捨てればゴミ 使えば資源 -61ページ目

ピエロ

あれは連休の時期だった。
行楽地は家族連れで賑わい、ショッピングモールもイベントをしていた。
キャラクターショーやカラオケ大会 などである。
それらの場所へ向かう車で、道路はどこも大渋滞していた。

その日、私は用事で親戚の家へと出かけた。
その帰り道で ピエロ と遭遇した。

信号待ちをしている時に、ふと隣を見ると ピエロ が車を運転していた。私は 二度見した。
黄色いアフロヘアーに赤い鼻。真っ白い顔に、ほっぺだけがピンク色に染められていた。
黄色と赤の縞模様の服も着ている。紛れもなくピエロだ。
何気なく隣を見たらそこに 車を運転するピエロ である。興奮した。
残念なことに、ピエロとは進む方向が違うので、その後を追うことは出来なかった。

家に帰り、さっきのピエロのことを考えた。
車を運転しているということは、彼は運転免許を持っている。運転免許には 顔写真 がある。
彼のその顔写真は ピエロ としての姿ではなく、俗に言う 世を忍ぶ仮の姿の顔写真 が使われているはずだ。
つまり、ピエロの時の顔と免許証の顔は違うはずだ。
その状態で職務質問を受けたら、どうなってしまうのだろう。
2時間ほど考え、いくつかの仮説を立ててみた。

その1
ピエロは ピエロ証明書 なる物を持っていて、免許証と一緒にそれを提示すると同一人物と確認される。
そのピエロ証明書は WPU(世界ピエロ連合)発行のもので世界的に信用されている。

その2
ピエロは 記憶を消す謎の装置 を持っており、
警察官の前でそれを光らして警察官の記憶を消してその場から逃れることが出来る。
その時、サングラスをかけないと自分の記憶も消えてしまう。
過去に一人のピエロがサングラスをかけずに使ってしまい記憶をなくしたことがある。
その彼は ピアノマン という名前を付けられ、世界的に有名になってしまった。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%83%9E%E3%83%B3


その3
ピエロは 水の入ったバケツ を持ち歩いており、
警察官の前でそれを使って顔を洗い 世を忍ぶ仮の顔 をさらけ出す。

その4
ピエロは職務質問など受けないので、そのような心配は要らない。


ううむ。
どの説もすばらしいとは思うが、仮設は仮説だ。
ピエロの格好をして車を運転し、警察に職務質問されるしか真実を確かめることは出来ないようだ。

いつかニュースで
「ピエロの格好をした記憶喪失の運転手発見!ピアノだけはプロ並みに弾く!!」
というのが報道されたら、私だと思ってほしい。
あぁ、サングラスかけ忘れたんだな と。

では早速、ピアノの練習を始めることにしよう。
曲名は ビリージョエルの ピアノマン に決まりだ。

http://www.youtube.com/watch?v=iF4gBU8O_ow


記憶を消す謎の装置 も開発しなくてはいけないな。