アルプスといっても日本アルプスではない

 兵庫県 小野アルプス全山縦走の後編である

 

 前編のアプローチで加古川の美しさを知ったので 今回は少し遠回りをして 万歳橋の上流「大住橋」を渡ることにした

 

 

大住橋から上流

 

大住橋から下流

 

前編縦走路の前半

左から高山~アンテナのある前山~愛宕山~安場山

 

全山縦走路の後半

中央が最高峰 惣山 その右のピラミッドが今回目指す紅山

 

鴨池公園駐車場(無料)は 熱中症危険日につき貸切り

 

バトンタッチ

 左は砂ザレで滑り出したサロモン QUEST 4D 2 GTX 6年も履いたので満足している

 

 右は前週の「3人寄れば愛宴会」でデビューした ASOLO エルド MID レザー GV

重症化リスクの高い自分は梅田に出ることを自粛しているので 箕面のモンベルで扱っているASOLOとモンベル以外に選択肢はなかった

 

 駐車場に公園事務所があったのでハイキングマップをいただきに立ち寄ると 自家栽培の収穫から戻ってこられた御仁が巨大なキュウリを4本もくださった

 大きさがわかるよう タイヤの前に置いてみた

 

美しい男池

 

 

美しい女池

美しい 

 左が惣山 中央が紅山 右端が岩山

 

 前編のフィナーレ 左から総山 アンテナ山 惣山だろうか

 

左が惣山 右が紅山

 

登山口のため池にはスイレンの葉が一面

 

 ピンクの蕾が見えるので ヒツジグサではなさそうです

 

 

 

シロオニタケでしょうか?

 

ちょっと美味しそうです(食べませんけど)

 

名前はわかりません

 

落とし物情報

 

北側(林間)コース案内

 

南側コースの入り口にて 紅山頂上部を見上げる

 

 前編でも見かけたので調べてみると ハンミョウの仲間のようです

マガタマハンミョウ

 ちなみに これまでハンミョウと呼んできた七色の種は ナミハンミョウということがわかった

 

 基部からの全貌(途中で追い抜いてもらった二人が先に取りついている)

 紅く見えるのはツブダイダイゴケという苔の色らしい

 

 上部を観察しておく

 

 実は甘く見ていた

 高御位山の百間岩と同様に 2足歩行で登れるのではと考えていたのだが 取りついてすぐに そんな甘い斜度ではないことを思い知る

 すぐさまストックを収納し 両手を空ける必要があることに気付かされた

 

 

 そして ストックを装着したザックをふたたび背負い四つ足になったその時 ザックのショルダーベルトの心臓の位置に取りつけたドリンクホルダーからアクエリアスが滑り落ち 一瞬にして右の森に消えて行った

 滑落したのはペットボトルだったが もし足を滑らせたら自分も同じ運命だと思うと緊張感が増した

 

 

 そもそも前半のスラブはつかめる岩も足を乗せる岩もなく 靴底と手のひらの摩擦(スメアリング)だけで登らなければならない

 しかも紅色の苔にどれほどの摩擦があるのかを信用することができず さらにじわじわと斜度が増してくるのである

 後悔しても もう断念してあと戻りする方がリスキーであることは明白だ(書いているだけで喉がカラカラになってきた)

 

 

上部バンド(岩棚)にて やっと一息つける

 

上部バンドから前半を振り返る

 

 上部バンドから頂上を見上げる

 

 そこから先は ますます斜度が立つのであったが 質感が大きく変わりホールドもスタンスもたっぷりあるので 3点確保を忠実に行えばさほど怖いものではなかった

 バンド手前の紅い苔の 立ったスラブが核心部だったと言える

 

 頂上から見下ろす

 

女子「シャッター押しましょうか? それとも自分は写らない主義ですか?」

げん「素敵な人とはいっしょに写る主義なんですよ ^^:」

 

 

 

 

女子「じゃあ わたしたちは北側コースから下山します」

げん「自分は岩山方面に縦走しますので」

女子「この先は獣道らしいので 気をつけて。。。」

(けっ けものみち?聞いてないよー)

(いっしょに 北側コースから下りようかなー)

(いやいや ここで下りたらブログネタ弱いかな)

(あ もう行っちゃうのね)

げん「また どこかの山で会いましょう(きりっ)」

(こんなオヤジと仲良くしてくれて ありがとうね)

 

左端の藪に導かれる

 

撮り忘れた「惣山」を写しに戻る

 

 縦走路から紅山の岩尾根を振り返る

 まるでスキーのジャンプ台だ

 

