前回記事の写真に、このタモが写りこんでたのお気づきでしょうか(笑)?これ、昔ながらのカヤの木で作られた鮎ダモなのです(^^)。
先日、某中古釣具店を覗いたら網なしのタモ枠のみ500円で売られていたので即買いしました(^^)。カヤって言うと屋根葺いたりウキに使ったりするアレ?とか思う方も居るでしょうが、そっちは「萱(または茅)」でイネ科の草です。タモに使うのは「榧」で、クリスマスツリーに使う樅(モミ)の近縁種の針葉樹です(^^)。細い枝が左右対称に出ている部分を切り出して枝を輪っかにして作られています。
決して匠の手になる高級品ではなく(まぁ500円やしな^^;)どなたかが手作りされたもののようで、柄の部分に削り目が残ってたり割れが出ていたりしますが実用上は何ら問題なし(^^)。直径36㎝、柄の長さ35㎝で標準的なサイズです。これに合う網を探します。
鮎ダモの網もピンキリで1000円ぐらいのモノから諭吉さんが複数名必要な手梳きの高級品まで色々ありますが、今回は本来ソルトウォーターライトゲームに使う3㎜メッシュのラバーコーティングネットをチョイス(^^)。普通の鮎ダモはもっと薄い生地が多いですが、琵琶湖の小鮎仕掛けはカエシのついた胴突なので鉤が網に引っ掛かりにくそうなのを選びました(^^)。ちなみにお値段1000円ぐらいの「キリ」の方です(笑)。
普通のタモは網のミミ部分にフレームを通しますが、カヤのタモはフレームが分解できません…正しいネットの取り付け方をネット検索(笑)して挑戦しました。
- 網のミミ部分にワイヤーを通して、ワイヤーごとフレームに縛っていく方法
- フレームにヒートン(♂の形をした金具)を打ち込んでミミに通したナイロンテグスをヒートンの穴に通していく方法
のふたつあるようですが、折角なのでよりレトロっぽい①の方法でやります。まず、ステンレスのφ0.9㎜のワイヤーをフレームの長さに合わせて切り出します。
網のミミ部分にワイヤーを通して、外れたり抜けたりしないよう端っこを握手させておきます。
網にシワが寄らないよう、バランスを取ってナイロンタイでタモ枠に仮止めします。…このままでも使えなくはないやんね…って低きに流れたらアカン(笑)。
網を縛っていきます。ヘラ竿の柄んとこ巻くナイロンの太糸とフトン針、ハサミが必要です。
フレームの直径36㎝なので周長は113㎝ですが、フレームに糸を巻いていくので4倍ぐらい必要です。まず、柄と反対側に糸を取り付け、そこから右半分、左半分と縛っていきます。よって、左右分2mずつ、計4m長さに切り出した糸の真ん中あたりを最初に縛り付けます。
縛り方はこう、網の目を通してワイヤごとフレームに2回巻き付け、横に渡した糸と巻いた糸の下にフトン針をくぐらせます。
で、ギュッと締めるとこうなります。これを3㎝ごとぐらいにやります。
柄の根元まで巻いたら(写真中①)、こんな風に柄を跨いだ反対側に一度巻いて(写真中②)、網に通したワイヤーにハーフヒッチ(写真中③)3回ぐらいで留めて切ります。
(下から見て)右半分まで付けたところ。今度は左半分を同じように縛っていきます。
左半分も最後は柄を挟んで反対側に一度巻いてからハーフヒッチで留めます。
前回芹川に行った際、これをベルトに挿して小鮎を抜き上げたらこの上で鉤外ししていましたが、ポロリと落ちるのを受け止められてなかなか具合がいいです(^^)。ラバーコーティングなので鮎が暴れて網に鉤が刺さって抜けないって事もありませんでした(^^)。
この写真もスカリから一度タモに移して撮っています。友釣り師さんのブログとか見るとよくこうやって釣果を見せててカッコいいので真似してみました(笑)。
市販の鮎ダモは大抵樹脂ハンドルにアルミ枠ですけど、天然木の形をうまく利用して作られるカヤのタモって温かみがあって良いですね(^^)。一度原木から自作してみたいものですが、そもそも榧ってどこに生えてんだ…(^^;?それに生えてんの見つけても勝手に伐っちゃダメだろうし…間伐材とか枝打ちしたのとか使うのかな?材料の入手方法をご存知の方いらっしゃいましたらご教授ください(^^;。