまして。
ある時、神、じゃなくて先生が、
生徒たちの前で
揮毫(毛筆で書く)をされました。
周りには先生を推すファンの群れ。
少しお酒も入った集まりでした。
ご機嫌になった先生は、
筆以外のものでも書いてくれた。
ティッシュペーパーに墨を含ませて書いたのを
見たのは最初で最後です。
しかもそれが超上手い✨
最後に先生が
「長い髪の毛ちょうだい。それで書くから」
と言った途端……
周りにいたおばちゃんたちが一斉に
自分の髪の毛を抜いたという
呆気に取られる光景でした。
話が逸れましたが、要するに、
満足するものが書けるなら
道具にシバリはない、ということです。
だから、毛がすり切れてショボくなった筆、
捨ててはいけませんよ。
それがいい具合の味わいある線を
出してくれるかもしれないのだから。
筆が増えてしゃーないワケです。