こんにちは!
最近先輩の晋山式に参加した良玄です!(^^)!
たくさんのお稚児さんも行列を成し
多くの檀信徒や僧侶に囲まれて
新住職が力強く儀式を全うしていました
私自身も来年の4月に
自分の晋山式を控えているため
大変勉強にもなりました
まだまだお稚児さんも募集しているので
12歳以下のお子さまが近くにいる方は
ぜひともご参列いただけますと幸いです
---------------------------------------
さてそんな今回のテーマは
表裏一体
~闇があるから光がある~
です
闇夜に輝く月を眺めると
まさにそんな境地を思い出すので
今回はこのテーマにしました
表裏一体とはまさに
表があるから裏がある
逆に言えば
裏があるから表がある
という教えです
当たり前のことなのですが
この当たり前を忘れてしまうのが
私たち迷える存在です
私も修行時代に師匠である老大師から
よくこの教えをいただきました
お袈裟の一部を見せられて
この布にも表裏があるように
物事にも必ず表と裏がある
というのを教わりました
確かに言われてみれば
苦しみの先に安らぎ
があったりします
何かの壁にぶち当たって
そこから苦労して頑張って
その先に幸せの瞬間が訪れる
こういった経験は
誰しもあるかと思います
それなのに私たちは
どうしてもこの辛い部分
苦しい部分を避けようとしてしまいます
そんなときこそ表裏一体
闇があるから光がある
を意識すると
物事が前に進んでいきますし
自分自身の成長にもつながります
これは逆も同じで
幸せの瞬間には注意も必要です
幸せの裏側には
必ず不幸せがあるからです
良い状態というのは
決して長くは続きません
良い状態があれば
必ず悪い状態も訪れます
そのため幸せの絶頂のときこそ
油断なく注意深く生きる必要があります
(岐阜城と長良川がとても綺麗に見えました)
同時に仏教では
苦しみや辛さというのは
決して悪い要素ではありません
そのマイナスがあるからこそ
プラスも生じてくれるわけです
そのためにマイナスをプラスに転じる力が
必ず自分にもあることを信じることが
禅でも大切にしています
煩悩即菩提(ぼんのうそくぼだい)
という教えがあります
迷いが即ち悟りである
と説かれますが
人は迷わなければ
気づくこともありません
泥があるから蓮の花が咲くように
日の浴びない土の中を
ゆっくりと懸命に進んでいくからこそ
綺麗な花を咲かせることができるのです
暗闇があるから
月が輝くのと同じです
実は禅の世界では
お月様を悟りの象徴として表します
丸い姿が角の無い安らかな心を表していたり
闇夜を照らす月の光が
迷える人々を救うのに擬えたり
月は太陽の光を照り返していることから
おかげさまの境地を示していたりと
その理由は様々です
(稚児行列の最後にはご利益をいただきます)
そしてそんな月の光と
闇夜も表裏一体
闇があるから月は輝きますし
逆に言えば
月の光があるからこそ
闇夜も暗く輝きます!
これは誰がお月様で
誰が闇夜であるというわけでもありません
みんなが月であり
闇夜であるのです
なぜなら表裏一体だから
月のように輝くときもあれば
闇のように暗くなるときもある
それは同時に相手を輝かせているのであり
相手も自分を輝かせてくれている
人生楽ありゃ苦もあるさ♪
だからこそ辛いときも楽しいときも
まるっと大切にしていきたいものです
悟りがあれば迷いもあり
迷いもあれば悟りもある
それを臨機応変に使い慣らしていくところに
悠々自適に生きる幸せな日々があるように思います
年末も近づいてきて
夜の長い時節となりました
けれども12月には
クリスマスに除夜の鐘
そして新しい年明けと
楽しいイベントも盛り沢山です
闇夜が長いからこそ
それを楽しむイベントを
先人たちは増やしてくれたのかもしれません
今年も色々と辛いこともありましたが
それらはすべて意味のあるものであって
その裏側には必ず楽しさがあった
そう思えるように
今年の残りの約一か月も
思う存分楽しんでいきたいものです
良玄合掌
奇跡はどこか遠くではなく身近にあるもの
軸をブラすことで大切なものが見えてくる
禅の修行から丁寧に生きるヒントを学ぶ
禅のことばを分かりやすく解説
↑クリックしてたくさんの方に読んでもらえるとうれしいですm(_ _)m