 西紅山 パワースポット夫婦岩と書かれていた

 

 そしてその先は 急に獣道らしさが増していった

 

ムギワラトンボ

 

 行く手に姿を見せた岩山

 

急降下

 

藪に突入

 

 西紅山と岩山とのコル

 ここからエスケープも可能だが 予定どおり岩山越え縦走を目指す

 

 西紅山方面を振り返る 

 

 アクエリアスをうしなったので脱水が進んできた

 残りは真水の500が2本であるが 1本は保険(非常用)であり、残り1本も獣道の中ますますの苦行も想定しなければならず温存していたので 岩山への正午の登りの中で一気に熱中症状態に近づく消耗を感じた

 

 そして これ以上の登りはなく標識はないが岩山頂上と思われるところで道は途絶えた

 予定では、さらにもうひとつ無名峰を越えて縦走は完結する

 

 わずかな踏み跡らしきところに分け入るが藪がうっとおしい

 

 別の隙間にも入ってみたが とても進む気になれない

 

 最初の踏み跡をもう少し進んでみると なんとか歩ける獣道になった

 とりあえず これを進めるうちはこれを下ろうと決する

 もうそこに寝ころんで休みたいくらい消耗していたのだが リスキーな状況であるほど早く下界に戻りたいとの思いから焦りが生じて 判断と行動を急いでしまう

 

 突然前方が開け これが縦走の最終ピークだとシャッターを押す

 だが このときはこの1枚が3枚前と同じ光景であることに気付いていなかった

 

 そして 最鞍部にたどりついたとき この標識を見てすべてに気付いた

 そうか そうだったのか

 迷い込んだ獣道はすぐに岩山に登ってきた道に出て 最終ピークに向け下っていたつもりが 西紅山に向けて来た道を戻っていただけだったのだ

 

 もちろん 完走はあきらめ ここからエスケープすることに迷いはなかった

 藪はなく雑木林の下りは快適だったが 踏まれていないためルーファイには慎重を要した

 

 突然シダの藪に行き詰ったが 紅山まで戻る体力は残っていないので 下りの突破を選んだ

 

 ほどなく下界に飛び出し 安堵のあまりへたりこみ 2本目の真水に口をつける

 

 日本の原風景を愛おしく思った

 

 最後のシシ止めは施錠されて開けることができず乗り越えたが これが登山道ではないことを物語っていた

 

 里山から振り返る岩山

 

 安堵すると欲が出て 水分補給で回復もしたので 車道をやめて皿池(女池の西の池)の北の里山経由で戻ることにした

 しかし 道は農道となり個人の敷地内を行くような感じがしたのであきらめて車道に戻った

 真上から指す熱波は半端なかったが 道があるから平気だった

 

皿池

 対岸の左端のあたりで全身前進をあきらめた

 

女池

 今朝は対岸を左から右に向かった

 

皿池

 

 美しい男池と女池の間に家を持つことは夢のようで憧れるが 単身としては免許返納後がつらいかもしれない

 

 男池まで戻りボートハウスでノンアルを買って生き返る

 

 

 

 駐車場には まだほかの車はなかった

 誰もが外出を控えるような猛暑日だったのだ

 

 ほどよく解けはじめた3本目 0度の真水に潤されながら帰途についた

 

 途中名塩SAに立ち寄り 帰宅後のエビスのアテに から揚げ(プレーンが旨いのです)3個とたこ焼き(素焼きが旨いのです)8個を購入しました

 

 

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9:50 加古川大住橋 10:00

10:10 鴨池公園駐車場 10:30

10:50 登山口ため池 11:00

11:07 シシ止め

11:08 紅山北ルート分岐

11:17 惣山ルート分岐

11:19 紅山南ルート分岐(行動食)11:25

11:33 岩尾根基部

11:48 上部バンド 11:51

11:57 ▲紅山(184m) 12:15

12:27 ▲西紅山(162.7m)

12:45 コル

13:05 ▲岩山(163.6m)13:10

13:26 コル

13:35 下界(ため池)

13:43 シシ止め

13:57 皿池行き止まり

14:20 男池ベンチ(ノンアル)14:30

14:35 鴨池公園駐車場

 

メンバー: 単独行

ザック: 10.5 kg(カメラ含む)

天候: 快晴

登高差: (184-59)+10+(164-91)= 208m

万歩計: 12,201歩(24H)

歩行時間: 3:13(撮影時間含む)

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■小野アルプスメモリー

230624 アルプスで芽生えた奇跡の友情(全山縦走前編)

https://ameblo.jp/gen3-333/entry-12813188164.html