こんにちは!
最近iphoneケースを付け始めた良玄です(^O^)/
iphoneと使うようになって早5年近く経ちますが
iphoneはあのシンプルさと身軽さが良いところ
と思っておりケースを一切付けていませんでした
iphoneを何度落そうとも
その決意は固かったわけですが
姪っ子の可愛さには勝てませんでした
しかもなんとディズニーのミッキーの手が描かれた
派手派手なケースでございます
黒衣のときはちょっと隠しながら
とりあえず愛用しております
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さてそんな今回のテーマは
新住職の晴舞台
晋山式(しんざんしき)
です
先日修行時代の同期が晋山式を行ったので
そのお手伝いに行って参りました
晋山式と言っても
お坊さん業界では当たり前の言葉ですが
なかなか日常生活では聞きなれないかと思います
なので今回はそんな晋山式(しんざんしき)
というお坊さんにとってのビッグイベント
を紹介させていただきます
ずばり晋山式とは
そのお寺の新しい住職が山に進むこと
を指します
山に進むと言っても
山登りではございません
山とは即ちお寺のことで
進むというのは晋むと書いて
そのお寺の住職になることです
そうなんです
お寺というのはどんな都会にあっても
ひとつの山だったのです
お寺の名前の前に
山号と呼ばれる山の名前が付いているのは
そのためだったんですね
ところが
お坊さんはそもそも普段からお寺にいるんだから
進む必要なんてないんじゃないの
と疑問も起こるかと思います
お寺をイメージしてみると
住職とその奥様であるお庫裡さんと
そしてその息子さんや養子さんである副住職が
お寺にいるのは当たり前に思えます
しかしながら厳密には
副住職はその住職の弟子であり
現住職が引退をして新しい住職をお寺が迎え入れる際には
弟子は改めてそのお寺に入り直すわけです
そもそもむかしはむかしその昔は
お坊さんは結婚することができなかったので
お寺の子どもは存在しませんでした
そのためお寺の住職は
次の代の住職を務めるべきお坊さんを
お寺の外から探してきて迎え入れたわけです
今ではお寺の子どもがお寺を継ぐのが通説となっているので
その子どもが弟子となる場合が多いですが
晋山式の際にはしっかりとその風習が受け継がれているわけです
(樹齢500年を越える銀杏も真っ黄色です)
そのため晋山式では
必ず安下所(あんげしょ)という
新しい住職の世話役である家があります
そしてそのお世話になった家を出発し
お寺へ向かって新しい住職となるのが
晋山式であるわけです
その家からお寺へ歩く際には
長い長い行列になります
道中の足元を確認する提灯役がいたり
知客和尚と呼ばれる新住職の世話役のお坊さんがいたり
それに連なり両脇をかためるお坊さんがいたり
大きな赤い番傘を新住職にかざす者がいたりと
それは仰々しい行列が練り歩きます
そして新住職の後ろには
天童天女を模した稚児行列が
華やかにその場を彩ります
稚児行列は仏さまの子としてお仕えすることで
その仏さまのご加護をいただき
お子さまの成長を願うものであります
地域にもよりますが
稚児行列を一生のうちに3回経験させるべし
という教えもあります
子どもを3度お稚児さんに出すことで
その子どもが元気に健やかに成長するそうです
そして何より晋山式は
お坊さんにとっての一生に一度の晴舞台です
新しくお寺に登った住職は
山門と呼ばれる門で一句を唱え
また本堂から上がりそこでも一句を唱えます
本堂はお寺において最も大事な場所であり
そこへ直接入るというのは最も上座からお寺に入る
ということを意味します
迎える側のお寺も
新住職へ最大の敬意を表しているわけです
そしてその後本堂にて
新住職により最初のお勤めが始まります
国家のためや本尊様やそのお寺のために
お経を唱え三拝と呼ばれる礼拝を行います
新しい住職として最大に緊張している中での法要は
初々しさとまた緊張から伝わる厳粛さが相見え
とても良い雰囲気のある一大行事です
なかなか見られるものでもないので
近くのお寺で晋山式やお稚児さんの案内があったら
ぜひともご参加されることをお薦めします
参加せずとも見学だけでも一見の価値はありです
私自身もまだ副住職の身なので
いつの日か無事住職になり晋山式ができるよう
精進していかなければなりません
今回修行時代の同期の晴舞台を見て
より一層身が引き締まったように感じました
山に晋むと書いて
新しい住職となる儀式である晋山式
日常生活においても
そんなちょっとオシャレなネーミングセンスを
真似してみるのも一興かもしれません
迎える側と迎えられる側の
お互いを気づかう心意気もまた
日本の美しい文化のように感じます
良玄合掌
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