JTCよ、さようなら | アラフィフ親父の戯言

アラフィフ親父の戯言

妻と高校生の娘の3人家族。20代と中高年で複数回転職。国立大学文系学部卒。仕事の人間関係と子どもの成績に頭を悩ませる、どこにでもいるアラフィフ親父です

JTCメーカーの類業3社(いずれも東証プライムの、誰でも知っているような大企業です)を亘り歩いてきましたが、どこも同じような感じでした。


・本業はずっと赤字で、事業売却と人件費削減で黒字確保

・バブル役員は社内政治しかやらない

・そんなバブル役員が、「若い人に辛い仕事はさせるとやめてしまう」という理由で、自分のお気に入りの部下(「若手枠」や「女性枠」を使って管理職に登用)にはラクで華やかで成果の上がりやすい仕事だけをやらせる。 

・地味で成果の上がりにくい仕事は氷河期オジサンに押し付ける。若手や女性管理職や高評価をつけるために、氷河期オジサンはどんなに頑張っても低評価しかつけられないどころか、いざという時には真っ先にリストラされる立場 「もういい歳なのだからわきまえろ」「道を譲れ」「おとなしくしてろ」の圧力が凄まじい反面、皆がやりたくない仕事を次々と押し付けられている状況)

・バブル役員のみならず、若手や女性管理職も、地味で成果の上がりにくい仕事は氷河期オジサンがやるものだという社内認識になってしまっている。彼らの我々に対する態度は頗る悪く、まるで使用人のような扱い。しかも我々が成果を上げようとすると、自分の相対評価が下がることを懸念し、嫌がらせや邪魔をする。


役員候補ではない氷河期オジサンは、もはや人間としては扱われない、ということです。


「地味で成果の上がりにくい仕事は氷河期オジサンがやるもの」という認識は管理職のみならず、若手一般社員も同様です。若手・女性管理職が氷河期オジサンを若手一般社員から遠ざけようとする(一番仕事をやっているはずの氷河期オジサンに一様に「仕事ができないオジサン」のレッテルを貼って、あることないことを若手一般社員に吹き込む)ため、中高年社員が持っているノウハウが若手社員に継承されることはありません。


その一方で若手一般社員は日々何もすることがなく、彼らは彼らなりの不満を鬱積させ、「毎日何もすることがない」「ここにいても何のスキルも磨けない」という理由に退職することになるわけです。


こうしたJTCメーカーにおいては、役員および彼らに気に入られた若手・女性管理職以外の従業員満足度は全般的に極めて低い、といえます。


そして、全てが手詰まりになります。

幸か不幸か、私の専門知識はこの業界では需要が高いこともあり、そろそろ潮時と思ったタイミングで同業類業他社から声がかかります。

そして現状よりも良い条件で一応転職はできるのですが、数年後に全く同じことが起きてしまうということが数回続きました。


そして今回もまたまた類業他社からもオファーを頂いたのですが、また同じことになるのが怖くて、今回は今迄とは毛色の違う会社を選んだ次第です。


結果として正解だったと思います。

JTCではない会社に転職し、久しぶりに人間としてまともな扱いを受けられていることに心から感謝しています。


私は25年以上もの間、日本の製造業で働いてきましたし、そんな自分に誇りを持っていたつもりです。

しかし、会社の業績が悪化し、単に中高年男性であるというだけで邪険に扱われるようになりました。

転職先として前職と親和性の高い会社を選んできましたが、もう疲れてしまいました。


ただでさえ会社が潰れそうなのに、皆がラクな仕事しかやらなくなったら会社は終わりです。

骨が折れる困難な仕事をやる人が、社内にはもはや残っていません。

そしてノウハウが継承されずに社外流出し続ければ、会社はますます衰退します。

そして、いずれ終焉の時を迎えることになります。


とても悲しいことですが、もう私にはどうすることもできません。

申し訳ありませんが、私も自らのノウハウが活かせず、引継ぐ人もいない環境で朽ち果てるつもりはありません。


新天地で活躍させて頂きます。

JTCよ、さようなら